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何でも話せる場所があるといい

「グループLINE」のいじめについて

作者: こけし

 LINEのやり取りによるコミュニケーションの難しさについては別投稿の文章まとめさせて頂きました。それは対面を取らずされるコミュニケーションとしての限界と子供の言語能力、対人関係の経験の未熟さ、想像の未熟さ故の「すれ違い」や「誤解」。

 今回は、大人の思っている「昔のいじめ」との構造の違いについて書きたいと思います。(本当にこれについては個人個人考えがあると思いますので、違うと思ったら『こいつ馬鹿だな』と思って笑ってください)。


 いじめというものは昔もありました。昔の方が、今の方がという話は今回しません。あくまで「グループLINEのいじめ」です。


 誤解が解けず、SNSのいじめが始まった場合、学校、部活、何かしらグループという子供達にとって大切な実体を持った「社会」からのいじめにとどまらず、デジタルツールの中でいじめが進みます。それはその社会から離れた家や避難的に離れた何処かであっても進行します。それならばスマホを回収すれば良いのではと簡単に済ます大人もますがそれは違います。デジタルツールを使いこなす世代の子供達にとっては既にそこも1つの「社会」なのです。

 スマホを回収したとて、それは1つの社会からの「孤立」になります。また、その世界で自身がどのように攻撃を受けているか、晒されているのが見えないからこその不安に苛まれます。

 では、スマホは回収せず本人に持たせて良いのかとなる。それも難しい問題です。「いじめ」という心の傷の象徴たるスマホの存在は被害児にいじめられた記憶、向けられた言葉を思い出させます。

 ここでまた一部の大人は「気にするな」と被害児に促しますがこれも違います。自我の形成する時期は他者からどう見られるか、特に同世代からどう見られるか、他者との関わりから自身を学ぶ時期です。そのため気にする等と言っても無理なのです。余計に焦ってしまったり、自分という負の評価まで追加して傷を深くしてしまいます。

 

 SNSでのいじめは3次元の空間、実体化し無いため、徹底的な情報収集が必要になると思う。


 いじめの問題に関しては、特にSNSの問題は複雑でBestな対処法などはなく、Betterと思われる対応を重ねていくしか無いと思います。

 先ずは、被害者の徹底的な保護。信頼できる大人と関わらせ、辛い苦しいを受容してあげること、絶対に守る事を伝える事です。その後は加害者、被害者この場合は同席の必要はありません。被害者にとって被害を告げた後に加害者やその保護者からどの様な対応されるのかは恐怖でしか無いでしょう。


 加害者に対しては厳重注意はもちろんです。私は関わる大人に絶対に忘れて欲しく無い事があります。例え加害者が謝罪をしても「謝罪したから」と直ぐに許し問題解決させる流れを作らない事です。幼児期の子供の様に先生方「ごめんなさい→良いよ」のやり取りをさせるのと同じ事は許されません。

 加害者側にはきちんと謝罪をしたとしても相手が許さなければ許されない事を伝えます。そして被害者側にも被害を受け傷があるのだから「許さない」という選択もある事。それが十分許される事を伝える必要があります。


 被害者に寄り過ぎと言われるかもしれません。しかし、安易に謝罪→許されるという事が許された場合、加害者側は自身の何が相手を苦しめたのか具体的に己の言動を省みる機会を失います。そして謝罪すれば良いのだと誤った学びをしてしまいます。

 被害者側はひたすらに痛みに耐えなければならなりません。反省する機会を失った加害者と保護者にとっては、被害者は自信の評価、進学等々を邪魔した存在としてより攻撃の向く可能性があります。被害者にとってはその悪意渦巻く「社会」は恐怖と苦しみしかか無いでしょう。

 「ごめんなさい→良いよ」のやり取りで問題を解決して終わりにしたい。スッキリさせたいは。その問題に関わる大人の傲慢さだと思います。


 ニュースを見ていていると大人の世界でも、加害者の謝罪をし、被害者が謝罪を受けざるを得ない状況をみます。被害者は法の元、世論の中で「謝罪を受けたのだから」という圧力で更に傷付けられているのではと思うと心が痛みます。


 幼児期ならば「ごめんなさい→良いよ」は仕方ない所もありますが、学童期になったら、謝罪しても許されない事もある事を物語的な事から教えても良いのではと思う時があります。(大人でもこのやり取りが当然と考える人がいます。謝罪を受けない事に対して激昂する人。困ります。) 


 いじめ問題は難しいです。子供にとって親は生命線でもあり、よく見られたいと努力します。故に本当にギリギリまで耐えてしまうところがあり。根の優しい子供達が傷つく様々な話しに辛くなります。

 思い違いやトラブルが生じた場合はとにかく早く大人に相談することを重ねて伝えるしかありません。SNSのいじめは特に早期介入が必要だと思います。




 絶対に大人が守ると身近な大人達が子供を守る意思を示す事がとても大切なのだと考えます。いじめの対策のポスターや様々な相談サイトを色々言う人もいますが、あらゆる手段を持って「守る」という姿勢を先ずは示す事は大切だと思のです。メディアは色々叩きますが、教育機関、行政、福祉、医療機関で子供達のために働く人々をたくさん知っています。皆さん限られた人員の中でいつも一生懸命働いていらしてホント尊敬しています。


 LINEグループのいじめには「早期介入」を。手を差し伸べる場所はたくさんあります。


「グループLINE」のいじめで苦しむお子さん達へ。→『1つが合わなくてもたくさんの手があります。救いたい大人達はたくさんいます。被害者は欠片も悪くありません。どうか、ご本人も御家族も抱え込まず手を伸ばして下さい。「苦しみを少しでも軽くしたい。貴方を助けたい」と思う人は貴方が思うよりもずっとずっと多いです。けっしてSNSの見知らぬ大人に手を伸ばさず、専門教育を受け、貴方を救う術をたくさん身につけた大人達に手を伸ばして下さい。お願いします。』


 




 政治家とマスコミは『少子化問題』に注目しているとアピールしますがが、今の少子化の危うさ深刻さの予想値は20年前には言われていました。ベビーブームの子供達が鍵だと。

 「子供達」は数字ではまりません。いじめに耐える子供、不登校、児童虐待、貧困、ヤングケアラー、病気の治療を受ける子供や障害児を抱える家庭の問題全て10年前から様々調査資料はありました。きちんととりあげず、光があてられていなかったのです。「これからどうやって子供の『数』を増やすのか」ばかり議論するのではなく、現実の今いる「実体のある」子供達をどうやって救うのかが最優先ではないかと思います。子供の環境、状況を整備する中で子供達は親になり、同時進行で大人も子供も住みよい環境ができると思うのです。「数字」ばかり並べる政治家とマスコミへの違和感が拭えません。




 長文になってしまい申し訳ありません。読んで頂きありがとうございました。

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