表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

一話 プロローグ

テンプレ要素多しです。

最後までお付き合いいただけたらと思います。

俺の名前は、小方政之(おがたまさたか)

得にこれといって特徴の無い、健康優良男子高校生だ。

好きなものはラノベ。

まぁ、世間一般でいう「オタク」ってやつだな。


そして、今日は俺の中でナンバーワンのラノベである「姉と異世界で結婚することになった件」の発売日なのだ。


一端のオタクならば、好きなラノベを発売日当日に読みたいと思うのは当たり前のことだろう。


青のジーンズに白いパーカー、頭には聞いたこともないようなメーカーのキャップを被り、俺は意気揚々と外へ出た。











熱い。

それもそうだ。

なにせ今日は8月の2日。

夏休み真っ最中なのだから。


因みに部活は帰宅部なので、汗水垂らして仲間と友情……何てことはない。

まぁ正直、こんなクソ暑い中で頑張る人たちの気持ちなんてわからないけどね。



それにしても暑い。

暑すぎる。

この暑さは以上だ。

そういえば、外出する前にみたテレビで最高気温37度とかいってたっけか。


汗が顔から滴り落ちる。

こんな暑い日には、家でクーラーガンガンからの扇風機で、アイスを食いながらラノベやアニメに限る。


「早くことを済ましちまおう……」


異常すぎる暑さのなか、早く家に帰らなければと俺の中のカラータイマーが鳴り響く。



「あっ!やべっ!」



ふと顔をあげると、歩行者用信号がチカチカと点滅を始めていた。



「間に合いそうだな…………行くぜ!」



アニメの主人公にでもなったつもりで独り言を吐きながら、走り出す。


しかし、あと一メートルというところで信号は赤に変わってしまった。


「まぁ行けるだろ」


赤にも関わらず横断歩道へと足を踏み入れる。

いつもやってることだ。

みんなやってることだ。

大丈夫だろう、と思いつつ足を前に進める。












キキィーーーーーー!!!




左の耳を通して脳へと伝わった、そのブレーキ音。

それにつられて顔を左へ向ける。


「え?」


視界へと飛び込んできたのは、大きな大きな10tトラック。

どうやら俺に気づいていないらしく、スピードが緩まる気配は全く無い。


そして、トラックの頭が俺の左脇腹と衝突した。





瞬間。

俺は壁へと叩きつけられた。

そして、コンクリートに倒れ込む。




「うぐっ…………」




ヤバイ。

視界がぼやける。


力の入らない手を、頭に持っていく。


手に伝わるのは、ドロリとした感覚。

それが己の血であると気がつくのに、時間は必要なかった。



キャー!と叫び声が聞こえる。

ざわざわと野次馬が集まってくる。

救急車!とだれかが大声で求める。


目の前に広がるのは、赤い血でコーティングされた道路。



「マ……ジ……か…………よ」



身体中を覆うじりじりとした感触。

コンクリートは熱々に熱されている。


しかし、体を襲うのは激しい寒気。




「い……やだ……し……にたく…………な……」





確実に致死量だと思われる血を吐き出しながら。


あまりにもあっけなく。




俺、小方政之は死んだ。








評価、感想等お待ちしています。

頂ければ、作者のモチベはうなぎ登りです。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ