理由
30××年
海が赤くなり始めた。
「ここ最近の気温は高過ぎます。どうなってるんですか?」
「1000年前は今の年平均気温50度が当たり前ではありませんでした。やはり、生物が増えたことによ-」
―プツン―
テレビの電源を切った。
「大したことも言わない癖に……」
しかし、本当に気温が高過ぎてクーラーが必需品だ。
「暑い……外に出たくないなぁ……」
バイトだから行かなきゃだけどサボろうかな?
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バイトの内容は外で機材調整だそうだ、終われば演説を聞いて……
「とけるぅぅぅ……」
「うるせぇ!喋ってねぇで仕事しろ仕事」
一緒に機材調整していた髭もじゃなおっさんに叱られた。
「これさえ終わればここら一帯は室外クーラーで涼しくなる予定だ」
無意識にでも自分の目が光ってしまう。そういうことなら早く終わらせてしまおう。
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「涼しい……はぁ……生きてて良かった」
「演説聞いておけ」
また、おっさんに叱られた。
政府の男が新しい商品を開発したそうだ。
「にしてもなんでまた外で?」
「暑さに耐えられるもので直射日光を気にする必要もないからって言うことをアピールしたいからじゃないか?」
「クーラー付けてたら意味ねぇ」
「ハハハハ……たしかになぁ」
男の演説を要約するとこうだ。
地球上の気温が高くなりすぎる。このままでは未来の子達が過ごせない。だから政府が開発した『un creature』を無料で配布する。一般人が所持するのはucαで政府が管理するのはucβとГである。総数10万1001体を制作Гが総司令だということ。
1年後
ucの配布は可決された。
それから1ヶ月後
リリースされて一体だけバグを持っていたそうだ。ucβとГは繋がっている。Гは全てのucβやαと繋がっている。
つまり、バグは全てのucに伝播した。
ucのプログラムは地球温暖化の防止だ。それをふまえてucГの下した判断は増え過ぎた人間の駆除だ。
「政府が配布したucが暴走しましたっ。自衛隊が出動しましたが全壊っ皆様はucに見つからないように建物の……ちょっとやめてっ……やっ……やめっ」
ゴチャッゴチャ……バキッ、ザー……
人が死んだ、カメラを壊されたのか砂嵐が流れているだけだ。
「やばいな……生きれる自信がない……生きてて意味あるか?いっそ死のうかな?」
そんな度胸はない自分が恨めしい。
食べ物がなかったら生きれないんだし苦しかったら死を選ぼう。
人間は適応する生き物だ。
こんな体になってしまうなんて。