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学年で1番のイケメンに彼女を寝取られた。そしたら、イケメンの美少女友達が縁を切った  作者: 白金豪


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第116話 約束

「はぁはぁ。やばいやばい」




 3時間目終了後の休み時間。石井は必死な形相で校内の階段を駆け上がる。




「遥希達には各々の親衛隊が存在する。奴らは恐らくSNSの投稿をチェックするはずだ。そうすれば間違いなく俺に敵意を向ける。奴らは行動が早いから急いで逃げなければ」




 石井は階段を駆け上がり続け、屋上に到着する。




「はぁはぁ。…一旦ここまで来れば大丈夫か。流石に俺が親衛隊の行動を読んで屋上まで移動しているとは考えないだろう」




 石井は両膝に手を付きながら、大きく息を乱す。教室から屋上までひたすらダッシュしたため当然の疲労だろう。




「ここで休み時間が終了するまで待機だな」




 石井は自身の身体を休めるために屋上のベンチに腰を下ろす。




 石井の労うように屋上で吹く風が彼の疲労を和らげる。




「おぉ~~。居た居た! 」




 屋上のドアノブが捻る音が屋上内に生じ、遥希が最初に姿を見せる。彼女の後を追うように瑞貴、愛海、颯も姿を見せる。




「どうして遥希達が…」




 遥希達の突然の反応に、石井は少なからず動揺を見せる。おそらく予想外の登場だったのだろう。




「大変だな。クラスメイト達から変な目で見られ続けて」




「多分うち達の親衛隊にも追われると思うし。それを予想しての屋上の移動だよね? 」




「変に頭が回るし。そこが何かうざいし」




 遥希、瑞貴、愛海の3人は何処かご機嫌な様子で他人事のように石井の近況を言葉で表現する。流石は元カノというべきか。石井の近況や行動をしっかり把握している。




「なあ、クズ2号。私達と交わした約束を覚えているか? 」




 遥希の表情が一変し、真剣な顔で石井に問う。




 瑞貴も愛海も遥希と同じような表情で石井を見つめる。




「あ? 前も言ったが。覚えてないって。何なんだよ。お前らがそこまで拘る約束は? 」




 石井は苛立ったように語気を強めながら答える。




「そうか。非常に残念だな」




「本当に信じられないよね」




「マジのクズ野郎だし」




 遥希達は失望した目で石井を軽蔑した態度を見せる。




「なら仕方ない。私達との大事な約束を忘れてしまったクズに約束の内容を教えてやろう」




 遥希は呼吸を整える様に大きな溜め息を吐くと、鋭い眼差しを石井に向ける。




「っ…」




 遥希の鋭い眼差しに恐怖を覚えたのか。石井は素早く後ずさる。




「他者の選択肢を奪わない。これが私達とクズ2号のお前が交わした約束だ」




「他者の選択肢を奪わない? それってどういう」




 遥希の言葉に石井よりも早くに颯が反応する。約束内容の意味が理解できなかった。その上、颯が遥希達と石井間での約束が気になっており思わず反応してしまった。




「颯も気になるよな。じゃあ分かりやすく補足を加えて説明する」




 遥希は安心感を与える様に颯に優しく微笑む。




「他者の選択肢を奪わないとは、他者の人生における選択肢を奪うことだ。その具体的な例が、石井お前が颯の元カノである伊藤聖羅を寝取ったことだ。その結果、お前は颯の伊藤聖羅との未来の恋愛の選択肢を奪ったことになる。お前が伊藤聖羅を寝取らなければ颯には明るい未来の選択肢がたくさん有ったかもしれない。分かるか? お前は私達3人との約束を伊藤聖羅を寝取り、颯を絶望に追い込み彼女と別れさせることで破ることになった。だから私達3人はお前と言うクズと縁を切ったんだ」




 約束を破られた影響なのだろうか。遥希は怒気の籠った口調で約束の内容を具体例を交えて力説する。怒りを抑えるように両拳も強く握り締める。




 瑞貴と愛海も遥希の言葉を肯定するように何度も首を縦に振る。




「そうか。そうだったのか…。だから遥希達は俺から縁を切ったわけか…」




 石井は説得されたように納得したように呟く。もしかしたら約束を忘れたことを後悔しているのかもしれない。




「納得してくれたか。だが、そんなことで私達がお前を許すわけがない。悪いがクズであるお前の選択肢を1つ奪う予定だ」




「は!? それはどういう…」




 石井は遥希の意味深な言葉に反応し、大きな声を上げる。




「今日中には分かるだろう。だからそれまで待て」




 用が済んだとばかりに、遥希は踵を返す。




「あ! 石井君の用が有りそうな人達が集まって来たよ! 」




 瑞貴が故意らしく屋上のドアを指差す。




「ガタイの優れた男子達が何人も居るし」




「ガタイの良い男子達…。まさか…」




 愉快そうな愛海の言葉に敏感に反応する石井。彼は反射的に屋上のドア方向に視線を走らせる。




「よぉ。石井。ちょっと話があるんだが。いいか? 」




 ガタイの優れた男子の1人が低く険しい表情で石井に問う。何故か複数は涙を流す男子も存在した。




「私達は邪魔者みたいだから。ここら辺でお暇させて貰うか」




「そうだね。行こ! 颯君!! 」




「でも…」




「いいし。いいし。気にしない気にしない」




 颯達はガタイの優れた男子達と入れ替わる形で屋上を後にした。




「それでは覚悟は出来てるよな? い・し・い・く・ん」




 ガタイの優れた男子達が非常に恐怖を与える剣幕で石井に接近する。




「ちょ、ちょっと。心の準備が…まだ…」




 石井は非常に怯えた様子で大量の汗を身体中に流した。そのまま屋上から避難しようと試みるが、あっさりとガタイの優れた男子達に捕まってしまった。

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