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33.お肉

ブクマ・評価有り難うございます。

 女将さん達に調味料、ハーブ塩と塩胡椒を提供してから3日程が経過しました。宿屋及びそれに併設された酒場は連日大賑わいです。ふふ。


 当然です。味が有るのか無いのか微妙な料理しか知らない方達に曲がりなりにもしっかりと味のある料理を提供したのです。


 朝も昼も晩も両店とも大混雑です。引っ切り無しにお客さんが訪れます。店内だけでは処理しきれずに即日テラス席まで用意しましたが、それでも長蛇の列が出来たままなのです。


 直ぐ様、宿屋は飽和状態となり人員不足が発生しました。


「エール一丁、猪の肉のステーキ3丁オーダー入りましたー」


「あいよー。これ持ってっとくれ。3番テーブルだよ」


「はーい」


「……エール3丁。ワイン2丁、山鳥1丁」


「ネイちゃんもっと声張りなー。あいよ、これテラスの2番」


 何をやっているかと言われると言い難いのですが、ウェイトレスです。直ぐに人が雇える訳でなし。近場で使える人間で補充したのが女将さん’ズです。1日おきに交互で出勤しています。


 当初、1人ずつと言うお話もあったのですが、断固拒否しました。当然です。ネイちゃんを1人で働きに出すなんて許容できません。


 報酬は300リンです。賄い付きです。これに乗らない訳にはいきませんでした。2人で600リン、食事まで付いて来るのです。1日の稼ぎとして十分です。


 問題はエロ親父たちです。あろうことか私達に……一切手を出しません。げせぬ。


 こういう場合、かわいいウェイトレスさんの尻なり胸なりを触るものでしょう? 一切無視して食事しかしません。守備範囲外なのでしょうか?


 それどころかチップまでくれます。えらいね~とかお駄賃だよ~とか言いながら。もちろん数リンとは言え貰えるものは貰う主義です。うふ。塵も積もれば何とやらで結構な額になります。


 まあ、どの道このバイトも今日で最後です。正式なウェイトレスが来ますから。それよりももっと問題なのが肉の消費が桁違いに上がってしまった事で供給不足に陥っています。


 エールやワインと言った飲み物も消費が激しくなりましたが、業者に発注して終わりです。どこからともなく持ってきてくれますので問題ないようです。


 でも凄くないですか? 今までの3倍の量を超えてるのですよ。私達に支払った角銀貨分など1日で元を取って利益まで倍増したらしいです。


 釣られて他の消費も増えただけでなく宿泊客も連日連夜満員です。今まではお高い部屋など多少の空きがあったようです。何せ宿泊客は並ぶ事無くいつでも食事が楽しめるのです。それもお部屋で楽しむことも出来るという建前で場所が無いので推奨されました。


 おっと、お肉不足の話でした。お肉屋さんで購入すればと言う事にはならなかったのは飲み物と違い供給量が少ない事と買い占めてしまう訳に行かない事情もあります。


 と言う事で明日からはウサギでもドゥードゥーでもいいからとにかく肉を狩ってきて欲しいとの要望を受けてしまったのです。


「くふふ。3日で3600リンも稼いじゃったよ。これでオーダーメイドの鎧に1歩近付いたね」


「……疲れた。酷使し過ぎだと思う」


「まあ、まあ。宿賃も安いままだし、十分儲かってるから。それより明日からは狩りだよ」


「……うん。ドゥードゥーが効率的」


「だよね~。でも前回のこともあるし嫌だな~。あたし達の実力だとウサギまでだと思うの」


「……あまり稼げないけどいいの?」


「そこ! 問題なのはそこです。ウサギは見つけるのに時間食うし、水鳥は散っちゃうから数を獲れないんだよね。理想的にはウサギを狩りつつ、水鳥を1射、そしてドゥードゥーで締める。これを午前と午後に1回ずつだよ」


 持ち帰れる量として精々鳥さんで20羽。木の棒(天秤棒?)を駆使しても30羽が限界でしょう。1羽当り2~3ケロ、ウサギだと4ケロ位になる。小さな体ではかなり無理をしている計算です。


 それを午前と午後に行おうとしている計算なのですが、問題はそんなに狩れるのかと言う事。ウサギはそこそこいますから1狩りで10羽前後、水鳥は頑張っても4羽、残りをドゥードゥーで狩るしかない事になります。


 ドゥードゥーを狩るためには作戦が必要です。あいつら突っ込んできますからね。とするとまずは矢の補充です。今は1人10本ほど矢を持っていますが倍は必要でしょう。これは武器屋で購入するだけなので直ぐ解決です。


 次に攻撃力の強化。奴らはまとめて突っ込んできますから、爆発系もしくは貫通に特化した攻撃が必要です。これは、技量と特殊矢が必要になってきます。特殊矢は高価なので出来れば控えたいところですが危険な場合は躊躇する気はありません。


 最後に防備です。安全が確保できないならば、とてもドゥードゥーに挑戦しようなどとは思いません。ゆえに高所からの一方的な攻撃が望ましいです。奴らは飛べませんから……でも跳べるんですよね。


 この間攻撃してしまったので最近のあいつらは気が立っています。こちらを見付けると物凄く威嚇してきますので近付くのも結構難しいです。


 以上を鑑みて森から接近、木の上から標的を狙います。この計画で問題になるのは表層と言えど森に入る事だけは懸念されます。どうしよう。森もまだ早い気がするんだよね。


 表層なのでほとんど脅威となる敵はいないと思うのですが、100%じゃない所が怖いんです。一角ハウンドでも嫌なのにワイルドファングとか熊系の何かとかがひょっこり現れでもしたら確実に死ねるかもしれません。

以下の様な物も書いています。

 異世界農業物語~異世界で農業始めましたーhttps://ncode.syosetu.com/n0558dz/

 異世界転生苦労譚~異世界だって甘くない~https://ncode.syosetu.com/n3637fl/

 エルフ賢者の子育て日記https://ncode.syosetu.com/n5068fk/

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