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異世界マイホーム  作者: 祐祐
1章

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22/25

22話:甘い香り

 7日目の朝。まだ1週間経ってないのか、充実しているというか若干お腹いっぱいな日々である。

 朝食前に昨日設定した家庭菜園をチェック。午後に設定したため、まだ出来上がっておらず、朝食には使えなさそうだ。ということで、キッチンに戻っていつもの鶏肉炒めを準備。

 今日は何をしようか。午後は収穫があるが、午前中はやることが無い。今までは食材探しに行っていたが、野菜と果物は家庭菜園で賄えるようになったし、まだ鶏肉はストックがあるから食については動かないで大丈夫そうだ。

 残りの衣食住を考えると、住は家具家電もそこそこ揃っている、衣は何故かあった洋服があるし洗濯機もあるから急ぎではない。いつかはダメになってしまうだろうから、確保できるようにしたいけど、自分で作るなんてできないからルビアのいた国から買ってこれるようにならないかな。


 衣食住は現状やることが無いとなると、あと欲しいのは娯楽かな。

 向こうの世界の家にはTVはあったが、こっちの世界では電波が入らないし、そもそも取得可能スキルの一覧にも出てこない。ゲームも少しやっていたが据置型のハードであり、こちらもスキルの一覧に出てこない。本は電子書籍派でそこそこ読んでいたが、こっちの世界でスマホは電波が入らなくて読めない。その他の動画見たり音楽聞いたりも、とにかくインターネットに繋がらないと何の娯楽も実行できない状態である。

 悩んでもどうにもならないし、まだ疲れが取れきってないし、今日も午前中はのんびりダラダラ昼寝しよう。昨日と違ってルビアも出かけないみたいだし。


◇◇◇


 昼寝・昼食を終えて、楽しみにしていた収穫にルビアと2人で向かう。

 じゃがいも、大根、玉ねぎ、苺。

 じゃがいもは茹でて付け合せに。大根と玉ねぎは細く切って、鶏肉と一緒に炒め物。苺は食後のデザートに。昼食からまだ全然時間が経ってないのに、もう夕食が楽しみでお腹空いてきそうだ。


 家庭菜園に到着して、掘らずに確認できるのは苺の状況確認。ちゃんと育っているが、まだ少し小さめなのは育て始めてから24時間経過していないからだろうな。それでも2人で食べるなら十分な量が取れそうだ。これなら他の3つも問題ないだろう。

 早速じゃがいもから収穫。小ぶりだがスーパーで見たじゃがいもだ。同様に大根も玉ねぎも少し小さいが美味しそうだ。最後に苺。


 「ルビア、苺はこの場で少し試食してみようか」

 「そうね、味の確認は必要よね!」


 甘い香りに耐えきれず、2人で試食。1口食べて、しっかりとした甘みと爽やかな酸味が口の中に広がった。

 あー、今日までの食事には甘さが足りてなかったんだな。食べてすぐに思うほど、苺の甘さに感動して、2人共言葉を発さずに苺をゆっくりと味わっていた。



 ブブブブ


 数分経過しただろうか。もう1つ試食しようと苺に手を伸ばしたタイミングで、聞き慣れない音が聞こえてきた。

 音のする方向を見ると、無数の黒い点が木々の間に見えた。あれは一体なんだ?


 「キラーホーネットの群れよ、あれに集られるとマズイ!すぐに家に入って!」


 ルビアは正体を知っているようだ。それならとルビアに従って家に戻る。

 ドアを閉める際に外を見ると、黒い点の輪郭がはっきりと見えた。


 でかっ!ぱっと見は蜂だけど、この距離でもはっきり見えるってどんな大きさだよ!

 あれに集られたらマズイというのはその通りだろうと本能で分かる。10匹くらいじゃない、50匹くらいいるんじゃないかと思う群れがこちらに向かってきていた。


 急いでドアを閉めて、無事に切り抜けられることを祈る。

 するとすぐに、


 バチィッ バチィッ バチィッ バチィッ バチィッ バチィッ バチィッ


 いつもの音だが、一体何度聞こえてきただろうか。30秒もしないうちに音は止んだ。

 迎撃機能でちゃんと気絶したのだろうか。


 『レベルが14に上がりました。スキルポイントを3獲得しました。』

 『レベルが15に上がりました。スキルポイントを3獲得しました。』

 『レベルが16に上がりました。スキルポイントを3獲得しました。』


 音が止んですぐにいつものレベルアップの声が聞こえてきた。しかも3連続。

 いつもなら気絶だけして、自分でとどめを刺してからレベルアップしていたが、今回は最初の迎撃機能だけで倒せたということなのだろうか。


 「追っ手を気絶させたやつであの蜂を倒せたかもしれない。まだ気絶しているのがいるかも知れないけど、多分動けるのはいないと思う。確認をお願いしてもいいか。」


 ルビアに任せっぱなしで申し訳ないが、俺の言葉に頷き、ルビアがドアを開けて外へ出ていく。

 ルビアの後ろから外を確認すると、蜂がほぼ1箇所にまとまって山のようになっているのが見えた。ルビアは早速近づき、素早く蜂の胴体を真っ二つにしていく。


 数分でルビアは処理を終えた。その最中にレベルアップの声は聞こえてこなかった。


 「全部で48体、全て既に死んでいたと思うよ。気絶させるだけじゃなくて、倒すこともできたんですね。」


 能力の持ち主である俺も知らなかったよ、そうだったのか。

 今までゴブリンも追っ手も気絶させてきたけど、気絶しかさせられなかった。だから気絶させる能力なのかと思ってたけど違ったようだ。


 ルビアにあの蜂について確認すると、あれはキラーホーネット。素早く動き回り、毒針を刺して攻撃してくる。しかも基本的に群れで行動しているのが特徴。一方で防御は弱く、ルビアが50体近くを数分で処理できる程度だった。

 つまり、あの蜂の防御が弱かったから迎撃機能で倒せた、今までのゴブリンと追っ手の片方は防御がそこまで弱くなかったから気絶までしかさせられなかった、落とし穴で倒した追っ手とミノタウロスは気絶させられないくらいに防御が強かった、ということなのだろうな。


 あと、蜂が襲ってきた理由だが、家庭菜園で栽培する種類が増えて、その香りに誘われたのではないか、というのがルビアの予想だ。確かに苺の蜂蜜とかあったもんな、そんなデメリットが家庭菜園にあったのか。でもそのデメリットは迎撃機能で対処できそうだし、あの美味しさを手放せないし、このまま栽培しよう。



 少しこの能力のことが分かったのは良かったが、やっぱりモンスターの襲来は心臓に悪いな。

 ルビアに蜂の片付けをお願いして、俺は苺の収穫の続きをしよう。

 その後で少し休みながら、レベルアップで増えたスキルポイントの使い道をまた考えよう。



----------------------------------------------------

ランク:3

レベル:16

取得スキル:迎撃機能20、リフレクト、トラップ、家庭菜園5、3点式ユニットバス、小型キッチン、電気温水器、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、羽毛布団、電気炊飯器、ベッド1、ダイニングテーブル&チェア

所有スキルポイント 10/48

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