ラウンド27・イッツア・リンカーン!〜本編一日目・就寝〜
「ぁぁぁ!!」
ども、飛鳥です。
「おらおら!どうだどうだ!」
「ぁぁぁ!ぁぁっぁぁぁっぁ!!」
問題です。今あたしは何やってるでしょーか!
正解は……!
「おらおら!もっとやってやろうか!カカト落とし!」
「っぁぁっぁ!日高ぁぁ!もうやめてくれぇぇぁ!!ぁぅっ!………ちーん」
カカト落とししてます。被害者はもちろん圭太三十五世です。
ちなみに今死んでます。
「俺は三十五回も生まれ変わってねぇよぉ………ちーん」
二回死にました。
何であたしがこんなことしてるかって言うと……
「ぅー、暇だ。こういう時には…ホァチャー!」
「いってー!何やるんだよ日高!」
「ん、暇つぶし」
こういうことです。
ってかまったく説明になってないし!
「ぁぁ、死んだかと思ったぁ……」
オマエもう死んでんだろーが。
『キーンコーンカーンコーン!』
ん、放送だ。
『夕食です。食堂に凶器もってお集まりくださいコノヤロー』
ぁ、そう。じゃ凶器もっていこ――――凶器!?
放送委員何考えてんの!
「食堂にいる奴で戦争でも起こす気かー!!」
楽しい林間が血まみれになっちゃうよ。
怖いよ!怖すぎるよ!ある意味記憶に残るから!
「凶器……これでいっか」
ちょっと圭太!ほんとに持ってくの!?みんなを殺す気!?
「ほんじゃ俺先行くからー」
ちょ、ちょっと圭太ぁ…
『キーンコーンカーンコーン』
あれ?また放送?
『先ほどの放送は悪質ないたずらです。消して凶器など持ってこないようにお願いします♪』
あ。
あはははー。
あはははははははっはははーー!!
放送訂正遅すぎー。
もうすでに凶器もってっちゃった馬鹿野郎がいるんですよー。
『なお、すでに持って行ってしまった馬鹿野郎がいる場合には、知らん振りでお願いします♪』
「知ーらない」
勝手に凶器持ってった圭太なんか知ーらないっと。
本当に知らない……けど。
「圭太の馬鹿アホクソまぬけの馬鹿やろー!!!」
次の瞬間、食堂行きの廊下を突っ走っているあたしがいましたとさ。
「廊下は歩け!」
「はい!」
その次の瞬間、柊先生に怒られているあたしもいたけどね。
―――――そのころの圭太。
『キーンコーンカーンコーン』
「あれ?また放送」
『先ほどの放送は悪質ないたずらです。消して凶器など持ってこないようにお願いします♪』
あ。
あははー。
もうすでに遅いし。
もう俺持ってるし。
凶器のフォーク。
「ま、いっか。あとで夕飯の時に使えば。」
意外と困っていない圭太であった。
「圭太!」
「ぉぉ、日高。お前も食えよ、早く」
「何呑気に食べてんだぁぁぁ!!!凶器どこやったぁぁぁぁ!」
「もがもが、もがっが(俺の手の中)」
「手の中!?」
圭太の手の中には……フォーク。しかも今日の夕飯のスパゲッティ・ナポリタンのソースが付いてる。つまり使い済み。
「何凶器で飯食ってんだてめぇはぁぁぁぁl!!」
「ぁぁぁごめんなさーい!!!!」
どんがらがっしゃーん。。
「嗚呼……酷い目にあった……」
今は夕飯食べ終わって自分の部屋に帰るとこ。このあとクラスごとにお風呂に入って、寝る。
「圭太が変なことやるからだろ」
ちなみに今の発言はあたし・飛鳥です。
「でも跳び膝蹴りとアッパーカットにエルボー混ぜることはねぇだろー」
自業自得だと思え。
「あ、部屋着いた。じゃお先に風呂はいってきまーす」
最初は三組だもんね。
「先ってなんだ先って。俺らも一緒に行くんだからな!……風呂の前まで」
そりゃそうだ。風呂の中まで入ってくる変態がいるかよ。
「ぁふぅ、気持ちよかったぁ………」
お風呂あがりの飛鳥でーす。
林間のお風呂って広いねー、綺麗だねー、イイ匂いだねー。……あたしゃ変態か。
廊下を歩き、部屋に入る。男子たちはまだいない。
「男子たちまだ風呂入ってんのかなぁ……」
タオルで髪を拭きながら、パジャマに着替える。ここは男子禁制!
と、廊下に足音。……何でこんな悪いタイミングで!?
「―――――でさぁ、志水のやつ、また俺にカカト落とししてきたんだぜー」
「そうなのか?彰吾」
「あぁ、痛かった。嬰汰もやられたいか?」
「じょーだん!絶対やだよ!」
……話し声からして、どーやら別学校らしい。もしもーし、ここはA棟ですよー?あんたらどっか違うでしょー?
「いっ、しょっと。ふぅ、あともうちょっと」
また足音。ヤバイ。いますっげーヤバイ状況。
「お、じゃぁここだから」
「おお、じゃぁな、圭太」
圭太ぁ―――!?
余計やばいんですけど!?
いろんな意味で!
「ふぅ、早く髪吹きてー――――」
「圭太見るなぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ぴでぶっ!?」
ちょうどあった枕が圭太の顔にクリーンヒット!圭太、倒れちゃった。
「って、何をのん気に見てるんだあたしは!?」
なんか視線を感じるけど圭太を抱え起こす。と、開けっ放しの扉の外にいる人物と目があった。
その人物は、さっきからいるはずなのに、ニヤニヤ笑ってた。
「あすきゃん、ごゆっくり〜♪」
そして、そういって扉を閉めてしまった。
「ちょ、ゆずぽん、助けてよぉぉぉぉ!!」
『就寝…あ、間違えた。終身時間です♪さっさと寝てください♪』
今放送しているお前が終身になれ。そしてわざわざ言いなおすその意味は何?
『特に意味は無いのであと0秒後には寝てください♪』
無理だから。
『ではおやすみなさいませ〜♪』
勝手におわらすな。
『ちなみにこのあときっかり1秒後には電気は消えますのでご注意ください♪』
ご注意無理だし。ってかきっかり1秒後に消すその執念は一体何物ですか放送さん。
『バチッ』
あ、消えちゃった。
では皆さん、グッドナイト♪
おやすみなさーい♪
続きます♪
いや、続かないとおかしいです。