表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/111

63.お試し2

誤字脱字報告・ブクマ・感想ありがとうございます。

 やって来ました西の森。ずっと行くと海に出るらしいけど、まだそこまで開発されてないそうです。北はずっと行くと山にぶち当たるらしい。っていうか山見えるから。


 師匠達に付いていって森に入ったよ。結構な早足です。付いて行くのがキツイですね。ちょっと遠いと言っていたので今日中に帰ってこれる様にでしょうか。


「ねえ、師匠。モドキってなんですか? 恐い奴ですか?」


「ランドラゴンと言うトカゲだ。ランドドラゴンじゃないぞ。まあ、ちょっと大きいかな」


「動きはそんなに早くないから、離れて見てればいいさ~」


 そうしましょう。トカゲ美味しいのかな? 硬そうだよね。お肉。前世で言うコモドドラゴンみたいなやつかな。あれって凄く病気持ってるって聞いたこと有るよ。


 黒の助言ちゃんを起動して、様子を見ながらついて行きます。Aランク指定ですからほとんどタグが有りません。Aランクなら師匠も採取していいって言うかなと思ってます。


 まあ、きっと師匠も鑑定しながら進んでると思うけど、もしね、もしかしたら見逃すかもしれないから。


 まだ、マッタケ食べて無いな~。土瓶蒸しが好きです。1度だけ村の近くで見つけた事が有ります。土瓶蒸しにしたんだよ。焼いてもいいけど直ぐに無くなっちゃうでしょ? お汁だと薄められるからね。


 美味しかったな~。今思えばかなり薄かったしお団子も入ってたけど土瓶蒸しです。薬缶で作ったからね。土瓶じゃないって? だってないんだもん。


 お! Aランク素材。遠くに発見。ちょっと無理か。あ、師匠も見てる。……無視する事にしたらしいです。かなりお高い素材だろうな~。


「ム! 何か来るぞ~。サリー」


「放っときなさい。キラーグリズリーだ」


「ああ、あれか~。素材が美味しくないんだよな~。その癖好戦的だしな」


 何か後から凄いプレッシャーなんだけど、いいの? いつの間にか攫われたりしない? うわ。振り向きざまに魔法撃ったよ。あっぶな。カンナさんも仰け反って避けるんだもん。私の頭の上を通り過ぎて行ったよ。


 そのまま無視ですか。そうですか。プレッシャー無くなったからいいですけど、斃したのかな? 多分あれくらいじゃあ、死なないと思うけど。


 多分師匠がプレッシャーにイラッとしたんだろうな。短気なんだから。師匠達からしたら軽く撫でてあげたぐらいの気持ちなんだろうな。


 大分奥に来たと思う。ちょうど森が拓けた辺りだよ。おおー、こいつらかランドラゴン。だから森が拓けてたんだ。


 体長3メルくらい、体高1.5メルの大きなトカゲでした。大きいよ! ちょっとじゃないよ。もう恐竜だよ。遠くからしか攻撃したくないよ。


「師匠、矢を打ち込んでみていいですか?」


「ん? やってもいいけど多分刺さらないぞ」


「ネイちゃん練習していたやつやるよ」


 コクコク。ネイちゃんも了解してくれたみたい。そうです。気闘法ですよ。あれだけ大きくて動かないんなら試すしかないでしょ。


 股を大きく開いて踏ん張ります。はああぁぁぁ。えい。ぎゅんって感じで飛んで行きました。ちょっと遅れてネイちゃんの矢も飛んで行きましたよ。


 ちょっと自信あったのに、刺さりませんでした。オーマイガッ! ちくせう。なんだよ、ここは刺さるとこだよ。矢が当たった1匹がこっちに向かってきます。


「ちょうどいいな~。いい囮になってんじゃん」


 カンナさんに馬鹿にされてる気がします。どうせマジでやったけど囮程度ですよ。銀の助言ちゃんも指を左右の振ってチッチッチみたいな感じですよ。


 ノタノタと言う感じでこっちに向かって来ているのですが結構な迫力です。思わず師匠の足にしがみ付いちゃいました。


 だって怖いんだもん。師匠が向かって来るランドラゴンに向かって氷魔法を撃ち込むと動きが止まりました。カンナさんの大剣が脳天から地面まで突き刺さってジタバタしていましたがゆっくり動かなくなりました。


 私達の矢は刺さらなかったのにカンナさんの大剣は頭蓋骨を貫通して地面まで貫通しています。あう。これが実力差ですか。さいですか。ちくせう。


「よし。タエ、ネイもう一度だ。おびき寄せろ」


 ランドラゴンをマジックバッグに丸ごと収納しながらカンナさんが言いました。次は刺してやる。今度は貫通矢を使います。3本しかない貴重品です。


 はあああぁぁぁはっ! さっきよりさらに気合を入れてみました。……なんでだよ! 気闘法だよ? 必殺技だよ。ラノベではここぞと言う時は刺さるもんだよ。お約束だよ。


 3匹斃しましたが、一匹も刺さりませんでした。ちょっと気闘法に自信なくしますよ。私の奥の手なのに。4匹目はマジックバッグに入りそうにないので終了です。


 ここにランドラゴンが集まってるのは湿地だからだそうです。汚れ無くて済んだと師匠達からは絶賛でしたが、納得行きません。ふん。


 帰りにリトルボアにリベンジしました。今度は木の上からです。半分くらいは斃せましたが奴ら木に突進してくるんですよ。信じられます?


 ええ、もちろん落ちましたとも。ど突き回されましたよ。数が少なくなっていたので昨日よりはマシでしたけど、痛いです。


 もう今日はダメな日かもしれないです。なにをやっても上手く行かない日です。めげましたよ。また師匠の足にしがみ付いていい子いい子して貰ってました。


 泣いて無いもん!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ