再来の幼馴染
「改めて、清水奏翔です。せっかくクラスメイトになったんだ、特別扱いせずに気軽に話しかけてね。」
キラキラオーラ全開の顔から、ウインクが飛んでくる。
「うわあ...変わったなー笑 やっぱりアイドルって大変そう...。」というのが私から見た第一印象。
クラスの女子たちはもう騒ぎまくり。
「やばいかっこよすぎる〜!」
「こっち向いて〜!」
ライブじゃないんだから...。
「みなさん落ち着いて!」
担任の先生が大きな声を出した。といっても、先生もソワソワしているのが隠しきれていない。
「それでは清水さん、あちらの席へ。」
「はーい」
通路の間を通って向かってきたのは――私の隣。
ん?いやいやいやそこじゃない。もう一個隣の席ね?
「清水さん、その席の左隣があなたの席ですよ。」
それでいい。できるだけ、離してください...!
しかし、私の気持ち・先生の注意・周りの視線とは反対に、彼ははっきりとこう言った。
「ええー!俺愛結の隣が良かったのに〜」
...は?待て待て待て。
しれっと下の名前で呼ぶのやめて?
なんとかごまかさないと...。
「よくわからないですけど、そこは安田さんの席なので。」
他人行儀に、興味がないことを示さないと...一軍女子になにされるか分からない。
「愛結、変わったね。それとも気まずいとか?安田さんは不登校だからいいじゃん〜 いいよね、先生?」
あああああ、待って、それ以上余計なことは言わないで...。
「駄目です。いいから自分の席に着いてください。」
先生まで私のこと見るのやめて!まあ、もう既に人生詰んでるけど...。
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