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ラウンド25・イッツア・リンカーン!〜本編一日目・午前〜

「ふわぁー」


おはよふです、飛鳥なのです。


今日は林間初日。6:30学校集合―――5:00前には起きなければいけないので、いつも6:30起きのあたしにはつらいのです。


「眠重い」


眠重いって何かって?眠くて重いのですよ。だから何が重いのかって?


荷物ですよ。


あたしは今、腰まであるリュックサックを背負って、たちながら並んでます。重いです。


ちなみに今は、6:25。あと五分の我慢です。


五分たてば、フカフカのバスの椅子に座れる・・・・!!


「ふにゃ〜」


「・・・・日高、顔が、顔がとてつもなくとろけてる!誰にも見せられないような顔だ!」


「圭太見てるでしょうが〜。ふにゃ〜お♪」


あ〜早く、早くフカフカの椅子に座りた〜い!


「・・・・だか!ひだか!日高ぁぁぁぁぁぁ!!」


「ごはぉぃ!?なんじゃい!?」


「前進んでる」


「あ、ホントだ」


見ればあたしの前には大きなスペース=前の人が進んでいた。


気がつかないうちに五分間経ってたみたいです。



「フッカフカ〜♪フッカフカ〜♪座った瞬間に眠るのも良いな〜♪それはあとで考えよ〜♪」


「・・・・・・・・。」


鼻歌混じりにこんな歌を歌うあたしが、周りにドン引きされたのはいうまでもないか。




「カッタカタ〜!カッタカタ〜!期待外れにあたしがこのバス会社をドン引き〜!」


はい、バス乗車後の飛鳥です!


硬いです!


イスが硬いです!


期待はずれです!


ついでに隣の席の人も期待はずれです!


「・・・・・・ちぇ」


「ちぇじゃねえ!何であたしがあなたの隣なのよ!訴えてやるわ!」


「そう思ってるのはあたしも同じだよ、朝川さん。こっちがてめぇを訴えたいほどだよ」


「・・・・・・けっ」


はい、バス席“だけ”は当日のくじ引きで決まります。そして、圭太は川島さんの右隣、あたしは・・・・・・・朝川さんの左隣。


はっきりいいましょう。


ビバ! 


最・悪っ!!


「・・・・あなた、なんか変なこと企んでないわよね?」


あ、あたしの口調と朝川さんの口調は似てるからご注意。『〜わよ』とか『〜なのよ』とか、女の子っぽい言葉をたくさん使ってるほうが朝川さんね。


「うん、朝川さんに爆薬飲ませようかとかそのままバス爆破しちゃおうかとかいっそのこと地球崩壊しちゃおうかとかそんなことこれっぽっちも考えてないよ?」


大量に考えてるけどね。


「あたしだって、日高さんに圭太嫌いになってもらおうかとか身の毛ががよだつほど苦手になってもらおうかとかいっそのこと消しちゃおうかとかそんなこと考えてないわよ?」


めっさ考えてるやん。



『え〜、こちら実行委員。聞こえますか〜?』


突然の放送。あ、これゆずぽんの声だ。


「「「「聞こえてま〜す」」」」」


『マイクセット完了です★レク係さんにおつなぎします★』


ガサッ、という音がした。


どうやらゆずぽんがレク係にマイクを引き渡したらしい。


『え〜、こちら、レク係。これからゲームをはじめます〜』


いきなりかよ!?・・・・まあ、それはそれでいいけどさぁ。


『最初は、実行委員が考案した、隣の人に本音を言い合うゲームです★嫌いなところ、良いところ、ウザイところ、キモイところ、バンバン言い合っちゃってくださいね〜☆』


実行委員―――ゆずぽん。


ゆずぽん、アナタケンカ売っておいでで?



「あたしは日高さんの圭太が好きなところが嫌い」


「あたしは朝川さんの圭太が大好きなところが嫌い」


「じゃああたしは日高さんの圭太が大大好きなところが嫌い」


「じゃあじゃああたしは―――――(以下略)」


「じゃあじゃあじゃああたしは―――――(以下略)」


『はーい、これで本音言い合いゲームを終わります☆次は・・・・(え、こんなゲーム企画されてない!・・・しゃーねぇ、やるか!)。次は、伝言ゲームをしま〜す』


伝言ゲーム・・・後ろから回ってきた言葉を、前の人にそのまま回す、結構大変なゲームだっけ?



『今回は 都 合 のため、前から後ろに回してもらいます。では、最初の言葉を・・・・・伝えました!ゲーム、スタート!』


こしょこしょこしょ。


一番前の人が、次の列の人に、こそこそ話で耳打ちしていく。


あ、ちなみにあたしの列は前から六番目。圭太たちは五番目。


あたしは川島さんから伝言を聞かなきゃいけないわけか。


だがしかし。


予想以上に早く回ってきてしまったわけで。


そしてすごーく暇なわけで。


あたしは斜め前の圭太の様子を器用に覗くわけで。


あ、今圭太に前列の人が耳打ちしてる。


あ、今圭太が頷いた。


あ、今朝川さんの耳にその伝言が――――


あ、なんか朝川さんが怒ってる。


盗み聞きしましょう。


「・・・・・はぁ!?何でそんな伝言!?」


「前から回ってきたんだから、回せ」


「・・・・むう」


説得されちまったらしい朝川さんは、仕方なく回すことに。


その時。


圭太がニヤリと笑った気がしたのは、気のせいだろうか・・・・。


『それでは最後の人、発表をどうぞ!まずは・・・・っと?』


お、なんか困ってる。きっと四列あるうちで、どこからやろうか迷ったのか、もしくはこのゲームすべてアドリブなのか。


『・・・・げ、仕方ないか。では、最初は高島チーム!どうぞ!』


おそらく後者だろう。ってか『・・・・げ』ってなにさ。


あ、一応言っとくと、高島=ゆずぽんね。ちなみに、ゆずぽんの列はあたしの列の隣の隣の隣=一番右列(あたしの列は一番左)。


さ〜、どんな言葉かな〜?まー、違ってもうちの列の言葉がたぶん正解・・・・・なのか?


「はい、言葉は『マラリア感染症の増加により素人八人海防』で〜すっ☆」


ぽくぽくぽくぽく、チーン。


「・・・・ちょっと、レク係。ツッコンでいい?」


『どうぞ』


許可をもらったのを確認!大きく息を吸って、さん、はい!


「ちょっとまてどこでマラリア増加したぁ!?そして素人って何の素人さ!?そして八人海防て何!?その素人たちがみんなで海を守ったのか!?そしてなぜにマラリア増加により素人八人さんがみんなで海を守らなくちゃいけないのかなぁ!?ってか海防ってなんて読めばいい!?ああそうですか自分で読めですかはいスミマセン!!」


ふー、スッキリした。モヤモヤ解消!


『日高さーん、落ち着きましたー?スッキリしましたー?お通じ良くなりましたー?』


「下ネタ使うなっ!!・・・・や、この声はゆずぽんだ」


『あったり〜☆』


「あたりじゃないっ!レク係進めてぇ(泣)!!」


『なんで(泣)なのかは知りませんが・・・・進めましょう。次は、Bグループお願いしま〜す』


あ、Bグループは圭太の列のとなりね。・・・・・あれ?


何でここだけB?BがあるならAもある?


どこに。


「Bグループは、『キンコンカンコーン』です」


どこツッコミすれば!?


いやむしろ捻りがないところをツッコムべきか!?


「なぜに学校のチャイ―――――」



「次いきまーす。次はA+αグループでーす」


コトゴトク無視してくれてありがとー。フザケンナ。 A+αって何ゆえに。ってか圭太のとこじゃんか。面白そう。観よう。


「A+αグループいっきまーす!言葉は、『I・LOVE☆A・SU・KA!by圭太〜☆』でーす!」


・・・・・・・・・・・ピキ。


ん?


場が、凍る。


そして、背中と横腹に寒気と視線を感じる。


きっとそれは――――



「ひぃだぁかぁあぁすぅかぁ・・・・・呪い殺すぅぅぅぅぅ!!!!」


めっさ怖い圭太LOVEな人たちだ!

いや呪い殺さないで!怖いから!


「恋の恨みは恐ろしいべさ〜!!!!覚悟しろ〜!!」


いやそれ以前にあなたたちのほうが怖いです!めっさ怖いです!ああお願いしますやめてやめてくださいお願いしますぅ――――――



・・・・・・・ちーん。



「・・・・・紅い呪いは恐ろしい・・・・」


『え――、っとぉ・・・・・何があったのでしょう、ね?』


「ま、あの言葉は嘘だしね☆信じた奴らが悪いと俺は思う」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぷちっ



「圭太ぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁ!!!恨みころーす!!」


「んな滅相もなーい!!!」


どんがらがっしゃーん。




〜☆〜


「着いたぁぁぁ!!」


やっと着きました槇原モーモー牧場!


「空気がおいし――――そうでもないか」


「い・・・言いかけてそれはないんじゃないか?日高ぁ・・・・」


はい、戦闘疲れした圭太がいつの間にか横に。


蹴りました。


「うがぁ!?ごろごろごろごろ・・・・・・」


圭太は変な声だして、どっかに転がっていきましたとさ。


「お・・・・おしまい☆」


おしまいじゃないから!





「三組!しおりをもって集まれ〜☆」


お、ゆずぽんが召集かけてる。


「圭太、行くよ!」


「おお・・・・ああ、蹴られたところが痛くて動けねえ・・・」


自業自得さね。あ、方便になってる。


でもそんなに急所蹴った覚えはないんだけどなあ。


「・・・・・股間は十分急所だから・・・・」


バスの中であたしをからかったあんたが悪い。


頭を切り替えて、召集っと。あ、しおりも持ってかなきゃね。


「えっと、これからの予定を話しまーす。まず三組は、体験工場というところでバター作り・ソーセージ作り体験を一組と体験します。そのあと、牛牧場に行って、乳搾り体験をし、昼食になりまーす☆」


ふーん、一組と・・・・・一組・・・・大橋と藍那さんがいるところ・・・・ヤバイ!!


藍那さんの視線に圭太がロックオンされる=圭太を奪われると同じことだ!!


なんとしてでも圭太を守らなきゃ!


「あ、ちなみに、体験班は基本四人組。バス席の前の人とです☆」


えっと、あたしの班は、圭太、川島さん、あたし、朝川さん・・・・・げげげ。


要注意人物が二人もいるではないか!!


こっちのほうが一大事だ!


「あと、係の人に『二人組になってください』と言われることがあります。その時はバス席の隣の人とでお願いします☆」


・・・・・神様。


あたしの運命って、虚しいですネ。


フザケンナ。






「むにゅ・・・・これ力いるにゃ・・・・・こら朝川さん楽するな!!」


「だって、こんな力いる作業できないわよ!カヨワイ少女オトメですから!」


ただいまソーセージ作ってます。


これがなかなか力いる作業で・・・・。


正直疲れます。


「あたしだって疲れてんだよ!なのに朝川さんだけ楽するのはずるい!」


「ずるくないわよ!じゃああんただって休めばいいじゃないの」


「そしたらあたしたちのソーセージ少なくなるんだよ!?いいの!?」


「・・・・・う」


「おなかへっちゃうよ!?いいの!?」


「・・・・・分かったわよ。やればいいんでしょ!」


「さっすが愛を追う朝川さん!たくましい!」


「えっへん」


「男らしい!猛々しい!雄々しい!」


「男じゃないわよっ!!」


すると大音量でゆずぽんの声。や、きっと放送だ。


『あすきゃん☆朝川さん☆』


「「なんですか」」


『だまらっしゃい☆』


「はーい」


うう・・・・・ゆずぽんこあい。




『次はバター作りですよ☆がんばれ☆』


バター作りの説明するね。


生クリーム(でOKかな?)を、密閉容器に入れて、振る!


もう死ぬ気で振る!


死んでも振る!


OK出るまで振る!


これだけ。


『じゃあ、降れ☆』


「何が降ってくるんだよゆずぽん!?」


『間違えた。振れ☆』


その合図が聞こえた瞬間。


「ふりゃぁぁぁ!!!!!!!」


みんなが振る!!


激しく振る!


死ぬ気で振る!


振りすぎて疲れた!


でも振る!




・・・・・激しく振ること五分。


「づ・・・・づがれだー」


『終わりでーす☆次は乳搾りですので体験班四人で牛牧場へ移動してくださいね〜』


「あ・・・・あーい」


疲れてまともに声が出ないあたしと圭太と朝川さん。まともに声が出せる結構すごい川島さん。


ばらばらでーす。


何はともあれ、牛牧場へれっつらごー!!




はい、林間へレッツらゴーです!


ちなみにここに出てきた牧場や、これから出てくる林間用旅館(?)は、すべて架空なので宜しく。


股間を蹴られた圭太、ザマーミロ。


あ、も一つお知らせ〜☆

これから飛鳥にはいい思いはさせません!

波乱万丈奪い合い殺し合い(精神的に殺し合いになりそう)、どんどん遣っちゃうかもしれませんのでそのおつもりで〜♪


あ、最後に。


三日目の夜は、肝試しを企画しているらしいと飛鳥から聞きました!

しかし、飛鳥が何に化けるかは決まっておりません!


そこで読者のみなさーん!


飛鳥に似合いそうなお化け(幽霊)を、考えてください!

一番面白そうなお化けを採用したいと思います☆


なお、期限は十一月の二十五日ぐらいまででよろしくっ!



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