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第13章  第7話 新加入

 読者の皆様、この小説にお付き合いくださり、ありがとうございます。頼りない作者は、作者なりに……着地を目指して頑張っております。


 そして、この作品は、今の13章にて完結させたいと思います。


 ただ、賛否両論と言いましょうか、非難の方が多いと思うこの話に、何かおっしゃりたい方もおられるかと思います。

 作者は、覚悟が完了しております。

 読者様の叱咤激励、していただければ幸いです。

 皆様のご助言を糧として、今後も創作活動に励みたいです。


 


「……何でだ?」


 酒場に場所を替え、テーブルに着くなり、ギロリと俺をひと睨みして、サラが口を開く。


 俺の横ではフミが首を振っている。確かに、見ず知らずの人間に、ここまで親切にされるのは不自然きまわりない。サラたちの気持ちもわかる。ここは、俺の演技力の見せ所だろう。


「君たちは俺の事を何も知らないだろうが、俺は、『サラマンダー』のことをよく知っている」


 こんなこともあろうかと、ララノアから『サラマンダー』に関する情報を仕入れていてよかった。記憶を失っているはずの俺が変なことを言いだすので、怪訝な顔をするフミ。後で口裏を合わせておこう。


 その後、俺がいかに個人的に『サラマンダー』に対して好意を寄せていたかを熱弁すると、徐々に彼女ら3人の警戒は解けてきた。しかし、それに比例するかのように、フミの眉間の皺が深くなっていったが……。



 ……。



「そうか、ロディオ殿は、さすが黒目黒髪だけのことはあるな」

「皆さんこそ、腕利きのB級パーティーでしょう。何でもA級の昇格が近いのだとか」


 エールのおかわりを重ねるにしたがって、『サラマンダー』の、俺たちに対する不信感は解けていった。いつの間にか、旧知の仲みたいになっている。おいサラ、そのピザは俺の分だぞ!


 その後は、何故か腕相撲大会や、エールの早飲み大会が始まってしまい、俺たち5人は、すっかりマブダチである。


「ロディオさんたちは、B級昇格の最短記録でしょう」

「じゃあ、じゃあ、一緒にパーティーを組めれば、心強いかもです、です」

「ちょっと、セリア、いくら何でも失礼でしょ」

「そうだぞ、お2人の魔力量を見てみろ、私らより早くA級に昇格してもおかしくない」

「はい……すみません、です、です」


「俺は、『サラマンダー』に加えてもらえるなら、うれしいけど」


「え?」


 横でフミがドン引きしている。後でよくよく説明しよう。



 その後、3人を俺の屋敷に案内。サラは思わぬ形で家族と対面することになった。思い切り叱られていたが、母親と和解できてよかったな。


 そして、俺の屋敷は、『サラマンダー』の本部となり、レインの家の敷地は、演習場として活用されることになった。





 その後、俺とフミが加わり5人となった『サラマンダー』は、順調にクエストをこなし、A級に王手をかけていたのだが……。


 そんな時、バランタイン伯爵からの指名依頼が舞い込んできた。


 『竜の庭』とも呼ばれる大森林を突っ切って、トライベッカからハウスホールドまでの街道整備の計画があるらしい。例のやつだ。『サラマンダー』には、工事の人員の警備や旅のサポートをしてもらいたいという。


 ギルドの酒場で、俺たちは顔を突き合わせて相談していた。実は、北の山脈に繁殖しているワイバーンの討伐のクエストを受けたばかり。どうしたもんだろう。



 皆の顔を見まわしながら、少し赤い顔を上げて、サラが発言する。


「私は、ワイバーンも捨てがたいが、どちらかと言えば、『竜の庭』へ行ってみたい。せっかく紹介してもらった仕事だし……皆はどうしたい?」


「私も、せっかくだから、ハウスホールドに行って、そのまま里帰り出来たらなあって。でも、ワイバーンは、もう受付しちゃっているし……」

「ですです」


 せっかく、今までの汚名を返上しようと頑張って来たのに、今更キャンセルすれば、クエストは失敗とされ、昇級が遠のく。そして何より、せっかく今まで築いてきた信用を落としてしまうことが、一番の痛手である。


「俺は、『永久凍土』をワイバーンで試したい」

「私は、ロディオ様についていくだけです」


 ……。


 俺は、今回の依頼にハープンさんが絡んでいることに気付いている。おそらく、『サラマンダー』のためを思ってのことだろう。そして、そんなハープンさんに対して、胸キュンしているであろうサラ。だが、『サラマンダー』が、今後飛躍するためには、ギルドとの約束を違えるのはタブー……。


この3周目の世界には、レインもいなければ、バランタイン伯を頼ることもしたくない。俺は、今後の事も考え、『サラマンダー』の名声をできるだけ、高めたいと思っているのだ。


「あのさあ、無理に一つに絞る必要はないんじゃないか」

「では、ロディオとフミは、ワイバーンの始末をつけた後、私たちの後を追ってきてくれるのか?」

「ああ。これが成功すれば、『サラマンダー』は、多方面作戦が可能なパーティーとして認識してもらえるかも知れないな」

「とにかく、ここでは話せないことも多い。一旦、家に戻ろう」



 俺は、屋敷に帰ると、応接室に皆を集め、今後の戦略を聞かせることにした。


 すう……。


 深呼吸を一つして、皆を見渡した後、ゆっくりと語りだした。


「面白い!」「続き読みたい!」などと思った方は、ぜひブックマーク、下の評価をお願いします! していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかも知れません! ぜひよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] いったい何が正解なのか分かんないままサラマンダー加入かー。いったいどうすればいいんだろうね! そして感想で、私は面識がないamethystさんも言っていますけど……伏線は必要ですよねぇ( ̄…
[良い点] 更新ありがとうございます [一言] いやいや、楽しみに読ませて頂いておりますよー プロ作家さんじゃないのですから、試行錯誤も楽しませて頂いております ただ、ちょっと真面目に感想書きますと…
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