第一話
自分の意識が次にはっきりと覚醒したのは・・・
自分が赤子なったときだった。
記憶もはっきりとしていた
話は変わるが母親は狐の耳と尻尾が生えている。
自分には・・・なかった。
有ったらあったでちょっと想像できないが
「ファウスト~そろそろ夕餉ですよ~」
自分の名はファウストとなずけられた。
哲学者かとかおもったがそんなことはない。
うちの母親は火狐族というらしい。
何でも争いごとにはトップになれる力を持ってるんだとかないとか
その辺は調べてみないとわからないが
「おそいよ~今日はお肉です!」
狐は雑食だったっけ肉食だったっけ・・・覚えちゃいないが肉の割合が高い
かなり小さいときから肉が出てたから消化機能はかなりいいんだろうな
そうそう。母親の名前はミヤ=A=イングリッドという
自分はファウスト=D=イングリッドとなるわけだ
「ごめんねかあさん。ちょっと考え事を」
「まあもうそんな他人行儀な。何かあったらいってね」
「「いただきます」」
その後何事もなく就寝時間になったのだが・・・
「かあさん相談がある」
「なにさ」
「旅・・・旅をしたいんだ」
「・・・うん」
そう返答した母の顔はすごく悲しそうであったがわかってたという感覚もふくまれていた
「私は怖い。火狐族の存亡以前に・・・」
火狐族は温厚であったがその戦闘能力の高さから迫害を受けることが多かった
温厚であったことが余計にそれを増長させたのであろう
「子供が迫害を受けることを望む親はいません」
「・・・でもいきたいですか?」
「自分は此処で暮らすのもいいと思いましたが・・・」
本音を。今思っていることをそのまま言う
「でもやっぱり外がみたい」
「うん・・・うん」
母の顔は泣いていた。
「ちゃんと戻ってきますから」
「わかってる。わかってるけどさこわいのよ」
「その怖さを乗り越えられるぐらいの鍛錬は積んだと自負していますよ」
そこから母はしばらく考えて・・・
「わかった。許可します」
「有難う母さん」
「ただし。2ヶ月に1回は帰ってきてください。そうしなければ母は暴れてそこらへんの国を落とします」
これが冗談だったらよかったが冗談になってないから驚きである。
「では明後日出ようとおもいます」
「わかった。技能の確認と個人技能の確認もちゃんとしときなさいよね」
「わかってるよかあさん」
ある程度の準備を行って後は就寝を待つのみとなった。
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「わすれものない?大丈夫?つらかったら明日にでも帰ってきていいんだよ」
「流石に早すぎませんかね・・・」
過保護すぎる母親だ・・・それほど心配してくれているということなんだろうが
「あ。そうだ」
「母さんからプレゼントがあります」
そうして渡されたのは1つの紋章・・・渡されたというよりは手の甲に書かれた
その後自然に吸収され模様だけになる
「これは眷属を呼び出すことができます。何かあったときに頼ってね」
「わかりました。ではいってきます」
「いってらっしゃ~い」
家に背を向け歩き出す。ここから自分の旅が始まるのだと思うと少しわくわくする。じゃあ近場までいってみるか・・・
お読みくださり感謝感激です。
批判アドバイスなど受け付けてますので
お付き合いいただければ幸いです。