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時割れの双子  作者: 猫箱
4/53

1 始まり3

「猫?寝ちゃったの?」

話しは終わったのだろうか。

目を開けると、スイが不安そうにこちらを覗き込んでいた。

「まだ体が本調子じゃないのかしら?

 さっきから全く喋らないし」

(猫がしゃべるもんか)

黒猫は一声鳴こうと口を開き

「………」

言葉どころか鳴き声も出ないことに気が付いた。

「もしかして、声が出ないのか?」

様子がおかしいことに気づいたアケは、猫を目の高さまで抱き上げた。

「うーん、別にのども口の中もケガをしてる様子はないけどなあ」

黒猫の体を改めて調べて、困ったなあと眉を下げた。

「どうしたもんか」

「何か、術でもかけられているんじゃないの?」

スイが言う。

「もしそうなら、あたし達には分からないわ」

「じゃあ、どうするんだよ」

「分からないけど、この様子じゃ、ここに残して行くのも不安ね…」

しょうがない、とスイは息を吐いた。

「アケ、この子も連れて行きましょう」

「まじかよ」

あからさまにアケが嫌な顔をする。

「しょうがないじゃない。

 どっちにしても、あのおばさんに報告しないといけないんだし」

「あーあ、めんどくさ」

どこに行くのかは分からないが、どうやら黒猫はどこかに連れて行かれるらしい。

アケの胸に抱きかかえられ、黒猫は抵抗することもなく、家の外に連れ出された。




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