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またまた朝です

さてさて、今日もまた学校。

嫌いじゃないから目覚めすっきり。

まだ朝日の昇りきっていない空は、薄ぼんやりとしていて少し肌寒い。窓際のカーテンを勢いよく開けて、うーんと背伸び。そして大きく一呼吸。やっぱり早朝の空気は格別だなぁ。今日も元気に早朝ランニングに出かけますかね。


朝のランニングはここに来る前からの日課。朝早く起きて走らないと、その日は体がだるくてしょうがない。やっぱり体に負担が来るからやめられなくなっちゃう。

少し霧がかった学校の庭を一定の足並みで走る。何人かの生徒も同じように走っているところを見かけるのは、やっぱりこの学校だから。体を鍛えないとやってられないものね。基礎体力は大切なの。

と、そこでちょっと気になる人物発見。

黒いフードを被っていてよく分からないんだけど、それなりに背の高い男の人。上級生かな?私の倍くらいの速さで走ってる。毎朝同じ所で見かけるから、そのペースでずっと走っているんだと思うと感心してしまう。初めて目にした時から少し気になってたから覚えてるのよね。今日も変わらず同じ所ですれ違う。

うん、お互い頑張りましょう。


三十分間きっちり走って部屋に戻ると、シャワーで汗を流して食堂へ。

するとまたも、ポーラとアンを発見。迷わずそっちに向かう。


「リリア。おはよう」


私に気づいたアンが、うっすらと微笑みながら挨拶してくれる。


「おはよう」


それに返すと、ポーラも笑顔で挨拶してくれた。


「今日も走って来たの?毎朝頑張るねぇ……」


そう言って感心してるのは、ポーラ。どうも朝は苦手らしい。毎朝アンが起きているかどうかの確認と称して起こしに行ってる。

私はその時間まだ走ってるから行けないの。


「ポーラは朝が苦手なんでしょ?アンは走らないの?」


「そこまでするほど体力に自信があるわけじゃないし、リリアほど朝早く起きられるわけでもないからね」


「そうなんだ」


「アンにまで走られちゃうと、私が毎日遅刻しちゃう」


口を尖らせて言うポーラに、私もアンも思わず吹き出してしまう。

確かにそうかも。それに、走るか走らないかはその人次第だしね。私の学年だって、数人の人しか走ってるの見かけないし、それもまばらだから。

それよりも、今は朝ごはん。しっかり食べないと、その日一日キツいからね。


ご飯を食べ終えた私たちは、三人揃って学校へ。この間まで一人で通っていた道は、三人だとあっという間に着いちゃう。やっぱり違うんだなぁと改めて友達の大切さを認識しちゃった。

教室に入っても三人でいたりすると、数人の男子達が驚いたように目を丸くしてこちらを見てくる。最初に二人にくっついて話してた時は、教室にいた誰もが振り返ってたもんなぁ。そんなに私が一人でいるの、目立ってたんだ。改めて実感中。

たまに睨んでくる人たちもいるけれど、最近は慣れてあまり気にしてない人たちが大多数。うんうん、その方がいいよ。あんま気にしすぎても疲れちゃうからね。

睨んでくる人たちと言えば、やっぱりギル引き入るグループ。ポーラに聞いて初めて知ったんだけど、ギルは成績もよくてそれなりに優秀な人物らしい。だからこそ、入学式の日も私に生徒代表を取られちゃって悔しくて突っかかってきたんだって。それなのに私があっさりとそれをかわして相手にしなかったもんだから怒り倍増ってこと。

なるほど、それで実技の授業であんなに目をギラつかせていたのね。まぁ、下手に敵を作っちゃった私も悪いって事で、反省。もっと周りの状況をよく見て行動しなくちゃね。これも私が突っ走っちゃった結果って言うのかな?


さて、今日の授業が始まる時間だ。

最初の授業は薬物学。採取した薬草の使い道についてのお勉強。

今日も一日頑張ります!



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