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主人公は悪役令嬢と仲良くなりたい  作者: SST
第二章 知る
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おうちデートその4

本日の料理教室。完成品はオムライスとコーンスープ。

それでは…


「「いただきます」」


オムライスは互いにガワの卵を焼きあって、ケチャップでメッセージを書いたのだが…


「これは…食べるのがもったいないな…。」

「ふふ、私の気持ちをストレートに表現しました!」

「そう言われると照れる…。」


私が選んだのは愛。外にハートマークもつけてみた。

オムライスといえば愛か萌な気はするし、お姉さまのこと愛してますから!


お姉さまが私に書いてくれたのは、ケチャップでもすごく達筆な…


「私のは、感謝、ですか。そこまで感謝されるようなことしてませんけどねぇ。」

「いや、毎日のお弁当の為の料理の苦労もだし、出会ってからずっとリシアには感謝しかない…。本当にありがとう。」

「いや、本当に照れますねこれ。…もったいないですが食べちゃいましょうか。」

「ああ頂こう。んむ…オムライス、美味しい!」

「コーンスープもお姉さまのお陰でしっかりとけ込んでますね。良くできています。」

「頑張ってすりつぶした甲斐があったな。」

「お米、美味しいでしょう?次は白米も味わって欲しいですね。」

「これは想像以上だな。是非とも次も食べたい。」


こうして、二人で作った昼食をわいわいと歓談しながら食べた。

食事をともにすること自体は、いつもお昼休みにしている。

だが、こうして我が家で二人で作った料理を食べるというのはお互いに格別の体験になったと思う。


そこからも流れるように時は過ぎていった。

庭を軽く散歩して、四阿(※東屋。庭にある簡易的な休憩所。)でまたゆっくりお茶と景色を楽しみ、話に花を咲かせる。

それだけのことがとても楽しくて、時が経つのが恨めしくなる。


「今日はとても楽しかった。帰るのが惜しいくらいだ。」

「私もです。帰ってしまうのが寂しいです。」

「また、来ても良いかな?」

「もちろん!何なら休みは毎回来てほしいくらいです!」

「ふふ、毎回は言い過ぎだ。それに一緒にお出かけもしたいだろう?」

「良いですね!またお買い物も行きましょう!それと、今度私もお姉さまのおうちにお邪魔しても良いですか?」

「……もちろん。近いうちに来てほしいな。大したおもてなしは出来ないが…」

「それでもいいんですよ!約束ですよ?」

「ああ、約束しよう。それでは名残惜しいが…また明日、学園で。」

「さようなら!また明日!」


遠ざかって行くお姉さまの馬車を眺める。

また明日会えるのに、今はもうそれが待ち遠しい。

会う度にやりたいことが増えて、話す度に話したいことが増える。

会えない時間が長くて、話せない時間が長い。

知らない側面を知ることが嬉しくて、良く知る側面が愛おしい。

それはきっと、お姉さまがゲームの推しとか、そう言うことじゃなくて。

この気持ちを何と名付けたらいいのかわからくて。

でも、あなたもそう思っていてほしいと、ただそう思った。


二章も半ばまで書かせてもらいました。

二章テーマは「知る」ということで、リシアとレベッカが何を知っていくのかをメインに書いています。


遅くなりましたが、拙稿をたくさんの方が読んでいただいており大変ありがたく感じております。

改めて読者の皆様には感謝するとともに、二人の行く末を共に見守っていただければ幸いです。


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