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21.武器屋

ブクマ・評価有り難うございます。ブクマ人数100人に達しました! うれしかったので2話目投稿しちゃいました。

 漸うの思いで冒険者ギルドを脱出した私たちでした。


「あ~、恐かったね。ネイちゃん」


「……うん」


 ネイちゃんもコクコクと頷いて私の意見に賛同してくれたよう。さて次に考えるのは明日からの仕事のこと。弓が壊れちゃったから武器を調達しないといけないんだったよ。


「ネイちゃんは武器とか使える?」


「……うん。弓」


 何だ私と一緒か。そうよね。エルフなんだから森の狩人よね。弓か~矢がお高いのよね~消耗品だし。


「じゃあ武器屋さんに行ってみようか? 弓を手に入れないとお肉食べられないから」


 凄い勢いでコクコク頷かれたよ。



     ◇     ◇     ◇



 道すがら武器屋さんの場所を聞きながら来ました。何と冒険者ギルドの並びにありましたよ。まあ、普通に考えれば当たり前なんだよね。


「ごめんくださ~い」


「おう。今、行く」


 返事があって直ぐ店の奥からやっぱりおっさんが出てきました。でも大丈夫。強面じゃありませんでした。


「あの、これ外して貰いたいんですけど出来ますか?」


 そうなのよ。私はネイちゃんの足元に繋がっている鎖を示して聞いてみたんだよ。この鎖、鍵も着いていないから壊すしか取る方法が無いんだよね。


「……ああ、出来るよ。その奴隷はお嬢ちゃんの奴隷かい?」


「そうよ。ほら、隷属紋が光るでしょ?」


「ああ、確かに。なら問題ねぇな。こっちの台に乗ってくれ」


 そう言って武器屋のおやじさんはネイちゃんの足の枷を止めているリベットを切断してくれました。これで晴れて自由の身よ。ネイちゃん。


「じゃあ、銅貨5枚でいいよ」


「ちょっと待って、私達武器も探してるの。弓を見せて下さい」


「ん? 子供のおもちゃじゃないぞ?」


「私達だって冒険者ですから外に行くには武器が必要なんです」


 そう言って冒険者証を見せたら、Fか……ってしょうがないじゃない。まだ子供なんだから見習いまでしかなれないのよ!


「じゃあ、この見習いようの奴でいいんじゃねえか?」


 何とも小さくて素朴な感じの弓を渡されましたよ。店の壁には豪華絢爛な武器の数々が掛けてあるのに! 仕方なく引いてみるとあら不思議。手に馴染んでるよ。


「ちょっと試しに引いていいですか?」


「ああ、好きなだけどうぞ」


 もちろん全身に力を入れてがにまたに足を開いて引き絞ろうとしたところ。


「はああああ~~~」


「ちょっと待て! 待て! 待て! 何だよ気闘法まで使うのかよ。それじゃあ、そんな弓じゃダメだ」


 そう言って別の弓を渡されたのよ。もう何なのよせっかく手に馴染むいい弓だったのに。


「あら? ステキ。この弓さっきのと違ってカッコいいやないですか」


「ああ、気闘法を使われちゃあ、そんくらいの素材じゃないと直ぐにダメになっちまうからな」


 そう言って引き絞ろうとしたんだけど、むぎぎぎ~~。硬過ぎるわよ!


「まいったな~。気闘法を使うんだからそのくらいの弓は引いてくれよ。どうすっかな。……弦を緩めりゃ引けっかな~」


 武器屋のおじさんが何やら細工を始めましたよ。なんだかさっきより弓が伸びた気がしますけど、むぎぎぎ~~。何とか引けました。けど……。


「もうちょっと弱い感じになりません?」


「弓を合わせるんじゃなくて鍛えて体を合わせろよ。冒険者なんだろ?」


 くっ。正論だよ。正論だからって納得できる訳じゃねぇんだぜおっちゃんよ~。


「分かりました。努力します。あと安い矢も頂けますか?」


「ああ、20000リンだ」


「!!! ちょ、ちょっと待って下さいね。おや~、おじさんちょ~っと高くないかな~」


「……そりゃおめえ、気闘法に耐えられる弓がそんなに安い訳ねえだろ?」


「だって2つ欲しいんだよ」


「おお、2つか。なら36000リンにしてやるよ。矢もサービスしてやる」


「……」


 銀貨3つに角銀貨6つも盗られたよ。いやいや、取られただ。次にブーツと手袋も2つずつで8000リン。額当て、額から頭頂部までをカバーできる一品だよ。それも赤の模様と青の模様が入っているのを選べるんだよ。


「ネイちゃんは、青と赤どっちが好き?」


「……青」


 こうしてお揃いで買いましたとも22000リンですよ。


「あとおっちゃん。鎧なんだけど……」


「流石におめえたちの体格に合う鎧はねえな~。……よし。ちょっと待ってろ」


 そう言って奥に消えたかと思うとなんか皮の素材を持ってきて、その場でジョキジョキ始めちゃったの。


 こうして胸当てみたいなのを即席で作ってくれました。裏に鉄板入れてちょっと重いけど、急所はカバーしてくれるみたいな?


「どうよ。こんなもんだろ。うーん。2つで3000リンでいいや」


 結局金貨でのお支払いです。おつりもじゃらっと貰ったからいいんだけど情報売ってなかったらどうなっていたか。


 その場で装備して帰ってきました。


 宿屋に戻ったら女将さんには大変好評で、無茶苦茶抱きつかれました。お胸が凄くふくよかなので窒息するかと思いましたけどネイちゃんは無言で耐えていました。


 晩御飯の前にマークお兄さんとお話しとかないといけないかな? もう起きてると良いんだけど。


 自分達の部屋で装備を外して、改めてマークお兄さんの部屋を訪ねる事にしました。

以下の様な物も書いています。

 異世界農業物語~異世界で農業始めましたーhttps://ncode.syosetu.com/n0558dz/

 異世界転生苦労譚~異世界だって甘くない~https://ncode.syosetu.com/n3637fl/

 エルフ賢者の子育て日記https://ncode.syosetu.com/n5068fk/

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[気になる点] ネイちゃん普通に喋ってる...
2020/03/06 14:41 度々すみません
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