非日常は突然に
自サイトで書いているのがスランプなのに始めてしまいました。期待せずにお待ちください
私は倉持瑠花。いや、母が再婚したから風上か……。神凪高校の新入生。私には友達と呼べる人は少ないけれど、クラスメートとは……いや他クラスの人ともそれなりに仲良くやっているはずだ。
これは現実逃避というやつなのだろうか。記憶を失っているのかもと疑い自分のことを確認してみるがそんなところひとつも思い付かない……。
「アンタがみんなをいじめる悪役令嬢ね!」
そうこの言葉がきっかけだったのだ。1ヶ月間の平穏はなんだったのだろうか……。でもどうしたらそんな考えに行き着くのだろう。私は令嬢でもなんでもないわけだし、いきなりそんなことを言われてもわからない。クラスの人たちはギョッとしていてこんなに見られるのは嫌だなぁと思った。
いきなり私達のクラスに飛び込んできた彼女は初めて会う(多分)ので名前も知らない。そんな彼女は私のところに一直線でよってきてさっきの言葉を放ったのち、早口で言葉を並べてくる。早すぎてなにいってるのかわからないし、周りの子達は同情の目を私に向けてくるのでそれなら早く助けて欲しいとも思った。
私にとってはちょうどよくチャイムが鳴ったので教室戻らなくて良いの?と聞いたのだが、そんな風にしてられるのも今のうちだけよ!と捨て台詞というのをもらってしまった。昼休みだったので授業の五分前のチャイムで、私の周りにクラスメートが集まりすごく心配してくれた。さすがに私と関わったことのある人達や見ていた人たちは私が悪役令嬢だなんて思えないらしい。まぁクラスメートに嫌われてないから良いのかな?
「大丈夫?瑠花」
私の周りにあった人の輪が消えてからやっぱり心配そうに声をかけてくれた。私の隣の席の柚木君だ。確か……光と書いてレイって読むらしい。
「さっきのって、隣のクラスの雛菊真白だよね?悪評高いって聞く…から」
「そうなの?私は知らなかったんだけど……」
「絶対おかしいぜあいつ!瑠花ちゃんがそんな事するわけねーじゃん」
今まで黙っていたムードメーカーの火之浦君が喋りだし、うんうんとクラスが同調し始めたので少し恥ずかしくなったのは言うまでもない……
「ただいまぁ~」
「おかえり、瑠花。斎君帰ってるわよ」
ようやく帰ってこれた我が家…。今日は一段と疲れました……。昼休みに悪役令嬢と言われ、クラスの注目を集めるなんて………まぁ、クラスの人達は私をそんな風に思ってないことがわかっただけでも良かったと思うんだけどね
そう思いながら2階にある自室に向かっていると自室の隣、義理の兄である斎君が飛び出してきた。
「瑠花!雛菊がお前のクラスに行って騒ぎ起こしたって本当か!?」
「騒ぎ?なんのこと?っていうかヒナギクって誰?あ、柚木君が言ってたような……?」
「あいつ俺のクラスのやつなんだ。何かあったら俺に言えよ」
この日から私の日常は変化していったのだった