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「それは——」/「遠き道」
「それは——」
それは刃となり
それは癒しとなり
それは暖かな溢れ日であり
それは凍てつく風となる
それは使う相手によって変化し
それは受け止める相手によって変化する
それは一度放たれたら
縦横無尽に走り回り
決して
二度と
取り消すことは叶わない
それは時に希望となり
それは時に絶望をもたらし
それは時に力になり
それは時に自由の象徴となる
それが——言葉だ
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「遠き道」
歩いても歩いても
辿り着けず
荒野は目の前に広がるばかりで
道しるべもなく
ただひたすらに歩き続けている
いつの間にか目的地も見失い
何のために歩いているのか
どこへ向かおうとしているのか
後ろを振り返っても
荒れた大地だけが横たわり
横を向けば
未開の地が広がるばかり
前後左右も
もはや不明で
どちらへ向かえばいいのだろうか
それでも
歩くのだ
前だと信じたその道を
いつかは辿り着けると信じる地を
自分の足だけを信じて
前を向き歩くのだ




