明日を捨てた少年
我が性癖の集大成よ。好き勝手描かせてもらうZE☆
王道とはかけ離れると思うけど、魔王も勇者も出てくる異世界物です。
放課後、少年は立ち入り禁止の札が掛けられた屋上で、缶コーヒーを片手に無駄に広い屋上を眺めながらパラペットに座っていた。
「苦いな、俺の好みじゃない. . .」
缶の中身が半分くらいになった頃、屋上の扉が耳障りな甲高い音を立てながら開き、純白の長い髪を風に靡かせながら人とは思えない程に美しい少女が入ってきた。
「華ヶ美か、立ち入り禁止の掛札が見えなかったのか?」
少年がそう尋ねると、華ヶ美という名の少女は、美しい緑色の瞳で少年を見つめながら、少し怪しい笑みを浮かべて、女性にしては少し低い声で言った。
「お互い様だろ?」
そんなくだらない会話に、少年は少しめんどくさいといった表情を浮かべながら、自分の左側のパラペットを軽くトントンと叩いて座るように促しながら質問した。
「で、なんでここに?」
「なんでって、ただ会いに来ただけさ、それに、明日ここのドアを修理するらしいからな、今どき柵がない屋上って珍しいし、開いてるうちに入りたかったんだ。」
「へぇ〜、なら、ドアノブを破壊した一年の馬鹿どもには感謝だな。」
「あぁ、そうだな」
そう言うと華ヶ美は、少年が右手に持ってる缶コーヒーを指差しながら。
「なぁ零、その残り、飲まないならくれよ。」
といって、少年から缶コーヒーを受け取り、そのまま飲み干すと、空になったスチール缶を片手で紙みたいにくしゃくしゃに握り潰して立ち上がった、その際、彼女の首元に輝く安っぽいネックレスを見て、零は口を開いた。
「昨日も思ったけど、それ、まだつけてくれてんのか?」
「あぁ、これか?」
華ヶ美は服の内側にあった小さな右翼のチャームを引っ張り出すと、いつになく優しい瞳でそれを見ながら答えた。
「当然だろ、これは君がくれた物なんだ、私にとってそれだけで、この首飾りを身に着け続けるには十分過ぎる理由だよ。」
「お前よくそんな恥ずかしいことなんの抵抗もなく言えるな、感心するわ。」
「んなこと言いつつお前も付けてるじゃねぇか。」
「まぁな、俺もお前が外すまでは付け続けるつもりだ。」
「そうか、なら死ぬまで外せねぇな。」
華ヶ美は笑いながらそう言うと、零と雑なタッチを交わして
「先帰っとくな」
といって、信じられないほどコンパクトになったスチール缶を片手に屋上から出ていった。
零は、自分の首にかかったネックレスの左翼のチャームを眺めながらぼーっとしていた。
そして突然強めの雨が降ってきたことによって我に返り、空を見上げた。
「フフッ 何泣いてんだよ神様」
零は乾いた笑いを溢しながら、パラペットに座ったまま上体を後ろに倒した。
零の身体は頭を下にして落下した。
雨粒を目で追えてしまうほどに身体が加速したとき、零は目の前のすべての雨粒が世界の光を映す美しい景色を見て
(最期に見るのがこれなら、悪くないかもな。)
そんなことを思いながら、目を閉じた。
自殺でGo to 異世界だなんてタブーだよねwww
でもでもでも、マナーなんてクソ喰らえ、俺は好きなように書くのにゃ
零と華ヶ美は性格に性癖をこれでもかと詰め込んでる。
オホォ〜、愛しの我が子