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27.生活魔法

誤字脱字報告ありがとうございます。

ブクマ・評価有り難うございます。

感想・レビューお待ちしてます。

 やっぱりお肉は止められませんでした。晩に続き朝も食べてしまいました。完全な赤字です。村では食事にこんなにお金はかからなかったので大変な誤算です。


 でも私もネイちゃんも育ち盛りなのです。栄養を摂取しないとツルペタ……げふんげふん。背が伸びないのです。


 仕方がない事なのです。決して欲望の赴くままに食べた訳ではありません……信じたよね?


 今、ネイちゃんと2人で仕事に向かっているところです。トボトボ。


「ネイちゃん。昨日はちょっと赤字だったんだよ。た、食べ過ぎちゃったよね?」


 ……コク。


 ホ。ネイちゃんも現実は理解してくれているようです。助かりました。きょとんとかされたらどうしようかと思いました。かわいいけど、癒されるけど赤字なんだよ~。


「そうだよ。もっと稼げばお肉食べても平気だよ。お昼は狩りしたお肉食べれば安上がりだしね。ちゃんとパンだけは買って来たから10リンで済んだし、白いの買っちゃったけど……」


 着きました。冒険者ギルドです。相変わらずおっかないところですけど大分慣れました。コソコソ入るのは止めれませんけど。今日は掲示板を見てみるつもりです。


 お得な依頼があるかもしれません。その依頼をゲットできれば赤字の補填も出来るかもしれませんから気合十分です。コソコソ。


 さあ、喧騒と熱気渦巻く掲示板へ突撃です。……今、見えてるのはでっかいお尻です。掲示板を見ようとしてるのですけどお尻しか見えません。


 丁度頭の高さにアマゾネス(?)の方のお尻があるのです。私の顔の2倍はあるでしょうか? 羨ましい……げふんげふん。


 人だかりの周りをネイちゃんの手を引きながらグルグル移動してるのですが、全然見えません。後から大きな手が私達2人の腰を掴んで持ち上げます。


 うぉ。高い! 掲示板が見えます。けど……ひぃ~魔獣もといギルド長です。現れました。天敵の出現です。


「嬢ちゃん達掲示板見たいんだろう? ほれ、ここいらは上位ランカー向けの依頼だな。嬢ちゃん達のはあっちだ」


 何やら言ってますが私達を連れ去るつもりなのか、移動を開始してしまいました。またしてもパニックです。さ~ら~わ~れ~る~。


「……ギルマス。子供が泣きますからやめて下さいと言ってるでしょう」


 おお、救世主です。助けが来ました。ギルマスの上でわたわたしていると現れてくれました。


「おお。もう大分慣れてきたろう? さっきからウロウロしてて見てらんなくてよ」


「ギルマスの気持ちは分かりますがまだ慣れてないと思いますからこっちに渡して下さい」


 両手両足を使って受付のお姉さんに抱きつきます。これを離したら殺されるかもしれないので必死です。ネイちゃんとて例外ではありません。


 私達にガッツリ抱きつかれたまま受付のお姉さんはため息を吐いておりました。猛獣が去ったのでようやく落ち着いてきました。辺りを窺いながらやっとお姉さんから離れる事が出来ました。


「あなた達今日はどうするの?」


「ああ、ううぅぅ。依頼を見て儲かりそうなのがあったら受けてみようかなと思っていました」


「……採取主体で一角ウサギを狩れるのよね?」


「はい! 昨日は4羽も狩れました。ちょっとお高い満月草とかも採取出来たので、いい依頼がないかと思ってます」


「そうね」


 そう呟いて私達を見習い冒険者向けの掲示板の所に連れて行って下さいました。女神が降臨したかと思いました。金銀黒の女神とは別のフォーチュンを司っているに違いありません。


「これしかないけど受ける?」


「「……」」


 ズキ草30ケロ至急。5リンとか一角ウサギ30羽 10リンとかしかありません。どう言う事でしょう。遅すぎた訳ではないですよね?


 うん。そんな事を言ってる傍から私たちみたいな見習いやら駆け出しの人たちが依頼をかっさらって行きますもの。


「え~と。あれ? 効率の良い儲け話はないですね?」


「ええ、ないわね」


「依頼料がちょっと上乗せされるくらいですか?」


「ええ、そうね」


「「……」」


「現実から目を背けてはダメよ。みんなここからスタートなの」


「……はい。常時依頼で暫く頑張ります」


「じゃあね」


「……お疲れさまでした」


 緊急事態発生。緊急事態発生。ネイちゃん隊員、緊急会議を開きます。至急タエの傍に集まって下さい。


「ネイちゃん、どうも稼げないらしいよ?」


「……お肉」


「今日はお野菜かもしれないけど頑張ろう」


「……おー」


 ネイちゃんはテンション低めで、それでも片手を突きあげてくれました。けなげな娘や~。


 やってきました西側の草原と森の境目です。やっぱりワイルドファングとかを狩らないとお肉までは厳しいでしょう。と言う事で戦力アップを図ろうと思います。


 前々から考えていました。そうです魔法です。ビシビシっと魔法でワイルドファングを狩っちゃおう作戦です。


「と言う事でネイちゃん、いや、先生。私めに魔法を伝授して下さい!」


「……うむ」


 ネイちゃんも得意げですよ。ムフーとか言ってますもん。どんな凄い魔法なんでしょう。


《火を付けよ! 着火!》


 ネイちゃんが呪文ポイのを唱えると指にライターの火の様な炎が着きました。この呪文私も唱えるのでしょうか? 微妙に情けないのですが……。


 ネイちゃんがサッと手を振って炎を消します。得意げです、得意げですよ。魔法を解除したのでしょう。……ま、まあ、ちょっとしょぼいですが基本は大事ですよね。


「先生。どうやったら魔法が使えるのですか」


 小首を傾げるネイちゃん。

以下の様な物も書いてます。

 異世界農業物語~異世界で農業始めましたーhttps://ncode.syosetu.com/n0558dz/

 異世界転生苦労譚~異世界だって甘くない~https://ncode.syosetu.com/n3637fl/

 エルフ賢者の子育て日記https://ncode.syosetu.com/n5068fk/

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― 新着の感想 ―
[良い点] いつも楽しく読ませていただいてます。 まだちょっと世知辛いがだいぶゆるふわして来た。 [一言] ネイちゃんと契約して魔法少・・・ゲフンゲフン
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