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30.鳥狩猟2

誤字脱字報告ありがとうございます。

ブクマ・評価もありがとうございます。

感想・レビューなどもお待ちしております。

「思うんだけど、まだ私達には魔獣は早いと思うの。どう思う?」


「……まだ早かった。魔獣はダメ」


 コクコクと頷いて同意してくれるネイちゃん。ネイちゃんもかなり必死だったよね? 接近されちゃってたらきっと……。一角ウサギも接近戦をすると見習いや駆け出しの冒険者がたまに串刺しになったりするもんね。


 急いで血抜きの処理だけして、休憩中です。腕がパンパンだよ。ちょっと鍛えないといけないかも?


「一応聞いておくけど水鳥達は魔獣じゃないよね?」


「……違うと思う」


 少し休んで水鳥達も狩猟しました2羽しか取れなかった。直ぐに散っちゃうんだもん。でもいいんだ。お昼を食べていればまた集まってくるだろうからその時もう一度獲ればいいもんね。


 ドゥードゥーを1羽解体して食べる事にしたよ。ネイちゃんは薪となる小枝を集めてくれているのでその間に私が調理する事にしました。


「じゃあ、早速魔法の成果をお見せします。ネイちゃん先生」


「……うむ」


 まず、水辺で集めたので湿り気のある小枝に乾燥をかけるよ。着火し易いようにするためだね。


《水を飛ばせ! 乾燥!》


 風が薪から水分を吸収しながら舞っていった。おお、成功です。続けて火を着けます。


《火を着けよ! 着火!》


 指から出ている炎で薪に火を着けるよ。パチパチと鳴りながら薪に火が移って行きました。


 そして最後に鍋に水を生もうと思います。これはネイちゃんにもお願いして多めに出す事にしました。スープを作りたいからね。


《水を生せ! 清水!》


 二人で数回呪文を唱えて、2杯分くらいのお水が出来ました。油があれば唐揚げとか竜田揚げとか凝ったところでは油淋鶏なんかもいいね。無いんだけど。


 焼くか煮るしか手がない現状では両方やるよ。一口大に切ったドゥードゥーを木串に刺して塩で頂く焼き鳥を作るよ。スープには胸肉を大きめに切って入れちゃおう。手羽、モモはガリックバータで炒め焼きにしました。


「お昼を外で食べれば食事代も1日400リン以内で抑えられるから今度からそうしようね」


「……うん。お肉も一杯、お代り自由。ステキ」


 だよね。お互い成長期だもんね。ボインボインになろうね。そしたら選り取り見取りだよ。顔の出来は良いんだから間違いなしだよ。


 お昼を食べ終えて一休みした頃、水鳥がちらほら戻ってきました。ドゥードゥーもね。ドゥードゥーは無視してまた水面を泳ぐ水鳥を2羽仕留めて今日の狩りは終了です。


「さて、焚火の処理もしないとね。ネイちゃん先生、私がやりますから見てて」


《火を消せ! 鎮火!》


 うん。上手く土が被って火が消せてるね。こうやって使ってみると野営の時の食事の準備に役立つように作られているんだ。さらに地水火風から1つずつ有るんだよね。さて帰りましょうか。


 ズキ草を集めて、お高い薬草は今回採取出来なかったけど、鳥が多く狩猟出来てしまったので儲けは出ていると思います。


 数が多いので手で持つにはちょっと……と言う事で木の棒に括り付けてネイちゃんと一緒に担いで帰る事にしました。えっちらおっちら、思いの外重いです。


 城門に辿り着いた時にはかなりへばってしまいました。門の守衛さんによく獲ったなーと褒められちゃいました。


 このまま宿屋に持って行けば、マリーさんが買ってくれるでしょう。さて今日はいくら稼ぐ事が出来たのでしょうか。楽しみです。


 フ~フ~言いながらやっと宿に到着です。マリーさん今日も買って下さいな。


「女将さ~ん。今日は鳥を獲ってきました。ドゥードゥーは魔獣ですけどおいしかったです」


 ドゥードゥーは雉に近い味でした。前に獲った白雉を思い出します。あれは美味しかった。ドゥードゥーもあれに近い美味しさでした。


「あら~。良く獲ったわね~。どれどれ~。ふむふむ。結構水鳥は色々獲って来たのね。ちょっとメニューとしては数が足らないから困ったわね。まあ、限定で出せばいいかな~」


 おや~。なんか色々あるとお店で出し辛いみたいな? そうだよね。お肉が変わればメニューも変わるもんね。ありゃ失敗したかもです。


「あ、あのー。無理しなくてもギルドに持って行くので大丈夫ですよ?」


「あ~、大丈夫よ。数量限定品ってことにして売りに出すから。それにドゥードゥーはまとまってるしね」


 あう。マリーさんに気を遣わせてしまったでしょうか。今後の課題ですね。宿屋とかお店に卸すならまとまった獲物の方がよいっと。


 ギルドならいろんな人が持ち込むから気にしなくても大丈夫よね。その代わり中間手数料も持って行かれちゃうのですがしかたありません。


「すいません。ありがとうございます」


「いえいえ~。じゃあ今日は720リンでどうかな?」


「えぇ~。そんなに頂いてもいいんですか? お肉凄い値段なんだ」


「あはは~。そうね。1羽から結構獲れるし需要も多いけどあまり持ち込まれないからね。うちとしても助かってるわ」


 狩猟の方が稼ぎいいかも……猟師のおっちゃんも言ってたな。稼ぎが良いから採取はしないって。そか~。こんなに儲かるんだ。1羽食べちゃったけどそれもあれば800の大台に乗ったんだ。


 今日も裏の井戸でズキ草の処理をして、ごりゅごりゅしないとね。2人で井戸に回り、ネイちゃんのアイテムボックスからズキ草を取り出す。


 根っこの土とかを綺麗に洗うのが面倒なんだよね。でも、今日からは洗浄を覚えたので楽チンになるんだよ。


《汚れを落とせ! 洗浄!》


 ふふふ。ネイちゃん先生が驚きに目を瞠ってますよ。そうだろう、そうだろう。何せ自分はまだ使えない呪文を弟子が使っちゃったからね。


「……ずるい」

以下の様な物も書いてます。

 異世界農業物語~異世界で農業始めましたーhttps://ncode.syosetu.com/n0558dz/

 異世界転生苦労譚~異世界だって甘くない~https://ncode.syosetu.com/n3637fl/

 エルフ賢者の子育て日記https://ncode.syosetu.com/n5068fk/

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