20. ただそれだけの物語
黒き門をくぐった先は――
壁もなく、天井もない宇宙空間に浮かんでいるような異空間に巨大な神殿の回廊――。足元には、継ぎ目のない真っ白な石材の床が、真っ直ぐに続いている。本来ならば、息を呑むほど神秘的な光景だっただろう。
「……っ、眩し……それにくさっ!」
だが、その荘厳で神秘的な神殿を冒涜する鼻を突く強烈なアンモニア臭と腐敗臭。
そして何より、回廊の両脇に等間隔で並ぶ、巨大な白い角柱一つずつに、女性たちが鎖で繋がれている。だが、そんなのは今のドアにとっては瑣末な事。なぜなら――
「……っ!姉さん!」
目の前にエリシアを物のように引きずるホブゴブリン。
――迸る殺意。漆黒の剣を右手に足裏に爆発する魔力――――
――――シュッ!
揺れる黒髪――その黒の軌跡が通った後には、重力を思い出したかのようにドサッっと落ちる丸太のような腕。
「小治癒!!……姉さん!……姉さん!ねぇ……――――良かった……。」
俺の腕に抱かれ、スゥーっと目を開けていく俺の人生で初めての姉さん……。一度眩しそうに目を細める姉さん!
「…………ド……ア?……ここは――ッ!ドア危ない!後ろにホブゴブリンが!!……お姉ちゃんが……お姉ちゃんが守ってあげるからね!…………あれ?……剣が……剣が無い……。」
小治癒をかけられ目を開けたばかり、にも拘わらず俺を守ろうと鞘だけとなった無き剣を探している。
「ありがとう姉さん……。でも、もういいんだ。……後は俺に任せて!……ってさっきからガンガンうるさいんだけど!!」
後ろのホブゴブリン――それは俺に腕を切られ再生したと同時に襲いかかってきている、身の程知らずの雑魚。さっきから、俺と姉さんを囲む透明なハニカム構造の魔力障壁を意味も無くガンガンと叩きつけている。
きっと、将来の夢はドラマーなんだろう!!
……だが、その将来はやってこない。何故なら……
「姉さんとの感動の対面なのに、邪魔!……それにお前、俺の姉さんに汚ぇ手で触ってたよな?」
――解放する魔力。
――途端、宇宙の様な空にピシッ、ピッシっと亀裂が入っていく。そして、ドアの魔力に耐えられず裂けた空間からは、ギィヤーっと空間が悲鳴を上げる。
「……ドア……?」
「……あ〜、ちょっと待っててね!今、静かにさせるから。」
見据えるは、裂けた皮膚から赤黒い魔力を吹き出す2mを超える巨体。
「ハンデだ、剣は使わないであげるよ。ほら、かかってきていいよ?」
両手を上げ、無防備にしてみるも何故か俺を見て後ずさりしている……。その醜き顔を見れば、種族は違えど理由が分かる――
「あ〜、ごめん。俺の魔力、 怖かったよね?……ごめんね!ほら、もう収めたから!かかってきていいんだよ!」
……ほら、っと一歩ずつ近づいていくと、俺の歩に合わせてホブゴブリンも一歩ずつ後ずさりしていく。そして挙句の果てには完全に背を向け、逃げ出してしまった……。
「そっち行き止まりだよ〜!……うわっ、落ちた……。……そんなに怖かったのか?……あぁそうか、恐怖も増幅されちゃうんだね……。」
俺から逃げ出したはいいが、逃げ場がないことを悟り、何も無い深淵へと落ちてしまった。
「お待たせ、姉さん。」
クルリと姉さんの方へ向き直し、感動の対面の続き……と、いきたい所だけど、その前に、隠してた力の事なんて言い訳しよう……。ついテンション上がって魔力の解放という、ただ魔力を無駄に消費するだけの事をしてしまった。………これもそれも全部、『強欲』のせいだ!!……きっとそうに違いない……さっきから真逆の波長で打ち消してるけど!
「ドア……、やっぱり力隠してたんだね……。」
「………え?……気づいて……たの?」
「……ううん、気づいてたって程じゃないけど、今朝、〈黄金の誓い〉の皆さんと森で倒されてたゴブリンの死体調べたじゃない?……あの時にね……もしかしてこれはドアがやったんじゃないかって。……でもね、例え力を隠していても、例えドアがどんなに強くても、私の弟である事に変わりないわ!……だから、ドアは下がっていて!」
ただの鞘、それを剣の様に構え、姉さんが睨みつける先には――
神殿の回廊を埋め尽くす100匹を超えるゴブリン、そしてホブゴブリンの群れ。更にその奥の祭壇のような場所には骨と皮で組み上げられた醜悪な玉座。そしてそこには、巨大なゴブリンがふんぞり返っている。そして、玉座の奥の柱には、神殿で祀られているかの様な美しいエルフの少女――。両腕を拘束した鎖が打ち付けられてさえいなければ――。
………エ、エルフだーーー!!うーわ、初めて見た!!本当に実在するんだー!………って今は興奮してる場合じゃない!!……奥のゴブリン、あいつは強い。あいつは俺が本気を出さなきゃやられるレベルだ。
……そんなのと姉さんを戦わせる訳にはいかない。だから――
「姉さん、ごめん!」
俺を庇う姉さんの後ろから、特殊な魔法を放つ。……もちろん攻撃性は無い。俺の波長視の能力を応用し、姉さんの固有の波長をピンポイントで弾くだけ。そうすれば――
――途端、グラリと倒れる姉さん。……勿論ただ気絶させただけ。所謂、魔力酔いみたいなものだ。
倒れる体を抱き抱え、入ってきた近くの比較的綺麗な床に寝かせ――――る前に、魔力障壁の床を作りその上に寝かせ、何重にも魔力障壁を張っておく。
……よし。……後はもう何も気にする事は無い。
姉さん、あと少し待っててね。俺が全部終わらせておくから。姉さんを、ロアを、ついでに村人達を傷つけた奴ら1匹残らず綺麗にしておくから。
漆黒の剣を右手に、玉座を見る。すると――
「モウ、イイノカ。ナラコロス。チチサマヨロコブ」
玉座にふんぞり返っている、ホブゴブリンよりも巨大な赤黒く変色したゴブリンロード。
「へ〜、待っててくれたんだ。ありがとう。……それにしても人間の言葉上手だね……徹夜で勉強でもしたのかな? すごく体調悪そうだけど……。」
……なんだこいつは?……固有の波長が2つある?……ホブゴブリン程の弱い魔力波長に絡まる赤黒く強大な魔力の波長……。しかもノイズだらけだ。どうしたらこうなる?
「チチサマノタメニ、クモツヲ!!」
その咆哮の様な命令を合図に、神殿の回廊を埋め尽くす100匹を超えるゴブリン、ホブゴブリン群れが一斉に襲いかかってくる絶望的な光景。
やばい……やばい……
楽しくなってきた……。ダメなのに……楽しんじゃダメなのに……。
目の前には絶望的なゴブリンの群れ――そして、左右の柱には残酷に捕らわれた村の女性たち――そして、玉座の奥には捕らわれの銀髪エルフ。
まるで俺が英雄になったみたいな物語的状況……こんなのワクワクしないわけがないだろう!!
……まぁもう姉さんも、ロアも助けたし……それに村の女性たちも捕らわれてるだけで、何故か何もされてないし……。……いいでしょ、もう……うん、いいよね!だってこれは、俺の物語だ。これは、俺の……俺がただ生きているだけの……『ただそれだけの物語』だ!
……ふぅーーっじゃあ――
この物語を楽しむとしますか!!
――タッ!っと軽やかにゴブリンの群れへと突貫し、漆黒の剣を振るう。
走る黒線――舞う鮮血――。
漆黒の剣が黒き線を空中に描く度、それに合わせて飛び散る鮮血が白き神殿を赤く塗っていく。
その後も切って切って切って……そして切りながらにして思う……
……うーん、ちょっと面倒くさくなってきた。剣での戦い楽しいけど……数が多いと面倒だな……。……取り敢えず魔法も使って数減らすか!後での楽しみも玉座で順番待ちしてくれてるし!
……この数を一気に殺せる範囲と火力……色々あるけど……
……よし!まだ練習中だけど、あれ、試してみよ!
一閃――。
一度まとめて切り払い、後方へ大きく跳躍して距離を取る。
そして、ゴブリンがうじゃうじゃと一心不乱に迫ってくる中、漆黒剣を下げ、左手を真っ直ぐに向ける――
――バチッ!バチッ!
――っと迫り寄ってくる数多のゴブリン等に向ける手に白い火花が散っていく。それは圧縮された風属性波長――それを更に圧縮し、高周波にしていけば――次第に青き、雷属性へと至る……だがまだ終わらない。ここから更に圧縮を繰り返せば―――
「紫電──伝導連鎖」
――バリバリバリッ!!
紫の雷がゴブリンに凄まじい速さで直撃する!!
――空気を震わせ戦場を走る紫の雷光――それは――直撃したゴブリンに留まらず――近くのゴブリンから――ゴブリンへと伝導し――連鎖していく――……。
紫の光が消えた後には、100を超える赤黒く侵食された魔石がただ無造作に転がっている。
「…………。」
え……強すぎない?まぁ、一応20匹ぐらいは残ってるけど……。いやいや、計画通り!これであのロードと戦いやすくなった!
「……ふっ、脆いな……この程度で壊れてしまうとは……。……どうした?まさか王たる者が怖気付いたか?」
……っと慌ててかっこつけていると――
――ドォン!!
地面を爆発したかの様な踏み込み、そして裂けた皮膚から赤黒い魔力を吹き出しながら距離を一瞬にして――
「オレツヨイ!オマエヨワイ!」
――眼前に迫る大岩の様な拳
「……っ速!!」
――慌てて左へ大きく飛び退く
あっぶな!
めちゃくちゃ速い。だけど、ただの力任せの攻撃――。もっとよく観るんだ。父や姉さんの様に━━!
再度、一息つく間もなく突っ込んでくる巨体。
その攻撃を最初は大きく飛び退き、徐々に……徐々に……無駄な動きを排除していく―――
「アタラナイ、オカシイ!コワレロ!コワレロ!」
……右殴り……左足は……蹴りか……よし段々コツ掴めてきた!……なるほどね、これが父や姉さんが見てる世界か……。こいつ……最高の練習相手じゃん!……うん、これなら、目への身体強化はもっと少なく出来る。足ももっと節約できるはずだ。
ブォン!ブォン!っと凄まじい速さとパワーで縦横無尽に襲いかかってくる拳の雨――それを、スレスレで未来予知しているかのように避けていく。そんな中……ふと、真剣での訓練中、父に言われた言葉を思い出す――
「んー確か〜……8歳にしては才能がある。……だがお前は速く振るっているだけで、技が無いんだ……だったかな?……まぁ君が何歳なのかは知らないけどね!」
……とは言っても、まともにくらえばただじゃ済まない。それに加え、近づくほど強くなる精神汚染の魔力波長、それを逆の波長で打ち消しながら、且つ柱に括り付けられてる女性たちを巻き込まないように……って、クソゲーすぎるだろ。まぁいい、そろそろ反撃開始だ!
右足軽く踏み込み……左拳、大ぶりのフック……
予測通り、3mを超える巨体が放つ、右斜め上からの死―――だが、ドアは右に左に避ける訳でなく、ただ前に歩く。そして――
――ブォン!
大きな身長差――頭上を空振る音が聞こえる。
ただ前に歩くだけで剛腕と脇の間に入り、攻撃を避ける。そしてすれ違いざまに――
――ズバァン!
木の幹の様な太ももを切り飛ばす――
――ズンッ……!!
左脚を失い巨体が倒れ……る前に左手を支えに、赤黒い魔力で再生させながら立ち上がろうとするロード。だが――
――ズンッ……!
「悪いね……もう立ち上がれないよ。」
左脚を切り飛ばしながら背後に回り、支えにしている右脚を切り飛ばし、再度前に手をつかせる。
そして、再生する度に腕を、脚を――スパッ――スパッ――スパッ…………………そして――
残ったのは、再生する魔力を失い、ただうつ伏せに倒れる手足の無い巨大な肉だるま。
「……さて、どう殺すか……。」
……こいつには、ロアと姉さんに傷をつけた恨みがある。全ての欲望を恐怖に染めて……いや、その前に、こいつに命令を与えているであろうチチサマって奴の事聞いておくか……。
「うつ伏せのままじゃ話しにくいよね?」
――ドガッっと掬うように蹴り上げ、話しやすいように仰向けにしてあげる。
――スッ……
肉だるまを踏みつけ首筋に剣を添えながら――
「ねぇ、チチサマって誰?お前は何?その赤黒い魔力はなんだ?……お前が大罪種なのか?お前が俺の村を襲ったのか?……お前がっ!ロアを狙っているのか!?……早く答えた方がいい、その汚い首切っちゃうよ?……まぁ答えても切っちゃうけどね!」
「チチサマエンペラー!チチサマサイキョウ!オレマケナイ!」
「……はぁ〜、なんだこの低知能なバカは……。話が通じない……。もう生かす価値も無い。……殺すか……」
……っと魔力を高めた瞬間
「チカラ!チカラ!チカラヲヨコセ!!」
突如――爆発する赤黒い魔力――
「……っ!……なんだ?再生した……?もう魔力なんて無かったはず…………ッ!」
一瞬にして赤黒い腕が再生すると同時に、先程までとは比べ物にならない速さ、力で自身の体の上に居る俺へと殴りかかってくる。
右手大ぶり……分かってる、……分かってるけど……
……間に合わっ――
――バギャッ!!
魔力障壁を貫通する威力――吹き飛ばされる体。
ドアの体は、白亜の回廊を水切りのようにガンガンとバウンドしていく――
――ガンッ!
このままじゃ回廊の外、深淵へと落ちるかと思われたが、背中に何か硬いものがぶつかる。
「…………あぐっ!……」
痛い……痛い、痛い……死ぬ死ぬ痛い、怖い…………ッ!
全身が焼けるような痛み。人生で初めて与えられた尋常ならざる痛み。その痛みへの恐怖が『強欲』によって増幅されていく――
怖い怖い怖い死にたくない嫌だ、嫌だ痛い痛い痛い嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ―――
──増幅――増幅━━そして────
「ねぇ……さん……?」
背中に当たった硬い感触――その透明な障壁の中に見えるは、目を閉じた唯一の姉さん。
……そうだ……俺は何の為に強くなろうと思った?
……異世界を楽しむため……それはそうだ……だが、それ以上に決めた事がある筈だ……
もう二度と俺の大切なものを奪わせないと……
……それに約束しただろ!
……姉さんを……何があっても……何が来ても絶対に守るって!!!!
だから俺は――――
「小治癒!!!」
白き光で癒し、ゆっくりと立ち上がる。
そして、ズン、ズンっと歩き寄ってくるロードを観る。すると、ロードを中心に赤黒い魔力の導線が、配下だったはずの残党ゴブリン、捕らえられた女性たち、そして特別太いパスがエルフへと繋がっている。それは、ドクンドクンっと脈打つ血管の様に――
――見合う両者。
コツ、コツ、コツっと漆黒の剣を片手にゆっくりと近ずいていく――
そして――
――ダァン!!!
両者爆発する魔力。
赤黒い魔力の軌跡と再び黒き閃光と化した漆黒の軌跡が今、交差する。
勢いそのまま……右拳での殴り……。
さっきは見えても間に合わなかった……。だけど今は――
上から迫ってくる右の拳――それを先程と同じく、更に前へダッキングしながら避ける――と同時に太ももを切ろうとするも――
眼前に迫る膝蹴り━━
――クルリ
それを回転して避けながら背後に回り込む。
━━スパッ
そして太もも裏を切り飛ばす――だが切った所からすぐに赤黒い魔力が再生していく。
そして、ロードの振り返りざまに放ってくる左のパンチ。
それを避けて──切って━━避けて──切って━━
あぁ、骨が折れる音が聞こえる。血が沸騰する様に熱い。だが、もっと身体強化でブーストしろ。壊れたら小治癒すればいい。
……だが、このまま闇雲に切っても意味が無い。エルフたちから延びる赤黒い魔力の導線――これを断たない限り、こいつは魔力を回復し、再生し続ける。それに、俺が無駄に切って再生させれば、それだけ女性たちの魔力を吸わせることになる……。……一刻も早く魔力のパスを断つしかない!……だが、無理やり断とうとすれば女性たちの魔力回路を傷つけたり、ロードのノイズだらけの魔力を逆流させてしまうかもしれない……。そのリスクすらも断つには……ロードのノイズだらけで、色んな魔力が絡み合った波長を解析し、真逆の波長で断つ、これしかない。
……だが、そんな事が可能なのか……?ロードの波長は複数の魔力を吸う事で、複雑に絡み合っている。これにピッタリ真逆の波長なんてものは無い。1本ずつ解いていく時間も無い……
………ッ!……違う!逆に考えろ!
ノイズの除去……それと殆ど同じ事をしている魔法がある!……それは今なお使い続けている――
――小治癒!!
小治癒とは、生まれ持った正しい波長に同調して、上書きするというものだ!
――なら、ロードのノイズだらけの波長を逆の波長で打ち消すのではなく、波長をまとめて元の1本にできるぐらいの圧倒的魔力量で、上書きしてやればいい!!
そうと決まれば――
「小治癒!!!」
――バッ!っと左手を構え、敵であるはずのロードを回復させていく。
圧倒的魔力量で放たれる白光――。だが、それは母のを見て盗んだ、ただの回復魔法。ダメージは無い。ロードは構わず殴り、蹴ってくる。それを父から学んだ動きの予測で、何とか避けていきながら――
もっとだ!もっと回復させるんだ!!
ロードの裂けた皮膚から勢いよく噴出させている『赤黒い魔力』が、徐々に薄く「白」へと変わっていく。
そして――
ロードの裂けた皮膚が完全に塞がり、赤黒く変色していた体は、元のゴブリンの色……苔むした緑色へと変わった。
「はぁ……はぁ……はぁ……。よし、波長は1本に整った。あとは真逆の波長でこいつを切っていけば―――」
――剣を構えたその時――
「オレハイッタイナニヲ………」
俺の前で無防備に、呆然と立ち尽くすゴブリンロード。
「………は??……」
何言ってんだこいつ。
さっきまで、あんなにノリノリで攻撃してきたくせに……
……いや、違う、魔力のパスも、赤黒い波長も全部消えてる。
「……………そうか……お前も……エンペラーとやらに権能で支配されていただけなのか……。あの赤黒い魔力が『強欲』なんだな……。……だが、悪いな。……お前は俺の楽しみを奪いすぎた……俺の大切なロアを、姉さんを傷つけた……だから殺す。俺が殺したいから殺す。ただそれだけだ。」
再び剣を構え、戦闘再開――
かと思われたが、俺の言葉にコクっと頷くと、頭を垂れ、首を差し出してきた。
「……そうか……ならせめて痛み無く、一撃で殺してやる。」
高く掲げる漆黒の剣――開放される崩壊の魔力――
一閃――――――。
スゥーっと縦に走る黒き剣閃。
――ゴロッ
ロードの巨体がただの魔石へと変わる。
それは――
ホブゴブリン程の大きで、綺麗な紫の光沢を放っていた――――。
毎日投稿、途切れちゃってごめんなさい!
……でも、頑張った!大変だった!……でも楽しく書けました!!
また、1日2日休憩してから続き書いていきます!
あぁ、それと……メリークリスマス!




