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騎装機録カレドリア  作者: オーカワ
第一章:笑って暴れて、未完成
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第一話

第一話

それから3年


 木々の中を何かが走り抜ける

 それをさらに2つの何かが追うように走り抜ける

「〝ノア〟!そっちに行った!」

 その声を聞くとノアと呼ばれた少年は腰に下げた簡易魔導具を構える。

討伐員等が護身用に携行する、ごく一般的な装備だ。

 そしてそれが出てくると叫ぶ

「アイスショット!」

 すると氷が彼の前で生成され放たれる

 そしてそれは出てきたもの――「魔物」の頭に刺さる

 魔物は声を上げながら倒れる

「よっし!」

 ノアは棒をベルトに刺すとその仕留めた魔物に近く

 彼が仕留めたのは頭にツノの生えたウサギのような魔物だった、この西方地域では珍しくもない害獣だ

「さすがの早撃ちだな、ノア」

 そう言いながら現れるのはカイルだった

「なぁ〜に、俺にかかれば移動しながらも撃てるさ!」

 ノアは自信満々に答える。

 ちょうどその時、彼らのいた森に朝日が差し込む

 それを見てカイルは言う

「今日は入学式だな」

「あぁ…」

 それにノアも頷きながら答えるのだった



カレドリア大陸西方地域――魔物討伐が日常であるこの地では、騎装兵を育てる学院が存在しない国はない。

 その西方地域にある「アルセリア王国国立騎装技術学院」に騎装兵と整備士を志す、少年少女たちがその夢を叶えるためその地を踏むのであった


 真新しい制服に腕を通し、カイルは式場へと足を運んだ。

周囲には同じ志を抱いた少年少女たちが並び、

緊張と期待が入り混じった空気が漂っている。


式の終盤、壇上に立った学院長が口を開く。


 「君たちは今後この国の脅威となる魔物の討伐が主な職務となる、その職務を今君たちがどう思っているのか分からないが誇りと思ってほしい

君たちの努力が報われる事を私は願って祝辞とする」

学院長はそう言い壇上を降りる



 学院内訓練場

「まずは君たちの基礎能力を測定する」

 そう教官の1人が言う

次々と騎装兵候補生達が魔法を放っていく

そしてノアの番になる

 

「ファイアショット!」


放たれた炎弾は、わずかな間隔で次々と的を射抜く。

着弾点はすべて中心からほとんどズレていなかった。


「……連射で、この精度だと?」


 教官は驚きながら言う

撃ち切ったノアはカイルの元へ行きハイタッチをする



 測定後、学院内を見回っていると騎装機のある格納庫に着く

そこに並べられた騎装機の数々にカイルは目を輝かせる

カイルはその止まっている一体の騎装機ーー第三式騎装機スティールへ走って行く

その巨躯はボロボロであったが丁寧に整備されていることは見て分かった

「これが旧型のスティール!美しい!」

その一言にノアを除いた全員がカイルの言葉に耳を疑った

すると

「ちょっと!」

と少女の声が空間に響く

カイルが声のした方を見ると彼と同年代の少女が腰に手を当てていた

「その騎装機、整備中なんだから近づかないで!」

そう言われカイルは周りを見ると確かに装甲の一部が開けられていたりクレーンが下がっていたりしていた

カイルは足場から渋々降り、列へと戻る

するとノアは茶化す

「へへっ、こりゃ整備士学科のやつにいい目で見られないだろうぜ」

と言われる


カイルを注意した少女は彼らとは別の列へと戻る

そのカイルたちとは違う学科

「騎装整備学科」

の少女ーーエリス・フェルナーは列に戻るなりため息をつく

「まったく、これだから素人は」

とどこか経験のあるような言い方をし、近くにいた少女は首を傾げるのだった



校内見学なども終え教本が配られた後カイルはウキウキだった

「なんだ?さっき怒られたってのに随分ウキウキだな?」

とノアは尋ねると

「この教本絶対載ってるよ!騎装機の内部構造!」

そう言いながらノアの前に突き出すのは「騎装機について」

と書かれた教本だった

「あ〜そんな教本あったな」

とノアは言う

カイルは早速開くが

「緊急時の対応のしかた」

「GN炉とは」

「標準装備されているサバイバルキット」

と言った内容だった

「ハッハ!まぁ専門外だから載ってるわけねぇか!」

とノアは笑うのだった

「う〜〜期待外れ……」

とカイルはへこむが

「けど、まだ手はある!」

と教室に響く声で言ったからか教室にいた候補生達はビクッと驚くのだった



翌日の昼休み

「あの〜、整備学科の人ですか?」

カイルは1人の生徒に尋ねる

「そうだけど、なんか用か?」

そう答えると

「騎装機の内部構造についてのノートを見せてくれない?」

そうカイルは頼むと

「おまえ騎装兵学科だろ?んなもん見てどうする?」

とごもっともな事を言われ

「あと、それ学ぶの3年生、しかも実践形式だからな、頭に叩き込まれるからノートにまとめる奴はあんまりいないぞ」

と言われる



校内 食堂

「結局3年生も居なかった…ってわけか」

学食を食べながらノアは言う

カイルは何かを考えながらシチューをただかき混ぜる

「騎装機に乗れるだけでもありがてぇと思えよ」

とノアが言うと

「いや、ちゃんと隅々まで知りたい!細部まで!」

と叫ぶ

「そいつは分かるがよぉ、お前の騎装機に乗るって言う夢が叶うだけでいいだろ乗っていったら分かる事だってあるだろ?無理に同時に二つの夢を叶える必要はねえだろ」

とノアは言う

「……うぅ」

とカイルは小さくなると


「エリスさんすごいよね〜」

と言う声が聞こえる

近くで食事をしている生徒のようだ

「ね〜、私たちと同じ入学したばっかりなのにすごい知ってるよね!」

「親が整備士っていうけどもう3年生くらいの知識あるよね?」

そういう言葉がカイルの耳に聞こえてくる

するとノアは尋ねる

「どうした?カイル」

そしてそのカイルの顔を見るとその顔はにっこりしていた

 


 


 

 

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