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74.付与魔術3

誤字報告有り難うございます。

 今日は朝から出発だよ。目的地が分かっているから一直線です。途中、熟せる依頼を熟しながらいつも通りザッパザッパと薙ぎ倒して行く。


 おや~? なんか問題なさげなんだけど。行く前の気合はどこへ行った? 徐々に敵も強い奴がちらほら出現するようになって来た所で第1目標の池に到着。


「よし。とっととオニヤンマを狩るぞ。危ないから池には近づくんじゃないぞ」


「ザバーってヤーゴとかダガメとか出て来るからな~」


 ネイちゃんと2人でコクコクと頷く。遠くから見守っています。頑張ってください。オニヤンマは恐竜時代のメガネウラのように大きかったです。30センメルくらい?


 メガネウラはもっと大きかったらしいけど。おお~、早い! 瞬間移動かってな位だよ。動きだしたら見えないよ。こんなのどうやって斃すんだろう。


 オニヤンマの顎が凶悪です。腕とか一噛みで千切れそうだよ。カンナさんや師匠も早いけど人間の域……はちょっと越えてるかもしれないけど動物の範囲だよ。


 お、いつもと違う。カンナさんが前じゃない! 師匠が前だよ。大丈夫なんだろうか? ガン。と言う音とともにオニヤンマが急停止したよ。そこをカンナさんが仕留めた。オニヤンマは早いけど護りが弱いよ。カンナさんの攻撃でバラバラになるからね。


 よくよく見ると師匠が防御膜の様なものに包まれてる。シールドの魔法か~。オニヤンマは早いけど、動いてる時は避けられないんだよね。


 高速で激突するから落ちるまでは行かなくても目を回すみたい。目を回してる所をカンナさんが仕留めるんだね。師匠が魔法で挑発しながら前進して行く。でも池には近づかないんだね。


 痺れを切らしたのか池からヤーゴとかダガメが上がって来たよ。陸に上がってしまえば遅いんだから師匠の魔法一発で仕留められちゃった。


 ガン、ザシュ、ガン、ザシュとしばらく続いていたんだけど、こうなって来ると猛烈に退屈になるんだよね。オニヤンマって蜻蛉でしょ?


 あそこで翅を休めてるやつ。きっと簡単に仕留められるんじゃないかな?


「ネイちゃん。あれ、あれ。弓でやっつけちゃおうよ」


 暫く考えてから、コクと頷いてくれたのでソロソロと近付いて全力気闘法で狙いを付けます。この距離なら外すことも無い。ネイちゃんと2人だし外れてもどちらかが仕留めるでしょう。


「! よ、避けた~」


 矢だって結構速いと思うんだけど、チロッと見たと思ったらヒュンてなもんで直ぐ上に浮いてるんだよ。コイツ見てからでも十分避けられるんだ。


 ヤバイ! こっち見た。


 と思ったら目の前に居たよ。思わず尻餅をついちゃったのが、私を救ったね。ヒュンって頭の上を何かが通り過ぎていったもの。


「ば、ばか。ちょっかい出すんじゃない! 森に逃げなさい!」


 師匠が慌ててこっちに来ようとしてるけど、距離が有るよ。私達も慌てて森に逃げ込んだ。森の中は木がたくさん生えていて真っ直ぐ飛べないから追って来なかったんだ。


 ふぃ~。危なく若い身空で死ぬとこでした。危険がいっぱいだね。好奇心猫を殺すって、実感した。


 その後しこたま師匠に叱られました。身を守る様にあれほど言ったのに分かってないのかとかお前達になんとかなる様な相手じゃないとか。


「ふぃ~。子供はなにするか分かんないからおっかないねぇ~。あたしだって2回に1回はしくじる相手なのに、良くちょっかい掛けたよ」


 しみじみとカンナさんがおっしゃっておりました。だって翅を休めてる蜻蛉は油断してるからいけるかと思うじゃん。昔は素手で捕まえたもんだよ? 蜻蛉ならと言う但し書きが付くけど。


 周辺に居るオニヤンマを全滅させてゆっくり素材を回収しました。池を離れて森の中で野営地を定めます。水辺は危険がいっぱいなんだそうです。まだ森の方が安全なのだそうです。森も危険だよね?


 今回は準備万端なので野営地の周りにトラップを仕掛けたり、魔物避け、虫除けのポーションも持って来ています。仮設テントを設営してゆっくりするつもりです。


 オニヤンマの翅は大量にゲットできました。こんなにどうするのかと思ったら私達の修行用兼資金稼ぎのため付与魔術の特価販売をするとか何とか。


 ひぃ~。帰ったら忙しくなるのか~。きっと次もだよね。大量ゲットしてやらせる気だよね。だから自分達で獲りに来たんだ。理解しました。


 普通なら冒険者ギルドに依頼を出せば済む話だもの。獲ってこられる冒険者が居るかどうかはさておきね。そのほかの素材もゲットしてるし、ヤーゴとかダガメの素材とかもなんだよ。


 生活魔法をフルで活用して、食事の準備をし、休憩中です。


「師匠、私達を連れて来たのは場所とか対処法とかを学ばせるためですよね? シールドの魔法使えないんですけど普通はどうするんですか?」


「普通か……。そりゃ、盾構えてそれで受けるんだよ。たまに首とか千切れるらしいぞ」


 いやいや、それ終わってるよね? 一般の冒険者は苦労してるんだ~。スペルユーザーは偉大だね。ほとんどいないから困るけど一応ここには3人もいるんだよね。


 やっぱり魔法を鍛えるべきかなー。戻ったら初心者講習魔法編でも受けた方がいいかな? ……あれ? もう師匠に魔法教わってるから不要じゃない? あれ? なんで魔法覚えようと……努力不足でしたか。


 ネイちゃんが船を漕ぎ出したので、おチビ達はもう寝る時間です。見張りも免除でサッサと寝ろとのことでした。うん、役に立たないからね。

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