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こころの瘡蓋

読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字の修正もいつもありがとうございます。



ぐず。。。。


王宮の庭園で、同じくらいの年頃の令息、令嬢がお茶を飲んだり、遊んだりする中、私は少し離れた植木の裏で膝を抱えて泣いていた。




✿ ✿ ✿



一時間ほど前


輪の中に同じ年の幼馴染を見つけ私は駆けだした。


「ダイアンも来ていたのね」


「ルナ、会えて嬉しいよ、今日の髪飾りもかわいいね」

いつもの笑顔で、幼馴染のダイアンが振り返った。

彼のブレイク伯爵領と、うちのライン伯爵領は隣接していて、小さなころから交流があった。

ダイアンの赤く輝く髪と緑色のにこやかにほほ笑む瞳が私は好きだ。

私は変凡なクルミ色のくせ毛で、紫色の瞳は珍しいみたいだけど、平凡な顔立ちだ。

そんな私にダイアンはとてもやさしい。


今日は10歳にある第一王子殿下と8歳の第二王子殿下の婚約者候補と側近を選ぶため、年の近い貴族令息、令嬢が集められ8歳の私も、7歳の弟のアイクと母に、いっぱいおめかしされて参加していた。


「ありがとう。ダイアン。あなたも素敵ね」


「ルナごめんね。せっかく会えたけどあっちで友達が待っているんだ」


「ごめんなさい引き留めて、また後でね」


ダイアンと別れ、弟と共に王子殿下にご挨拶して、母の待つ席に戻る途中、木陰の向こうに数人の令息が集まっているのが見えた。赤い髪のダイアンは遠くからあでも目立っていた。

近づくと声が聞こえてきた。


「さっきの子ダイアンの婚約者なのか?」


「婚約者じゃ無いよ、領地が近いだけだ、紫の瞳は魔力が高い、父に将来役に立つだろうから優しくしろと言われている」


「かわいいじゃないか、じゃあ僕が婚約者に立候補しようかな」


「お前 趣味が悪いな。平凡な茶色のくるくる頭だぞ、タイプじゃないんだ」

ダイアンがにやりと笑った。


私は弟の手を握り少しずつ後ろに下がり小さな植木の陰に隠れた。


心臓がバクバクして、聞いた言葉が信じられなかった。


「姉上大丈夫ですか?」


気が付くと私は泣いていた。


「母上を呼んできます」


アイクは母のもとに走っていった。


止めようとしても涙が止まらない。

ふいに 黒い靴の先が泣く私の視界に入った、顔を上げると、黒いくせ毛に深みのある紫の瞳の美丈夫と目が合った。


彼は何も言わずに私の頭を軽く撫でた。


「大丈夫。少し目を閉じて」


眼をと閉じると胸がぽかぽか暖かくなってそのまま意識が途切れた。

母と弟が来た時には、私はベンチに横になり寝ていたようだ。その日はそのまま帰り眠ってしまった。


次の日、母に話を聞かれたが、私はその日の出来事をうまく思い出すことができなかった。




✿ ✿ ✿



時は流れ、私は14歳になった。この国で魔力の強い子供は、魔塔が管理する、ガイブス魔法学院に14歳で入学する。

紫の瞳を持つ人は魔力が強い傾向があり、私も魔力が強いと判定された、魔力はうまくコントロールできないと、自分も他人も傷つける事があるためコントロールと得意な魔力を伸ばすため国中から魔力の強い子が集まる。


入学が決まるとともに、私の婚約が決った。

お相手は、ブレイク伯爵家の嫡男ダイアン様。

子供のころ遊んだ事があるようだが、あまり覚えていない。

入学すると私は全寮制となりなかなか会えなくなるため、その前に婚約を結び、顔合わせを行う事となった。

「久しぶりだね。ルナ。元気にしていたかい?」

入り口に立つ私を見てダイアンは応接室の椅子から立ち上がり笑顔を向けた。

私に手を差し伸べ近づいてくる。


私はその笑顔をみてぐらりとめまいがした。

倒れそうになる私の背中を慌ててダイアン様が支えてくれたが、触れた手にゾクゾクとした気持ち悪い感覚が、胸に広がった。


「すみません。緊張しているみたいで」


「相変わらずルナはかわいいね。耳まで赤いよ」


「すみません私小さなころの事あまり覚えていなくて」


「大丈夫。これからまた新しく始めればいい」


その後ダイアン様とは、数回お茶会を開いたが、会うたびにどこか気持ちの奥が重い感じが拭えなかった。


このもやもやしたその気持ちも、ダイアン様は貴族学園に入学し、私はガイブス魔法学院で寮生活となり。交流は手紙が中心となった。

入学後の私は、魔法や魔道具の学びを深めるのがとても楽しく、ダイアン様へのもやもやも少しずつ薄れていった。





なんだか合わない人っていますよね。

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