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焔の魔法  作者: 有賀智樹
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両手に花

今回も遅くなったということで、毎日投稿は続けるんでそこだけは安心してください。多分時間は不定期だと思います。

「おはよう」


「お、おう、おはよう」


「何で挨拶だけできょどるわけ」


その次の朝東雲は俺に挨拶をしてきた。当然昨日友達(?)になったので当然なのかなということと思うがやはり突然やられたらそりゃあびびってしまう。


驚いてるのは俺だけではなく周りもだった。口を大きく開けてあんぐりとしてる奴、驚きすぎてなんの反応もできない奴、様々だった。中でも驚いていたのはクラスの一番のイケメン、光屋 輝人だった一瞬何が起きてるのか分からないという顔をしていたがすぐにいつものキラキラフェイスに戻り東雲の席の前に立った。


「東雲さんどうしたの、朝日なんかに挨拶してさ俺らには挨拶しに来たことないのに」


流石光屋なだけに、いつものスマイルを崩してはいなかったが言葉の節々からは怒りのようなものが感じられた。だがそれにビビるような東雲では無い。光屋を呆れたような目で見て、はっ、とため息をついたかと思うと理由を簡潔に話しだした。


「あんたってさ私を利用したいだけでしょ」


光屋は一瞬顔を歪ませたが、すぐにいつものスマイルに戻してその言葉に答えた。


「いやいや、東雲さんの思い込みでしょ、僕は単純君と仲良くなりたいだけで」


「目を見ればわかるのよ、今までそういう奴は何千人と見てきたからね」


光屋はどうにか弁明をしたかったがうまく言葉が出てこなかった。何故なら東雲の言っていることは事実であり、東雲程の実力者ともなるとそういう輩が何千人たいたことも想像できるからである。その光屋の態度を見た東雲はまた大きなため息をついた。


「もう用がないならどっかに行ってくれない」


 ただただ、光屋は頷きながら自分の席に戻るしかなかった。そして誰も光屋を庇う奴はいなかった、みんな心のどこかで東雲の言葉を自分に当てあめて理解してしまったのだ。


「おい」


「何?」


「お前今のはやばいぞ、このままだと敵が増えちまう」


東雲は、最初鳩が豆鉄砲でもくらったかのような顔をしていたが、いつものように俺を馬鹿にするような顔した。


「何心配してくれてんの」


「はっ、別にそんなんじゃねえけどな」


「そっ、ならいいけど」


東雲は不器用な女だ。本音っていうのがすぐ出てくる時もあれば照れて言えない時もある。至って普通のめんどくさい女の子だ。それを俺は面白いと思ってしまうのはおかしいのかも知れない。


 昼休みは東雲に黒原を紹介する予定だ。東雲には出来るだけ仲良い人をたくさん作って欲しかった。そして東雲と黒原と話した結果一緒にチームを組むことになった。どうやら俺は二人のお眼鏡にかなったらしい。まさか俺が女子と組むことになるとは思わなかったが戦力としては申し分ないし良いと思う。


 「ねえ、黒原は何で朝日に目をつけたわけ」


「そうですね、最初は私が好きな本を読んでいたことですね、そこから大切な人になっていきました」


東雲は顔を赤くして俺の方を見た。確実にごかいされている。


「ちなみに、それは友達でという意味だろ黒原」


「そうですけど、なんか私おかしなことを言ってしまいましたか」


このド天然野郎はすぐそういうことを言うから、クラスの奴にもよく誤解されている。というか俺のような奴がこんな美人と付き合える訳がないと思うが何故誤解するんだろうか。俺は顔を赤くしている東雲を笑ってやる。それに気づいた東雲はさらに顔を赤く染めた。


「朝日殺す、ついでに黒原も」


「東雲さん簡単に人を殺しちゃ、めっですよ」


可愛すぎる黒原の目俺は急所を疲れてしまった。まずいニヤニヤが止まらない。やっぱり天使、黒原天使最高だな。


「朝日キモ」


「うるさいほっおけ、黒原が天使なのが悪い」


「朝日くん私は天使じゃ無いですよ」


願わくば、このまま黒原が純粋なままでいてくれることを願う。その幸せな空間の裏でそれを憎らしそうに見る目が多数存在していた。








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