五月のリボン
くっきりと浮かび上がるカラーにドキッ
うさぎが飛んで光り放ちながら鳴いた
エメラルドは静かな湖に波の足あと零し
紫味のアザレアピンクが熱い呼吸をする
天空のさかなたちが君想いゆうらり泳ぐ
風がさらって少しずつ撒いてゆく遠くの土
どこまでもまっすぐ上へ若竹は昇ってゆく
途切れていた虹の先まで見渡せるレンズ
どんなにくすんでいても
どんなに荒んでいても
どんなに下むいてたって
五月のリボン
僕らの町を巻いてゆく
クルクルさらりと覆ってしまうから
目を開けずにはいられない
最後の結び目には蝶が産まれるんだよ
大きな五月の蝶が羽をいっぱい広げて
輝いているよ
ほら、笑っているよ