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31.ハーブ塩2

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レビュー・感想などお待ち致しております。

 洗浄も終わり宿屋の部屋でごりゅごりゅをするために戻って来た。最近の夜の日課だ。ネイちゃんも良く手伝ってくれている。


「ご~りご~り。ふぅ~、今日の分の薬草の粉末は終わりです」


「……うん」


「ここからは、ハーブ塩作りをします。そろそろ作っておかないと女将さん達が痺れを切らしますからね」


 そうそうここは、今、格安で借りている宿屋の一室です。一番安い部屋らしいのですが、大きさも設備もジュリエッタさんの所よりもいいです。


 ベッドメイキングなどもちゃんとしてくれていますので、何より鍵がかかるのです。ネイちゃんのアイテムボックスが育てば荷物を置いておく必要も無くなるのですが、まだ時間がかかりそうなので助かります。


 あとはお風呂さえどこかにあればと、真琴の記憶が主張しています。確かに入りたいですねー。湯に浸かってのリラックス、したいです。そもそもこの国自体にお風呂文化があまりないようです。


 蒸し風呂? みたいなのはあるようですが、お貴族様とか大商会さんとかの自宅にあったりする程度だそうです。


 私達程度のサイズなら樽でも十分なような気もしますので、いつか考えてみようと思います。まずは稼がないといけませんが。


「これからハーブ塩を作ってみたいと思います。まずはお塩です。これを焼きます。クズ塩なので味にバラツキがあるので少しまろやか? になる感じです。あと水分をこれでもかって言うくらいなくしてサラサラにします」


「……うん」


 と言う事でやってきました裏庭です。焚火の許可を取ってあるので、屋外かまどを作ってみました。防火対策ですね。一応井戸の傍に作ってみました。


 石を積み上げてコの字にします。石と石の隙間も土で埋めて火力が逃げないようにしました。必要かどうかは分かりません。何と無くネイちゃんとの泥遊びが楽しかったのでやっちゃいました。


 泥んこを捏ねてペッタペッタと貼り付けました。隙間の奥の方にもギュギュギューっと詰めてやりましたとも。


 さて一頻り遊んだので焼き塩作りに戻りましょう。薪は用意しておきましたし、魔法も覚えたので着火するのみです。中華鍋みたいな丸い鍋にドサドサっと大袋の半分くらいを入れちゃいました。


 2袋買って来てあるので半分の半分? ですね。4分の1と真琴の記憶は言ってますね。


 早速、着火の魔法で火を着けて、鍋を揺すりながら塩を乾煎りしていきます。鍋が思ったより重いです。4、5ケロはあるでしょうか。


 ネイちゃんと交代しながらずっと揺すっています。変化が見えないので非常に心を折られがちな作業です。暫くするとパチパチと音が鳴り始め白さが一層際立ってきます。


 サラサラ感が出てきたら完成です。まだ熱いので冷ましてから部屋に戻りごりゅごりゅします。


「じゃあ、ここから塩をごーりごーりするよ」


「……なんで? サラサラよ?」


「うん。ハーブを粉末にして合わせるんだけど、そっちが凄く極め細やかなんだよ。均一に合わせるためには粒粒の大きさも合わせる方が良いんだって。お母さんが言ってたんだ」


「……そう」


 ここから暫くはお塩をごりゅごりゅしてました。終わった頃にはご飯にちょうど良さそうな時間だったので休憩がてら階下での食事です。


 相変わらず、味・香りとも足らないと思います。もちろん隠し調味料を使います。それも今夜までです。順調に作業は進行中です。今後隠し調味料を使わずとも美味しい料理が食べられるに違いありません。


 部屋に戻って作業の続きです。ネイちゃんもごーりごーりは手慣れていました。


「ネイちゃん上手だよね。ごりゅごりゅやった事あるの?」


「……森ではいつもやってた」


 ああ、森の狩人と呼ばれているエルフなら独自の薬とかも持っていそうだもんね。納得納得。それにしてもエルフと言うのは恵まれた種族だなと思います。やや体力的に非力ではあるけど、魔力、寿命、知識、容姿がそれを補って余りあると思います。


 ……よく考えたら私も同じようなものでした。さらに体力的にエルフ以上でしょう。問題となるのは寿命ですか。女神さまステキ。


「使用するハーブの種類と分量は内緒ですけどバージルは使ってますよ~」


「……美味しければ何でもいい」


 さて、お塩の粉砕は終了したのでハーブの粉砕調合に移りましょう。実は考えてる事があります。今までのハーブ塩とは配合その他もろもろを変えてあります。


 さらにもう一つ。やりたい事があるんです、材料は入手してありますが、継続入手に難があるのが心配です。


「じゃあ、ごーりごーりをもう少しお願いね。ネイちゃん」


「……うん」


 コクっと頷いて作業をしてくれます。こちらは量がそれ程でもないので直ぐに終了しました。完成です。


 続けてズキ草の処理もしてしまいましょう。村で作っていた薬草の粉末よりタグを読んでからの粉末の方が格段に品質向上しました。何と特級になってしまいました。


 そこで村で作り溜めていたものと街で作ったものを混ぜ、さらに薬草を追加してから『洗浄』の魔法まで使ったところ全て特級に改善されてしまいました。


 思わくとしては最高品質辺りになればいいな~くらいの気持ちだったのですが……。売る時が楽しみです。

以下の様な物も書いています。

 異世界農業物語~異世界で農業始めましたーhttps://ncode.syosetu.com/n0558dz/

 異世界転生苦労譚~異世界だって甘くない~https://ncode.syosetu.com/n3637fl/

 エルフ賢者の子育て日記https://ncode.syosetu.com/n5068fk/

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