ラウンド21・イッツア・リンカーン!!〜準備編その4・自己紹介だもんね!〜
「・・・・では、これからほんとの意味でのキャンプファイヤー係の集まりをはじめまぁす」
「へーい」
ども、何回目かのセリフで集会を始めた司会、飛鳥でっす。
「はい、まずは自己紹介なんだけど、委員長が言う前に――――丸刈りくん、キミからやって」
「はい!?ぼくっすかぁ!?」
「だからオマエからだっつの。あと時間無いの。早く始めろ」
あたしの『早くやんなきゃクビ』オーラで、ようやく丸刈りくんは自己紹介を始めた。
「・・・僕は五年一組の大橋知樹です。よろしくお願い・・・」
「趣味・目標も語れ」
「・・・・・趣味はサッカー。目標はキャンプファイヤーを成功させることです」
「そんなありきたりの自己紹介はいらん。次」
あたしに言われて大橋はすごすごと退散する。かわりに、同じ組の女の子が立ち上がった。
「あたしは、大橋と同じ五年一組の藍那真希ですっ。趣味は運動。目標はキャンプファイヤーを盛り上げて、成功させることだよ★みんなで力を合わせてがんばろッ!!」
「うむ、なかなか元気な子ですね。次ッ。」
今度は、五の二の委員長と、髪の長い女の子。
「私はキャンプファイヤー副委員長の澤本歩夢です。趣味は勉強、目標は皆さんと同じでキャンプファイヤーを成功させることです。どうぞよろしく」
「・・・私は五年二組の石垣マナです。趣味は、えっと、ピアノ。目標はその、キャンプファイヤーを盛り上げられたら、その、いいな、って・・・・・」
緊張してるのかな?顔が真っ赤。それに、言葉も途切れ途切れだし。
次は、もう一人の五の二男子。そういえばこいつもサボりだったんだっけ。
最初にやっときゃ良かった。
「俺は石垣亮祐。趣味は運動全般かな。目標は盛り上げることだ。よろしく!!」
ん?石垣?そういえばもう一人そのような人が・・・・
「ちなみに俺はマナの従兄。理由があって同じ家に住んでる。」
なるほどね。って次あたしだ!
「あたしは五年三組の日高飛鳥。そして、今年度のキャンプファイヤー係委員長。趣味はクラスの男子で遊ぶこと。目標はみんなをまとめること。よろしく!」
ん?趣味が変?これがあたしだからしょうがないっしょ!!
「俺は五の三の中原圭太。日高と同じく委員長で、趣味は・・・・・いたずら。よろしく」
いたずらぁ!?まあ圭太らしいことは圭太らしいんだけどね。
「ちなみに、いたずらは日高が対象だ」
「ちょっと待ったぁ!!なぜにいたずらがあたし対象なのでしょうかぁ!?」
「五月蝿い委員長はほっといて、次、五の四」
むう、うるさいとは何ゆえに。
「俺は美濃岸夏夢。女っぽい名前だけど男だぞ。趣味は、友達にコチョコチョすることかな。目標・・・・そうだな、こちょこちょの達人になること、でいいよな。よろしく!!」
おーい、キャンプファイヤー係の目標言ってよー!
「次は・・・・・阿辰っちか。じゃ、後よろ」
「・・・ほいほい」
といったのは・・・・・・髪の毛を“銀色”に染めたショートカットの女の子。
・・・・ん?銀色に染めた!?
「あたしは阿辰拓露。一応女。趣味は・・・・秘密。目標は、なし」
え、ちょっと!!目標無いってどゆことさ!!
「ちょっと!その銀色の髪は校則違反!今すぐ真っ黒にしてきなさい!!」
「は、先公が言うようなこと委員長がほざいてんじゃねえよ。この髪はうちの父ちゃんが先生だから見過ごされてんだよ。文句あっか」
「な、ないけど」
「ならおとなしく花占いでもしてろ」
「なっ―――!?」
爆発寸前になったあたしの言葉を、圭太がおせっかいにも抑えてくれた。
「これで自己紹介はおわり。日高、あと任せる」
「あ、ちょっと、待ちなさい、圭太!!」
もう、何であたしの言うこと聞かないのさー!!
いじけちゃうもんね!!
ふん!
いろんな人が出てきて、訳わかんなくなってまいりました(笑)
でもご安心を。
本編前に整理しますから。