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学年で1番のイケメンに彼女を寝取られた。そしたら、イケメンの美少女友達が縁を切った  作者: 白金豪


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第53話 思わず

「お! 愛海! 」


「あ〜愛海ちゃんだ! お〜い!! 」


 2年6組の教室に入った愛海を出迎えるように、遥希と瑞貴は手を振る。


 遥希は左手、瑞貴は右手で手を振る。振りやすい手を振った形だ。


 当たり前だが、遥希と瑞貴の片方の手は、関節技を決めた後のように、しっかりと颯の腕をホールドする。


「お〜っす! はるっち! みずっち!! 」


 軽く挨拶を交わすように、愛海は遥希と瑞貴に手を振り返る。


 当然、自然と、遥希と瑞貴が颯を取り囲む光景も、愛海の目に飛び込む。


「ぷっ。もしかしてあんた。全く、はるっちとみずっちに相手にされてない感じ? 」


 思わず吹き出し、意地悪な目で、愛海は石井を小馬鹿にする。


「っ。てめぇ…」


 額に青筋を浮かべながら、ピクッピクッと痙攣するように目を動かす石井。イライラが、はっきりと言動に現れる。


 しかし、石井が愛海に言い返すことは無かった。事実であるため、言い返せないのだろう。


「もしかして図星? あははっ。だっさ!! 」


 石井を嘲笑うように、愛海は腹を抱えて爆笑する。


「く、クソ〜〜〜」


 心の底から悔しそうに、両腕をプルプルと震わせながら、石井は左右の拳を、強く握り締める。


「ごめんごめん。あ〜〜あまりにも、おかしくてさ。つい大笑いしちゃったし」


 未だに腹を抱え、目に溜まる涙を拭いながら、愛海は形だけの謝罪を口にする。微塵も心が篭っていない見事な謝罪だった。


「あ〜。スカッとしたし! 本当に、ざまぁみろだし。精々、辛い学校生活を頑張って過ごすし。頑張るなら、応援するし!! 」


 強烈な皮肉を残し、石井に対する興味を完全に捨て、愛海は颯達と合流する。


「あまねっち、はるっち、みずっちだけで楽しむなし!愛海も混ぜて欲しい!! 」


 石井を置き去りにしたまま、他人から見れば、颯のハーレムに、愛海も混ざる。


 愛海が加わったことで、より強力なハーレムが完成する。颯以外の人間からすれば、さらなるハーレムが出来たとしか思えないだろう。


 男にとっては夢のようだろう。


 豊満な胸を持ちつつ、タイプは違えど、間違いなく美少女の3人に、颯は囲まれている。


 理想的なハーレムと言っても過言ではない。


「それは構わないが。颯の身体には触れるなよ? 瑞貴は触れているが、本当は気に食わないからな」


「うちも同じ。颯君には触れないでね。愛海ちゃんは褐色の胸とか当てちゃダメだよ。まぁ、遥希ちゃんは既に当てちゃってるけど。あまり気分は良くないかな〜」


 愛海に注意事項だけ伝え、遥希は真剣な顔で、瑞貴は満面の笑みを作る。満面の笑みだが、目は決して笑ってない。


「なんだと? 気に食わないなら、瑞貴が颯から離れるか? いつでも私は歓迎するぞ」


「それは論外だね。それと同じ言葉を遥希ちゃんに、そっくり返してあげるよ。うちも大歓迎だから」


「ほぉ〜〜。面白いことを言うようになったな瑞貴」


「遥希ちゃんだって」


 バチバチバチバチ。


 颯の間で遥希と瑞貴の視線が、ぶつかり勢い良く火花を散らす。どちらも譲れない意志が見て取れる。


(どうしたんだろう。八雲さんも中谷さんも。こんなに仲悪くなかったよね? )


 遥希と瑞貴の衝突を間近で目に触り、颯は落ち着かずとも疑問を抱く。


 遥希と瑞貴が衝突する理由が、本当に理解できなかった。最早、憶測すら立てられない。


 そんな颯を気にした様子もなく、遥希と瑞稀は、未だに無言でバチバチと火花を散らし続ける。


 一方、石井は呆然としたまま立ち尽くしていた。とうとう限界が訪れ、頭がショートしたのだろう。


 死んだ魚のような目で、視界に映る颯のハーレムを、何も言えずに静観していた。


 石井からはプンプンと哀愁が漂う。

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