ラウンド26・イッツア・リンカーン!〜本編一日目・午後〜
「うっしぼっくじょっ!うっしぼっくじょっ!」
ども、またまた飛鳥です。え?このなんか掛け声っぽい言葉は何かって?
ご安心を。
これはバカアホマヌケ三拍子揃った圭太の言葉ですから。
断じてあたしじゃありませんから!
断じて!
「・・・・・・日高、バカアホマヌケ三拍子揃った圭太って、俺のことか」
「ねえ、日高さん、中原くん」
「あんたしかいないでしょうが」
「ねえ圭太!日高さーん!!」
「俺はバカアホマヌケではない。バカだ」
「そこのお二人さーん?あのですね――――」
「認めてんじゃないわよ」
「だから!聞いてんのかってば!!」
こいつやっぱりアホです。
「だいたい圭太は―――――」
「うるせえ日高―――――」
二人でケンカを始めたそのとき。
・・・・・・・・・・・ぷち。
なんか聞こえました。はて?
ごごごごごごごごごごご。
やっぱりなんか聞こえます。
「君たち・・・・人の話聞けっつの」
ウルサイほどなんか聞こえますね。
「みなさーん、牛牧場着きましたよ?」
やっぱりウルサイですね。ってそうだったの!?
「だから話しかけてんじゃないのさ!聞いてっていったじゃないの!羨ましいじゃないの!悔しいじゃないの!私にもそのLOVEパワーくれたっていいじゃないの!」
後半三つおかしいじゃないの!や、なんかうつっちゃった。
「だって・・・・ねえ?」
「ねえ?」
コクコク。
「圭太&日高さん、二人揃ってなんか頷いてんじゃないわよ!」
頷きたくなる気分もわかるっしょ?
しかしこうなると朝川さんがツッコミになっちゃうなぁ。あたしの出番ないじゃないか!
『飛鳥はさ、圭太専用のツッコミだから。がんば〜』
作者の声を受け流しつつ、あたしらは、牛牧場へもーもーと突進していったのでした☆
『受け流すなー!!!』
「づ・・・・づがれだー」
ども・・ぶだだび飛鳥でーず。
あえて描写はしないけど、乳搾りは疲れますね。疲れて声も変わりますね。
宇宙人の声になってますね。
さあ!
想像してご覧なさい!
声が宇宙人になった女の子が、『チチシボリハツカレマスネー』って言ってる姿を!
・・・おもしれぇ。ってか怖ぇ。
「・・・・父絞って楽しいか?」
「圭太!字が違う!すごく残酷になってる!」
「お前よく気づいたな・・・・ま、俺はその字でも別にいいけど」
「ん、なんか言った?圭太」
「別に」
そして、なんやかんやで昼食です☆
今日のメニューは、自作ソーセージ&バターに、パン、やっぱり自作・・・・・自搾りの生乳・・・ってわけにはいかないから、ちょっと一工夫された牛乳。何でも、生乳がいっぱい入ってて、飲みすぎると腹壊すのだそうだ。
「ぱく、ごりごり、むしゃ、ぐっちゃぐっちゃ、ぱりぱり、ごっくん♪ぷはっ、ぺちゃちゃ、ごり、ぐっちゃちゃ♪」
「あの、圭太?その音やめて。危険だから。いろんな意味で」
「ぐちゃ?ぐちゃちゃ、ごちゃめちゃんちゃ」
「何言ってんのかわかんない」
「『あ?日高、ごめん』って言ってんだよ。感じ取れ」
「感じ取れねーよ」
何はともあれ、美味しかったです☆
ごちそうさま♪
「今度こそ、空気がおいし〜!」
やっと着きました!
え?何処にかって?
宿舎ですよ!
赤城市林間学園・あんず荘です!
「それでは三組、バス列から部屋列へ瞬間移動で並び替えてねー」
「できるかぁっ!・・・・部屋列なんてあったっけ」
上の人の話だと、室長が同部屋の人たちを並べるんだっけ?
ん?ちょっと待って。
室長なんて係、あったか?
「室長っていう係ないから、キャンプファイヤー並べて★」
「ちょっと待ったぁ!何で室長って係がないのだ!?」
「作るの面倒ー」
「実行委員だよねゆずぽん!?責任は!?」
「実行委員ってみんなを操れるオイシイポジションだと思わない〜?」
おお、ゆずぽん。
あなたはどうしてそんなに真っ黒くなっちゃったの?
「106・・・・おお、ここだ」
場所は変わり、部屋の前。
あたしたちは106号室。もちろんだけど男子部屋です。
「ふぁ、疲れたぁ。・・・・中はいろうよ」
「そだな。・・・・おい、入ろうぜ」
他の男子を促して中へ。
すると、部屋に入ったとたんに、男子がみんな倒れてしまった。
「ふぁ!?」
みんな、疲れがたまってたみたい。
部屋に入ったとたん、どうやら男子全員気絶したっぽい。
「・・・・・うぁ、情けな」
そういったあたしは、男子たちを部屋の隅へ足蹴りで転がして、荷物を片付けたとさ。
「そういえば、今日の夜って何もないんだよね。男子たちがこんな調子でよかった・・・・」
ちょっと休んでましたが、復活です!
この林間編はすごく長くなりそうですぞww