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018 ここまでの用語など

物語の舞台となる世界

中世ヨーロッパ風の文明が築かれ、魔法が存在し、人間のほかエルフやドワーフ、獣人などが暮らし、ゴブリンからドラゴン、魔族まで様々なモンスターが跋扈する典型的なファンタジー世界。精霊の力が強く働いている土地では、自然界ではありえない光景(雪の精霊が宿っているため、砂漠の真ん中に半径十メートルの範囲だけ雪が降っているなど)も見られる。


ノルーア大陸

このお話の主要な舞台となる大陸。ノルーアとは北風の意。


エスパルダ王国

主人公らが暮らす、大陸でも一、二を争う大国。エスパルダとは剣の意。かつて英雄豪傑たちが魔物や蛮族を破り、文字どおり剣によって建国した。気候は総じて温暖、土地は肥沃で水も豊富。しかも鉱山などの地下資源もあるが、その豊かさゆえに他国や異民族に狙われる宿命を背負ってもおり、またモンスターの生息数も多い。そのため伝統的に武勇を尊ぶ気風があり、戦や魔獣討伐で活躍すれば成り上がることも夢ではないのだが、近年は腐敗が進み、無能なのに態度だけはでかい「絨毯の騎士」と揶揄される者が増えている。文化レベルも高く、識字率は大陸一。医療や公衆衛生の充実から人口も多いが、名字を持つのは貴族とそれに近い地位の者だけというチグハグなところもある。奴隷制度も存在するが戦争捕虜および罪人のみであり、借金で奴隷にされることはない。


エスパルダの王族と貴族

建国王にあやかって王家は鳥の名前を姓とする伝統があり、仮に別の名字の人が王になる場合は改名する。現在の王族は白鳥を意味するシーニュ家。貴族は「○○・フォン・○○」の称号がつくが、王家および万一王家が絶えた際に新しい王になる資格をもつ名家は「○○・ド・○○」となる。なおこれは本作だけのデタラメ設定なので注意。王家の力はかなり強く、やらかした貴族は取り潰されることも。この辺はヨーロッパの王国より、徳川幕府のイメージに近いかも。


エスパルダ王国の宗教

フィーネの言動は一神教っぽいけど、いちおう多神教をイメージしている。彼女のいう神ってのは、たぶん一番神格の高い主神のことだろう。別に一柱の神だけを信じなければいけない訳ではなく、大地も海も太陽もみな人の暮らしに欠かせないように、邪神でない限り全部の神様を同時に信仰してよい。ただ、話の本筋に関係してこない限り詳しく書かれることはないと思う。


エスパルダ王国の広さ、ほか

スペイン語で剣という意味の国名、フランスっぽい王家の名字から察しがつくと思うが、イメージとしてはフランスかスペイン、あるいは二国の合計にやや足りないくらいの面積をイメージしてる。大国には違いないが、大陸全土を支配している訳ではない。交通、物流、通信が未発達な時代なので、統治が及ぶ範囲に限界があるからだ。他国との間にはどちらの支配も届かない地域があり、どの国にも属さない、あるいは多少懐柔されている少数民族の村やエルフの隠れ里があって緩衝地帯になっており、国と国の間は割とスカスカ。


迷宮都市リンゲック

物語の主な舞台。総人口は王国三位の城塞都市。周辺に複数の地下迷宮ダンジョンを有することと、人口密度が高いため無理やり家屋の増築や運河の拡張を繰り返し、街並みが入りくんでいることから迷宮都市と呼ばれる。発掘される資源に経済を依存する過密都市と書くと、軍艦島のように採掘要員(冒険者)が労働人口の多くを占め、彼らを相手にする商売が盛んな様子を連想しがちだが、少なくともこの町に限っては辺境伯領の一部にすぎず、また周囲に豊かな農地と豊富な水があるためダンジョンに頼りきりではない。他の主要産業は農業、牧畜、毛織物、魔法が付与された道具の生産。貴重な魔法の品が発掘されるため魔法研究の本場であり、学術都市という一面も持つ。


冒険者ランク

文字数削減を優先しアルファベット表記とした。メートル法とかもだけど、作中では王国独自の言語や単位で会話してるのかもしれない。


地下迷宮ダンジョン

本来は城の地下牢のことだが、ここではモンスターが出没する迷宮のたぐいを指す。人跡未踏の秘境とかは別として、都市に近く領主の目が届く場合、彼らは冒険者がこれに潜るたびに課税して財源としている。


かし梢亭こずえてい

主人公の定宿じょうやど、実質的には下宿先でリーズの実家。窓の下に神○川が流れているかは定かでない。部屋にキッチンがあるのは時代劇の長屋をイメージしてるから。古代ローマの集合住宅インスラでは火災防止のため火は使用禁止だったそうな。


南地区の教会

院長先生のもと、フィーネらが布教や奉仕活動に勤しむ教会。孤児院も併設されている。南地区はあまり裕福でない人が住む地域(最下層ではない。ホントに貧しい人たちは城壁の外側に住んでいる)のため、よく手入れされてはいるが質素な造り。


獣人

本作の獣人は、基本的に今風の「人間に耳としっぽ(種族によっては角も)を追加しただけで、頭の上と合わせて耳が四つある」タイプ。そのため音を立体的に把握する能力に優れており、また全体的な傾向として身体能力が高い。一説には太古の魔法文明によって人為的に作られた戦闘種族とも。


王都ロブルーファ

エスパルダ王国の首都。荘厳かつ堅牢無比の城壁に囲まれた超巨大城塞都市。人口密度は高いものの街並みは整然と区画されており、中心部にそびえ立つ純白の王城は見るものを魅了してやまない。広大な沃土と清浄かつ豊富な水源に恵まれ、リンゲック以上に農業や牧畜、毛織物の生産が盛ん。最大の特産品は様々な果実酒で、毎年新酒ができる時期に行われる建国記念祭は大変な賑わいを見せる。


港湾都市ランテルナ

王国第二の規模を誇る港湾都市。海洋貿易の要衝。漁業や製塩も盛んなため、海産物を用いた料理店がしのぎを削るグルメの町でもある。真珠も特産品として名高い。


各都市の人口

話の本筋に関係ないから明記はしていないしそのつもりもないが、イメージ的には王都は大陸全体で見てもまったく例外的な規模で百万~百二十万、ランテルナは三十万~三十五万、リンゲックは十五万~二十万くらいのつもりで書いている。村は千人未満、田舎町は五千未満、一般的な地方都市なら一万~五万くらいだろうか? 治癒魔法のある世界なので、リアル中世より人口が多いようだ。


都市間の交通

基本的に徒歩移動。一日に歩ける距離ごとに宿場町があるのは地球と同じ。江戸時代の東海道は平均三十キロ、紀元前のペルシアは二十五キロほどだったらしいが、それと大差はなかろう。地形や魔物の出現頻度によってはもっと短い地域もあるはずだ。ちなみにリンゲックと王都の距離は「東京~名古屋もしくは岐阜」くらいをイメージしている。名古屋駅の地下街はダンジョンだった……? 冗談はさておき、現代人の感覚だと近く思えるが、交通が未発達で魔物や盗賊が出没する世界の住人にとっては無論そうではない。


山奥の小屋

主人公がお母さんと住んでいた山小屋。現在は彼女がひとり暮らし。家主が華美を好まないため、英雄の住まいとしてはささやかなもの。いっぽう彼女の趣味でキッチンとお風呂は充実しており、また茶室やアトリエ、陶芸用の窯もある。傍らの家庭菜園の横には、ふたつの小さな墓標がひっそり佇んでいる。


麓の町

小屋がある山の麓にある田舎町。小屋は別に秘境にある訳ではないので、二時間ほどで買い出しに行ける。十分日帰りできる距離だが、なにしろお母さんは勇者。急ぎの用がなければ町で歓待を受け、一泊することが多い。


ドラゴンが出没した町

ごく普通の田舎町。山間部にあるため林業と養蜂が盛んで、特産品は木材、木炭、木工品、蜂蜜酒など。街道をゆく旅人が逗留する宿場町でもある。街道を挟み込むように建てられた家屋は左右の壁を共有する形でぴったりくっついており、外側の壁が簡易的な城壁の役目を果たしている。が、さすがに大型のドラゴンには通用しなかった。


グレートドラゴン

鱗の色を問わず、体長が十メートルを超える竜の俗称。主人公が討伐したのはグレートグリーンドラゴン。


ガドラム山脈

標高五千メートル級の岩山が連なる雄大な山脈。王国と友好関係にあるドワーフ族が洞窟で暮らす。鉱脈に富み、産出された希少金属で作られた武具は戦士の憧れ。また王国にとっては自然の防壁でもあるため、一定数の兵が常駐し、ドワーフと共同で防衛に当たっている。複数の温泉があり、幻想的な洞窟内でのかけ湯や雪見酒を味わいながらの露天風呂を楽しめるため、兵の赴任地としては結構人気らしい。


ドワーフ

本作のドワーフは女性でもヒゲがある古典的なタイプ。


なんかよく分からない神殿みたいなの

勇者ジュリアと魔王の戦いが行われた場所。詳細不明。

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