058 この章で新しく登場した人物と単語、および過去に登場した人物の補足
ヒデト
主人公。今回ようやく二つ名を貰いタイトル詐欺から脱却した。ギルマスの立場に配慮したり、母のことを思い出して覚醒するなど、恩義を重視する性格がうかがえる。覚醒時のパワーとの関連は今のところ不明。
アニス王女
国王の孫娘。天真爛漫な美少女。主人公に対して白馬の騎士的な憧れを抱くが、まだ十三歳なので現時点では異性としては見られていない。
フィリップ王子
王位継承の最有力候補。アニス王女と後述するユリウス王子の父。次期国王の座を確実なものとするべく、勇者の息子である主人公に接近する。
ユリウス王子
アニス王女の弟。幼いながら将来を嘱望される少年。
ジェイク
仲間の魔法使い。本格的なバトルは今回が初。体を小さくする魔法を使ったシーンは、メタ的には鈴木直人氏のゲームブック「パンタクル」の影響を受けたもの。
ウェンディ
ジェイクの妹で剣士。バトルヒロイン枠だがフィーネに比べて格下感が強く、現状打破のきっかけが欲しい。女子力でも負けてるし。
ロッタ
本名カルロッタ。ヒロインのひとりで斥候。戦闘の専門家ではないので対抗戦のメンバーには入れず。何だかんだいってお姉さんであり、主人公から頼られている。
フィーネ
ヒロインのひとり。戦慄のパワーファイトで血の雨を降らせる僧侶。主人公は親友であるリーズの想い人なので恋愛的には遠慮しているが……
リーズ
ヒロインのひとり。魔法使い。お姫様は猛追するし相棒のフィーネは主人公を意識しちゃったかもだし、ヒロインレースは大丈夫か?
エマ
リーズの母。勇者ジュリアのママ友で、味方サイドで唯一彼女を呼び捨てにする人。勇者にとって対等の友人ってこの人だけじゃないかな。二十歳年上のギルマスは目上の人だし。
クレア
1章から登場していた婚活女子の受付嬢、ついにネームドに。ヒロインの座を狙うか。
マノン院長
教会のシスターにして孤児院の責任者。フィーネの師匠。主人公と交流があることから、王子の支援を受けられそう。
セイン&ゾイスタン
冒険者ギルド屈指の強者。フィーネ&リーズ同様、今後もコンビでの起用が増えるかもしれない。
エティエンヌ
主人公の弟分的な少年。今回、改めて非凡な才を見せた。
ラウル
主人公と同期の弓使い。クレアさん同様1章から登場していたが、今回やっと名前が判明。相手が悪かったため勝利こそ逃したが、実力は相当なもの。
ドMのモブ
生きてた。
ギルマス
本名エレナ・ハミルトン。後述するジョゼットさんとは先輩後輩の間柄。主人公たちからは一貫してギルマスでなくマスターと呼ばれているが、これは穏和で面倒見がよく人望が厚いため。つまり「ギルドの」マスターである前に「俺たちの」マスターだ、ということ。ジョゼットさんも似たようなもので、貴族でありながら目上の人として接してる。これは魔法使いの伝統として爵位など社会的な上下関係より、師弟や先輩後輩といった魔法使い内部の上下関係を重んじることに加え、単純に人間として敬愛しているから。
領主
主人公が暮らす町を統治する有力貴族。昵懇の仲であるフィリップ王子のため、主人公を味方に取り込もうとする。なお家督を継いだのは二年ほど前でまだ若い。王子や勇者より年下。
ジョゼット
王女の家庭教師。もと宮廷魔法使いの子爵婦人。寿退職の後は夫をよく支え、子供が家督を継いで暇になったところで姫の教育係と王女近衛隊の隊長に。ジェイクの奇策に不覚をとったが相当な強キャラであり、こうなるとギルマスの復活にも期待したくなる。ところでこの小説、お母さんを筆頭にギルマス、エマさん、院長先生そしてこの人と、いろんな意味でおばさんが妙に強いな。
キュルマ
プリンセスガード副長を務めるクールビューティー。勇者ジュリアに憧れて東方様式の鎧を着ている。名前はフィンランド語で「寒い、冷たい」の意。
ランディス卿&アーネスト卿
名門シルフォード辺境伯家の子息。セインの兄。兄弟揃って(なんなら父も)フィリップ派。なお実家の爵位は辺境伯でジョゼットさんより上だが、公式の場ではともかく仲間内では目上の人として接している。
弓術師範ほか
王子の側近だけあって皆すごく強いのだが、いっぺんに名前を出しても混乱するので名無し。まあ名前出すならクレアさんとラウルの方が先だろうし。
シャルル3世
エスパルダ王国の現国王。勇者からの評価は「英雄でも偉人でもない」とビミョー。事実、生前退位を表明したことで後継者争いの勃発を早めてしまったあたりに限界が見える。
ジェローム王子
王位後継者候補その二。知勇兼ね備えるが野心家といわれる。かつて勇者ジュリアに求婚したがフラれた。ただし、一定の評価はされていた模様。
ルイ王子
王位後継者候補その三。取り巻きから「軽い神輿」と思われていることに気づかずイキってる、典型的な無能ボンボン。特に下半身がだらしないため、勇者からは酷評されていた。
ベイリン
ドワーフ戦士界のチャンピオン。アルゴの父。
ジュリア
勇者と呼ばれる女性。主人公の養母かつ師匠。のほほんとした性格だが、時に狂気を感じさせることも。
魔王カレン
本名は織田華蓮。魔界、人間界、さらには地球をも支配せんと目論む。ただしサモナーなので本人は最強ではなく、十五年前の戦いで勇者に敗北している。モノローグから察するに、地球にいた頃から内心ジュリアを嫌っていたっぽい。
モニカ
魔王カレンの身の回りの世話をする魔族の美少女。実際には養女に近い。
魔人王マティアス1世
およそ四百年前、大陸のかなりの部分を征服した大魔法使い。強欲かつ残忍、傲慢にして好色な暴君で、他国ではそれこそ魔王扱いされている。後継者を指名しなかったため彼の死後領土は分裂し、今も再統一されていない。
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領主の城
城塞都市の中にある領主の居城。人口密度が高い町なので大きくはなく、そのため館と呼ばれることも珍しくない。
謁見や宴の作法
お話の都合を重視してデタラメなので注意。ただ、王族と平民が同じ宴席にいられる辺りは中世騎士物語の影響を受けたかな。アーサー王なんかも周辺の民を招いて宴会やってたもんね。前にも書いた気がするけど、宮廷作法やテーブルマナーが厳格になったのは近世で、古代から中世はもっと大雑把な時代だったと思う。ていうかこの小説、見映え重視で主人公らは板金鎧着てるけど、雰囲気的には鎖帷子の時代をイメージしてるのよ。
マウルード王国
主人公らが暮らすエスパルダ王国とは山脈で隔てられた砂漠の国。地形的に大軍の行き来が困難で互いに攻めることができないので、王国とは交易を行う友好関係にある。
ドラグーン王国
魔人王マティアス1世が簒奪によって興した大国。マウルードとは逆に敵対関係。




