ラウンド18・イッツア・リンカーン!!〜準備編その2・委員長っすか!?〜
「これから!キャンプファイヤー係の集まりをはじめますっ!!」
ども、飛鳥でっす。
今日はキャンプファイヤーの集まりがあるらしいので、集まりがある体育館に来てみました。
そしたら。
なんかすっごく緊張しているっぽい女の子が一人と、男の子が数人しかいないのです。
これはどうした事でしょうか?
そしてここは本当に集まりの場なのでしょうか?
確認するべく、その女の子の元へ!!
「すいませーん」
「あ゛い!?なんでございましょうか?」
そんなに驚かなくたって。
「ここってキャンプファイヤー係の集まり場で良いんでしょうかー?」
「はいよろしいのでございますよ!?私はいたって健康体でふ!?」
そんなこと誰も聞いてないってば。ってか舌かんだね、今。
「そうじゃなくてー、ここはキャンプファイヤーが集まる場で良いんですかー?」
「はいそうでございますですよ!この人数で、しかもふつつかものですがよろしくお願いしますっ!!」
いやそんなこと聞いてないって。しかもふつつかものってなにさ。結婚式じゃないんだから。
「だーかーらー!!」
「えーっと、どちら様で?」
この人頭大丈夫か?
「あなた、あたしの話聞いてましたかー?」
「私の脳様は生死の間をさまよっておいででふ・・・・はっ!!」
おいおい、脳に様つけてどうすんの。あなたの脳はお偉いさんですか。
すると、今まで結構狂いまくってた女の子が落ち着いたらしい。あたしのほうを向いていった。
「取り乱して申し訳ありませんでした。私は五年二組学級委員長の澤本歩夢と申します。キャンプファイヤー係副委員長を任されております。以後よろしくお願いいたします」
そう言ってぺこっとお辞儀をした。わお、礼儀ただしー。
「あたしは五年三組の日高飛鳥。よろしく。えっと、副委員長さんだよね、澤本さんは」
「ええ、そうです。あと、澤本さんと呼ぶのは、やめて頂きたいのですが」
「へ?どして?」
「えっとですね・・・・私クラスで『委員長』と呼ばれておりますので、名字で呼ばれるのは慣れていないんですよ・・・・だから、クラスの方達と同じように、『委員長』と呼んでもらえるとありがたいのですよ」
「ふーん、そうなんだ。じゃ遠慮なく呼ばせてもらうね、委員長」
「はい、ありがとうございます。えと・・・・日高さん」
あたしの名前を覚えてるよね?その様子だと覚えてないっぽいけどさ?
「それはそーと、委員長って誰なんだろー」
「私は五年二組の委員長ですが?」
いや、そうじゃないっ!!
「キャンプファイヤーの委員長だよ。委員長は副委員長でしょ?」
「・・・・なんだか分かりにくいですねー」
「同感」
あ、また話がそれた。
「委員長知ってるー?キャンプファイヤーの委員長。ってかいつの間に副委員長とか決まってたのー?」
「えっとですね、私も詳しくは知らないのです」
へ????
「あれは五分ほど前のこと。私は体育館にやってきました」
わお、なんか語りだした。
「そしてステージのほうを見ると、白い垂れ幕と黒い垂れ幕がありました。そこには、こうかかれておりました」
なになに?
「白い垂れ幕には『澤本歩夢は副委員長だ!!』と、黒い垂れ幕には『日高飛鳥が委員長だ!!』と書かれていたのです」
はい?
「以上です」
「終わりなのっ!?」
「そうですが」
「たったそんだけなの?あまりにも簡単かつシンプル」
あたしがそういうと、澤本さん――――委員長はにっこりと微笑みながら右手を差し出した。
「というわけで、これから約一ヶ月間、よろしくお願いしますね。“委員長”さん」
この言葉とともに。・・・・・・ってはい!?
「ちょ、ちょいまち!あたし、委員長!?」
「そうですよ、委員長さん」
「私が委員長ってどゆこと!?」
「だから、私も詳しく知らないのですよ。そこの垂れ幕にかいてあっただけです。」
そんだけ?
「よろしくお願いします。副委員長として、委員長をサポートします」
は、はい・・・・?
あたし、ほんとに委員長すか?
「あ、もうひとつだけ」
「なんですか?(副)委員長」
「五年三組中原圭太さんも、委員長ですので」
「は?」
「二人でがんばってくださいね」
ハハハ。
圭太と・・・二人で?
ということは・・・・・だよ。
林間学園、何もナシじゃすまないよん。
あたしらは、何か起こすよ!!
起こしてやろーじゃん!!
まってろよ、林間学園!!
はい、飛鳥たちは何か起こしてくれそうです。
何が起こるかは、不明。