第一章:芍薬
猫と言う生き物が家畜化されてイエネコになったのは、犬よりずっと後のことである。
紀元前うん千年前から共にあった犬と比べれば、ごく最近と言っていい時期に猫は人類の文明に組み込まれた。
それは、人間が農耕によって糧を得ることを覚えたからだ。犬は猟犬や番犬として大型の動物や他人を相手取ることは得手であったのだが、自分より尚小さい相手の対処は不得手だったのである。
農耕によって得た、食害を受けやすく長期保存ができる作物を人間は護らなくてはならない。はしっこく、数が多く、そして賢い、人類史で多くの人間を殺してきた鼠という生きた災厄から。
されども、悲しいかな人間は鈍いし鈍いし数も少ない。僅かな勝利や対処療法的な対策は講じられても、勝利することはできなかったのである。
そこで、ずるがしこい人類は鼠狩りのプロフェッショナルを仲間に引き入れることを思いついた。それが家畜として猫を飼い始めたことの始まりである。
「というのは分かるんですがね」
「にぁ」
無駄に広い屋敷、その庭の一角にて自慢げに座る一匹の御猫様、まだまだ小さいキジシロの御猫様の足下には一匹の鼠が転がっていた。お世辞にも綺麗とは言い難い虫の息なそれは、まごう事なきドブネズミである。
至る所が整備された為に人領域では滅多に見なくなった鼠を、一体何処から引っ張り出してきたというのか。狩りの腕前には関心させられるものの、流石に勘弁して欲しいものである。
さて、猫が獲物を人間に見せ付けるのは、誇らしいからとか褒めて欲しいからというより、お前にはこんなん捕れんやろ? しかたないからわけたるわ、という意味が込められているらしい。
普通の猫からしたら、我々人間はデカイ割にとろくさい猫のように見えているのだろう。だから、仲間に分け前を与えてやろうと寛大な事に獲物を持ってきてくださるのだ。
まぁ、何が問題かっていえば、我々にはそんなもん食べられるはずもないということなのだが。
きらきらと目を光らせながら、何処か自慢げに獲物を見せ付ける御猫様を無碍に扱う訳にもいかない。この御猫様は普通の御猫様、所謂転化していない普通の御猫様だ。なので、辛く当たっては可愛そうなのである。
むしろ、普通の御猫様だからこそ辛く当たりたくない。御猫様は、愛でて愛して誉めそされるべきだ。こんなにも可愛らしいのだから。
私は猫が好きだ。このサイズでこの外見、そして仕草の数々。もう人間を悩殺して隷属種に仕立て上げるために進化したといって過言ではない愛らしさだ。だから、御猫様は可能な限り甘やかして差し上げたいのである。
正直異常と言われるかも知れないが、私は必要に駆られたら親を殺す覚悟は決められるが、猫だけは四肢を徐々にもがれようが殺すことはできない人間だと認識している。
それ程までに、私は猫を愛しているのだ。
「にぁーん」
まぁ、普通の猫を、と注釈を付けねばならないが。
見やれば、初代綱解が栄達する切片となった四百年以上を生きる大化け猫の黒猫様がやってきていた。長く立派な尾をぴんと天に向け、左右へふらふらフリながら歩く様は実にご機嫌そうである。
「黒猫様……ご機嫌麗しう」
礼儀として声を掛けるが、無視された。黒猫様はキジシロの御猫様に近寄ると、声を掛けて何事か話し始めた。私には言語基系から違う言語を理解する能力はないので、何を話しているかはさっぱりだが。
二言三言交わした後、キジシロの御猫様は甘えるような声を出して黒猫様に頭をこすりつけて親愛を示してから、私の手を軽く舐めて何処かへ去って行った。しっぽはぴんと天を突き、これまたご機嫌そうである。
「上手いこと誤魔化してやったぞ、早うかたづけい」
どうやら黒猫様は、良い具合に言いくるめてくれたらしい。御猫様の自尊心を傷つけず、さりとて私が鼠を喰らわないで済むように配慮してくれたようだ。
「はぁ、それはそれは、お手を煩わせて申し訳ない……如何様にしてご納得させられたので?」
「うむ。アレは煮炊きせねば喰えぬ軟弱者故、夕餉にでも頂くであろうと言っておいた」
つまり、あの御猫様の中では、私が夕飯に食っている物の中身は鼠になっているということか。なんだか考えると侘びしい気分になるな。攻囲された城塞都市の市民か何かか。
「しかし、若い猫よの。捕らずとも鼠を追い返す方法も知らぬとは。立派な化生になるには、あと一〇年は必要であろうか」
ため息が出そうになったので、飲み込んだ。
我が家、綱解は江戸時代初期より続く猫ブリーダーに見せかけた、化け猫長屋である。
初代解綱が何を考え、何をどうやってこの黒猫様を抱き込んだかは知らないが、兎角この家には化け猫が凄まじい数でいる。
人語を解するようになっただけの若い化け猫から、最早転化ではなく神化したといって良いほどに妖術を納めた大年増まで様々だ。
化け猫は人に化け猫であると知られることを好まない。多くの伝承では、化け猫であると知られた猫の多くは、ひっそりと姿を隠してしまっている。
初代解綱がどうやったかは存ぜぬが、黒猫様と共謀して化け猫が心穏やかかつ好き勝手に過ごし、かつ帰ってこられる場所を作ったのである。
その代価が、余所の家に派遣され、四~五年ほど居着いて魔除けをしたり、数日貸し出されて悪霊を追い払って貰うというものである。御猫様としても、斡旋される家が裕福で穏やかに暮らせるのなら問題ないとして、割と普通に受け入れて下さるのだ。
そして我が家は、猫を斡旋したにしては莫大過ぎる礼金を受け取るという寸法だ。撫でると健康になる壺というより、もう完璧に霊感商法である。
とはいえ、オカルトの存在は目の前で人語を繰る黒猫様が我が身を持って体現なさっているので、今更論ずるのも阿呆臭い話なのだが……。
「しかし、あやつの父は帰ってこんな。また気まぐれか?」
「あ、いえ、こないだ行かれた家がお気に入りになったようなので、滞在期間を延ばすとか……一五年ほど」
「何だまた赤子の守り役か。物好きな奴よの」
ただまぁ、御猫様は基本的に自儘なので、こういうことも起こる。人選――より正確に言うなら猫選?――は慎重に行っているので、飽きたといって期間内にどこかへ行ってしまわれることは無いのだが、居着きたい所へ行き着く性質が発揮され、滞在期間が延びてしまう事は、本当に間々あるのだ。
その場合、我々はクライアントの意向を伺うが、大抵は強力な霊的防護を与えてくれる化け猫が無料で居着くことを嫌う家など滅多にない。というか、嫌うような所にはそもそも居着こうとしない。
そして、勝手に居着いたんだから、無理矢理一五年分の紹介料金を取るわけにもいかず、結局は御猫様が納得するまで待つしか無いのである。
幸いにも分別があるお方ばかりなので、常識的に猫が生きていられる期間を超えたら、大抵は戻っていらっしゃるが……気まぐれに、そのまま旅に出たりすることもあるので性質が悪い。
だから、この仕事は嫌なのだ。普通の御猫様なら可愛いだけで頭をひねる必要は無いのに……。
若い化け猫から年経た化け猫まで大勢居るから、帳簿で誰が居るとか誰が居ないとかを管理し、クライアントからの依頼には誰を当てれば一番無難かを考えねばならない。ほんと、社員が好き勝手にどっか行ってしまう人材派遣会社とか、どんな罰ゲームだ。
こんな有様だから、私は家を継ぎたくなかったのである。粗利でうん億円稼げた所で疲労に見合いやしない。その上、黒猫様との契約なのか、御猫様方のお世話は綱解の当主がすること、となっているので人を雇って左団扇もできやしないとくれば、なにをか況んやである。
そう、先代こと我が糞親父殿は、疲れ果てて私に当主座を譲ったのである。やってられん。そして今は、潤沢な資金と伝手を使って、かねてよりやりたかったとか言う市政選挙に打って出ていやがるのだ。落ちれば良いのに。
「ん」
鬱になってきてしゃがみ込み、地面を見つめていじけていると視界に手が映り込んだ。何かを要求するように開かれた五指は白魚のように嫋やかで、掌の柔らかさは肉球のそれを連想させる。
見上げれば、人化した黒猫様の美貌が至近距離に置かれていた。相対するだけで呑まれそうな美人であるが、餓鬼の時分から見ていれば流石に慣れるというもの。息を呑んで思考が止まるような醜態は、もう晒さなくなった。
されども、あの射貫くような金の瞳に慣れた訳ではないのだが。多分、未来永劫慣れることなどできそうにないし。
「……で、この手は何で御座いましょう?」
無言で手を突き出され続けても居心地が悪いので、とりあえず問うてみる。何を求めているかは、もう分かっているといえば分かっているが。
「うむ、ヌシとあのちびの仲を平穏に保ったのだ。礼をせよ。具体的に言うなら小遣いをよこせ」
はい、知ってました。そういえば、今日は月曜日だったな。いつも通り雑誌とアイスでも買って、縁側でぐだぐだするつもりなのだろう。最近はとみに暑いし、夏毛になっても御猫様方には辛い物があるようだ。
「……些少ですが」
私は懐から札入れを取り出し、諭吉さんを一人献上する。氏は天は人の上に人を作りはしないが、その後の努力によって上下は生ずるので勉学を惜しんではならぬと仰ったが、よもや人が完全に猫の下に着くことがあるとは思いもしなかったであろう。
「ん、大義である。喜胤、ヌシにも何か買ってきてやろうぞ、何が良い」
何が良いも私の金じゃねーか、と思わないでもないが、元はといえば御猫様が稼いだ金でもあるので何も言えないし言わない。畳なら痛いで済むが、流石に砂利が敷き詰めた庭でやられると悶絶する。
「はぁ……では、アイスコーヒーをば」
「うむ、レイコーであるな、心得た」
では留守は任せたぞ、と言いながら御猫様は塀の方へと歩いて行く。人間とは身体スペックが違うので、踏み越えて簡単に出て行けるのだ。
しかし、暑いのは分かるが長襦袢で出かけるのは止めて貰えないだろうか。妖術の一種で、自分をごく自然な存在と捉えさせているようだが限度があろうに。アレは本来部屋着とか肌着の延長なのだが。
とはいえ、私が言った程度では生活スタイルを変えてはくれないだろうし、仕方が無いか……。
別の用事を片付けようと、いつの間にやら息絶えていた鼠をつまんで振り返れば、縁側でまとまって寝ていた御猫様の一匹が、あざ笑うように欠伸を零しているのが見えた…………。
我が家に逗留なされている御猫様は、現在成猫が二二匹と幼猫が三五匹。幼猫は内半数がもらい手が決まっており、残りは我が家に引き続き逗留していただく予定である。
勿論これらの御猫様は、生物学的に見て全く普通の御猫様である。血統の善し悪しやら何ちゃらグランプリでどうこう、とかいう肩書きはあったりするものの、極めて普通の御猫様。
対し、現在我が家に逗留しておられる化生の御猫様は名簿上では三二名であるが……。うち半数ほどはクライアントの元に赴いておられて、四分の一は名簿に名前が残っているが行方知らず。ちょっと温泉行ってくる、の書き置きを残して四半世紀ほど行方をくらましている方もいらっしゃるほどである。
そして、残った八名のお歴々も割と好き勝手に近所をうろついたり、他の野良猫と混じって公園で道行く人に構って貰っていたりするので、常に屋敷におられるわけでもない。
逗留していらっしゃるという厳密な基準は、私が黒猫様にお願いすれば一両日中にはお会いできる状況にあることである。本当に、自儘に暮らすばかりの御猫様方には困らされてばかりだ。こんな仕事してたら、それはもう胃に穴でも空こうという話。
私は貧乏で良いから、好きに文章を書き散らす物書きになりたかったのである。だから逃げ出したのに、よくぞ東北くんだりまで拉致しにいったものだ。
猫から綱を解いた綱解が、家の者に綱を打つ羽目になろうとは、なんたる皮肉。
まぁ、それはいい。呪いとか悪霊とか怨霊だかを恐れる有力な人間は多いから、“そっち方面”をどうこうできる家が潰れるのを全力で阻止せんとするのは分かる。だから、国家権力を導入してまで引き戻されるのは諦めた。
なのだが……。
「この方はお顔が良いですが、性質によくないものが見えますわ。きっと将来お金で苦労させられますので、駄目です。こちらの方は……良い相をなされていますが、お父上がよろしくないですね。この間、ワイドショーでお顔を拝見しましたが、あれは近々良くないことが起こる顔でしたわ。近い将来、失脚なさるでしょうね」
大量の見合い写真を送りつけられ、あまつさえそれを化け猫様に仕分けされるというのは、一体どんな罰ゲームなんでしょうかね?
「あら喜胤様、お疲れ様です」
私が部屋に入ると、見合い写真の豪奢な台紙が山積みにされた文机の前に、一人の女性が座っていた。
椿油の塗られた豪奢な黒髪をアップに整え、おっとりと垂れた母性溢るる目元を薄化粧で彩った彼女は、年の頃は三〇少しといった外見であろうか。丁寧に着込んだ大島紬がよく似合う、どこか人妻の気品漂うお方であった。
無論、人間ではない。齢一二〇ほどになられる立派な化け猫様であり、幼い頃は私の乳母だったお方である。
にこにこと太陽のような優しい笑みと、全く対照的な泣き黒子が色っぽい大きな垂れ目が醸し出す妖艶な雰囲気。大勢の男が彼女を見たら、ある種の間違いを犯したくなることであろう。
とはいえ、化け猫様で挙げ句幼い頃の醜態を余すところなく知られていると思えば、斯様な邪気は根元から消し飛んでしまうのだが。
「……芍薬様、何をしておいでで?」
「それはもう、喜胤様の伴侶を吟味しておりましたの」
垂れ目の彼女が笑うと、まるで花がほころぶよう様を想起させられる。ただ、その目は芍薬の花をイメージさせる淡く赤みがかった銅色をしていた。紛れもなく、猫の瞳である。
「次代の解綱様を産む大事な伴侶ですから。それはもう、この芍薬、持ちうる限りのカンと妖術、そして陰陽道を駆使して相性を確認してしんぜます!」
その瞳を夢見るように細め、感極まって叫びに似た声を上げる芍薬。うん、昔からこういう所があったな。
芍薬様も髪色から察せられるとおり黒猫であらせられるのだが、黒猫には魔除け以外には色々と御利益があると信じられてきた。労咳が治るとか言われていたこともあるし……。
恋煩いにも良く効く、と言われていたそうな。つまり、今はその信じられていた迷信の本分を果たそうとしているのだろうか?
「……私、別に嫁さんは欲しくないのですが」
そう言いつつ、文机が埋まっているので仕方なく座卓を出そうとすると、くねくね体を揺すって居た芍薬様がバネ仕掛けの玩具もかくやの素早さで振り返り、凄い目でこちらを睨み付けてきた。
「なりません! そんなことでどうするのです、喜胤様! ただでさえ最近の解綱の血は女系になりつつあるのですから、元気なややこを沢山こさえねばならないのですよ!?」
銅色の瞳が爛々と輝き、形が良く肉感的に厚かった唇が少しずつ裂けていく。気が高ぶった解の化け猫様方特有の現象だ。
しかし、仰る通り最近の我が血族はおなごばかりだ。それこそ、私の家族は姉三人に妹五人である。作りも作りたり九人兄妹なれど、その中で男は私だけときた。そりゃあもう肩身の狭いこと狭いこと。
本当に、せめて弟一人でも居たらやる気のない私は見逃されたかも知れないというのに。何ともやるせない気持ちになってくる。
「聞いているのですか!? 喜胤様!!」
「アッハイ」
気がついたら、鼻が触れあうほどの至近に芍薬様の顔があった。何かの弾みで押されたら、犬歯がはみ出ている唇と触れあわんばかりの距離だが……正直、心躍る要素が何一つ無いのが残念である。
「いいですか、喜胤様! 喜胤様も、そろそろ二六になられるのですよ!? 当主として女遊びの一つや二つこなして、妾の腹くらい膨らませていておかしくない御年……」
妾の腹膨らますのは拙いだろう。というか、何時の次代の良家観なのだ。勘弁して貰いたいのだが。
なんと言うべきか、私は一人思索に耽りながら御猫様を撫でたり、本を読んだりするのが好きな性質だから異性交遊云々に惹かれないから、割と本当にどうでもいいのだ。
挙げ句、見栄えでいうなら絶世という形容すら控えめな化生達ばかり見ているから、私の美醜ハードルは完全に狂っている。そんな性格と感性で、どうして恋愛なんぞに没頭できようか。
さて、それはさておくとして、どうやって逃げ出した物やら……と考えていると、芍薬様は思いついたように手を打ち合わせた。
「……ああ! 分かりました。喜胤様はご自分に自信がないのですね!?」
ん? 何を急に仰るのやら。そりゃまぁ、自分に自信など爪の先ほども覚えては居ないが。何だというのだろう。
「分かりました!」
声を上げると同時に芍薬様は私の両手を強く握り、顔を元の作り込まれたおっとりした美女の物へと戻す。何を分かったというのか。
「女を知らぬから、喜胤様はご自分に自信がないのですね!? それならば、この芍薬、不肖の身ながら喜胤様の試し銅の御相手を務めさせていただきます!」
人は驚くと声が出なくなるというのは、どうやら真実らしい。此奴は急に何を言っているだ? と頭が混乱して、事態を把握することができなかった。
「嗚呼! 若とお呼びしていた方の御相手をするっ……後ろめたいような、それでいて……」
駄目だこれは、話を聞いてくれそうに無い。とりあえず逃げだそうと体を引くも、ぎしりと捕まれている手首の関節が嫌な悲鳴を上げた。まぁ、脆弱な人間では化生の膂力を振り払える訳もない話で……。
「うおおおおお!? しゃっ、洒落にならんぞ!? はっ、離して下さい!! お戯れが過ぎますぞ!?」
「そう、戯れです! 若は深く考えず、芍薬に身を任せていただければよいのです! これは戯れ! あくまで戯れでございますれば!!」
本当に洒落になってない。何か頭が変な所に飛んでいらっしゃるぞ、この化け猫様。あ、いや、昔からそんな所があったか。風呂に入れられている時とか、色々怪しい部分も……。
いやいや、思い出をほじくり返している場合ではない。さっさと逃げ出さねば、様々な意味において危険だ。貞操もだが、私の精神衛生的に大変宜しくないことが起こる。
何とか身をよじり、逃げだそうとした時、閉じていた筈の襖がうっすら開いているのが見えた。
そして、そこから覗くのは無数の目、目、目……彩りも鮮やかな御猫様の目が、何をどうしているのか襖の上から下まで並んでいた。
どれもこれも好奇心に見開かれ、何か楽しい座興でも待つように輝いている。
「……見てないで助けて下さいよぉぉぉ!!!」
余談だが、とりあえず私の身は今も綺麗です…………。






