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主人公は悪役令嬢と仲良くなりたい  作者: SST
第一章 そして姉妹になる
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勉強イベントその2

前話の最後のセリフが今後の展開上違和感があったので変更しました

「もう!お姉さま!!こうなったら、私、課題が終わるまでお姉さまとはお話しません!」


と宣言して何日が経っただろうか。

あれからお姉さまとは一度も話していない。

実際クラスではいつも通りに横に座っているし何度も顔を合わしているのだが、これと言って会話はない。

一度エドワードがやってきて、何があったの?と聞いてきたのだが


「どうやら一人で課題をやりたいらしい、放っておいてやってくれ」


とお姉さまは苦笑いをしていた。

そしてついに課題提出日前日。


「お、終わったー!」


長く、辛い道のりだった…

原作ではもう少し早いタイミングで終わっているのだけど、あれは攻略キャラの手助けがあってこそだし、自分一人ではよく頑張った方だと思う。

答えに自信はないけど、そこはご愛嬌だよね?


「よく頑張ったなリシア」


タイミングを見計らったかのようにお姉さまが現れて私を撫でる。


「私、すごいですよね!」

「ああ、本当にすごいと思う。話せなくて私は寂しかったがな。」

「お姉さま…もう…」


推しの口説き文句がヤバい。というかこういう人だっけ…


「頑張ったご褒美だ。今から先日食べたクッキーの店にでも行かないか?」

「本当ですか!?お店の予約も難しいんじゃ…」

「リシアのペースなら今日終わるだろうと思ってな。前々から予約を取っていたんだ。」

「お姉さま、スパダリ…!」

「ん、スパダリとは?」

「あ、気にしないでください!行きたいです!」


◆ ◇ ◆ ◇


「お疲れ様、リシア。頑張ったらしいね?」

「エドワード様、どうしてここに?」


せっかくのお姉さまとのデートに邪魔者がいるんですが。


「だって予約を取ったのは僕だし。」

「そうなんですか?」

「さすがに前もって予約したとしても時期的に少し厳しかったからな。エドワードにどうにかならないか相談したんだ。」

「王家のコネって奴ですか?」

「まぁそんなところだね。」


私の為にエドワードに相談してまで予約を取ってくれたその心意気が嬉しい。

お姉さま、私一生ついて行きます!


「私はここのハニートーストが大好物でな。こうやって上からハチミツをかけて…」

「それ、ちょっと掛けすぎじゃない?」

「追いハチミツどころじゃなくなってますよ!?」


某追いオリーブオイルのも○みちシェフが如くハニートーストにハチミツをかけるお姉さま。

それ、元々ハチミツがかかってるんですよ…

原作では語られてなかったけど、大の甘党という側面もあるんですね!

可愛らしくて良いと思います!


「これが美味しいんだぞ、ほらリシアあーん」


推しのあーんとか心臓が持ちませんお姉さま。いつもの険しい表情であーんとか後10個は心臓が必要です。


「婚約者の僕でもあーんしてもらったことないのにな?」

「して欲しいのか?エドワード、あーん」

「…いや、遠慮しとくよ。」

「なんだそれなら最初から言うな。ほらリシア?」


お姉さまのあーんが眼前に…もう死んでもいい…


「!?!?!?げっほげっほ…あまっ!」

「だから遠慮したんだよ…」

「私はこれが美味しいと思うんだがな…」


すいません、一生ついて行くけどこの甘さにはついていけません。


「まぁ僕とリシアは無難にこのケーキセットにしようじゃないか。私はチョコケーキにするからリシアは苺のショートにしてシェアしないかい?」


出たよ。このシーン。

私このシーンが好きじゃなかったんだよなあ。男の方から選んでそれを勧めたら断れないじゃない。

お前の食べたいものをシェアさせるんじゃなくて自分の食べたいものを食べさせろー!ってさんざん思った記憶がある。

ん、というかこのイベント…?


「あぁ!?」

「どうした!?」


そうだよ、どうして気づかなかった私。

このイベントは勉強イベントのエドワードルート、カフェで二人の打ち上げじゃないか。

ということは、この後…


「いや、申し訳ありません…何もありません…」

「そうか?それなら良いんだがな。」


せっかくのお姉さまとのデートなのに、この後私は何も手につかなかった。

ただただ早く学園に帰りたかった。だって…


「なんだって!?リシアの課題が紛失した!?」



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