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6.調薬

感想お待ちしております。ブクマ・評価などして下さるとうれしいです。

 翌日なぜかお母さんが気持ち悪いくらい気持ちよく送り出してくれた。なんで? ……260リンが効いたかな? おまけにお昼にって黒パンを持たせてくれたんだよ!


「な、なに? どうしたの? お母さんが気持ち悪いんだけど……」


「お黙り! 優しくしてあげたんだから感謝して行っといで」


 言われなくたって今日もバリバリやっちゃうよ。ふんす。


 今日も小一時間ほど歩いて野原に着いた。今度は川縁の方に行ってみようかな? 流石に昨日の今日じゃあ、もうお高い薬草は無いだろうし。


 そう思って小川を越えて川の方に直接向かう事にした。ここら辺は山も近いし川の流れは結構急だ。大きい岩もゴロゴロしてる。いわゆる渓流ってやつだね。まあ渓流と言うにはちょっと川幅も広いし流れも真っ直ぐになってる。


 渓流から中流域にさしかかった辺りかな。でも落ちないようにしとこう。


「さて、始めましょうか。黒の助言ちゃんカモン!」


 パッとタグ表示がされてお高い薬草が分かるようになる。ちょっと昨日気になったんだけど薬草以外でもCランクの素材ってあるんじゃないのってこと。


「黒の助言ちゃん。薬草に限定しないでCランク以上の素材出して」


 パッとタグの表示が増えたよ。やっぱり有るんじゃないの。お高い薬草を採取しながらタグを渡り歩いているとありました、ありました。


 岩の中にタグがあるのを発見しましたよ。取れないんだけどね。岩に顔を貼り付ける様にしてタグを読んでみる。


(鉄鉱石、Cランク。鉄の素材を含んだ岩塊。60リン)


 鍛冶屋のおじさんの所で買い取ってくれるかな? 取れればだけど。この岩を砕くのは無理そうだな~。次行ってみよう。


 などとやっていた。薬草以外だと木の皮なんかも高いんだけど、どこで売れるのかしら。行商のおじさん買い取ってくれるかしら。


 五色鳥も居たのよ。これは羽が高く売れるんだって。もちろん私の弓術が唸りましたとも。後は川の中でキラリと光っていた宝石……のかけらも見つけちゃった。取るためにはまだ冷たい川の中に入らなきゃならなかったけど。


 後はキノコね。なんか色々あったけどおばぁに任せようと思うの。細かい事は気にしない。知ってる人が選り分けてくれるもの。


 さて大きい籠も一杯になったからこんなものかしら。午前中にあらかた片付いちゃった。今日も一角ウサギは獲れたし、銀の助言ちゃんありがとう。


 お昼用に貰った黒パンを食べて、家に帰る事にした。畑に居た皆にまたもや一角ウサギを掲げて見せたよ。午後には採って来た薬草を洗って天日干し。


 採取したお高い物をおばぁの所に持って行ったら余裕の300リン超えよ! キノコが思ったより高値だったわ。


 あと猟師のおじさんの所で五色鳥も買い取ってもらえた。これ! 120リン! 最近あんまり獲れなくなってきたんだって。


 夜には昼間、採って来た薬草をごりゅごりゅしましたとも。


(告。……スキル。……調薬。……レベル1。……取得)


 聞いた? 一回ごりゅごりゅしただけなのに、いや、一回と言っても籠一杯だったけどね。調薬スキル取れたのよ。なんか女神様達、私に甘くないかな~。


 そんなこんなで3日、ギフトバリバリで頑張った。4日目の朝やっと完成した一瓶。もちろん黒の助言ちゃんに見て貰ったら高品質の粉末ってなってたよ。


 喜び勇んでおばぁの所に持って行ったら、おばぁも良く出来てるって褒めてくれました。なんと200リンもくれたよ。でもここで残念なお知らせです。おばぁももう引き取れないって。


 村の需要分は十分に集まったからこれ以上は余剰になっちゃうんだって。だからおうちに溜め込んで行商さんに卸せばいいって教えてくれたの。


 即金でお金にならないのは残念だけど、その方が高くなるよって。今まで採って来たものはみんな乾燥してごりゅごりゅしちゃって大丈夫だからそんなに場所もとらないってさ。


 それからもおばぁの所には通って軟膏の作り方とかお薬の作り方とかも教えて貰った。最近知ったんだけどおばぁは薬師じゃなくて錬金術師なんだって。


 年を取って魔力が弱くなっちゃったから錬金術師は引退して薬師をやってるんだって。そんで、そんでここからが重要。屑魔石をまとめた人工魔石ってのが作れるらしいの。


 やっぱり屑魔石をごりゅごりゅして粉末にしてから精油と魔力草の若葉で火を付けて魔力を使って一つにまとめると出来上がり。そうして出来た人工魔石は大きいからそのまま売るより高いって。


 あと最近は猟師のおじさんの所にもお肉を卸してるわ。最近食べ切れなくなってきたし、干し肉も結構貯まって来たから十分だしね。


「う~ん。うちも随分羽振りが良くなって来たね」


「ああ、タエのお陰だな。採取も狩猟も随分上手くなってお父さんも鼻が高い」


「お肉。お肉も毎日食べられるようになったからあたしも背が伸びたんだよ。お姉ちゃんの事追い越しちゃうかもよ。うひひ」


 そうなのよ栄養状態が改善したから皆ふっくらして来たんだ。かく言うわたしももうガリペタとは言わせないよ。胸もちょっと膨らんで来たもの。


 コンコン


 そんな話をしている矢先に戸を叩く音がしたんだ。

以下にこんなのも書いてます。よろしくお願いします。

異世界農業物語~異世界で農業始めましたーhttps://ncode.syosetu.com/n0558dz/

異世界転生苦労譚~異世界だって甘くない~https://ncode.syosetu.com/n3637fl/

エルフ賢者の子育て日記―https://ncode.syosetu.com/n5068fk/

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