~聖女は1000年後の世界に転移する~
皇国が崩壊するのを阻止する為に間違って1000年後の未来に転移してしまった聖女のお話しです!崩壊より、未来はより繁栄している?!
さて、私はどうするべきかしら?
目の前に柱の破片が落ちてくる。
この崩れ具合だと、最上の美と謳われた天空都市が崩壊するのは時間の問題だろう。
『あぁ、もう時間が無い。』
そう思案した時、大神殿の扉が開き急ぎ走ってくる足音を聞いた気がした。
目の前に私の大事な人が来てくれたようだ。
・・・・・・
私は最後の力を振り絞って、彼の手を握ろうとして、
・・・・・・・失敗した。
鋭い神聖法力が発動し周囲の物を飲み込んでいく。
彼が何かを叫んだ様に聞えたが、、
気づいたら、私は1000年後の未来に転移していた。
◇◇◇
ドスーン!と大きな音を立てて、私は石畳の上に放り出された。
「いったー!よりによって石畳の上に転移は酷すぎ!」
あたりは真っ暗闇だし。
これが未来の先ほどまで私が居た場所?
聖法皇国アセノスフェアーの天空都市ルベイラ。
それが先ほど崩壊しかけていた、私が居た都市の名前だった。
転移の時空座標は変わらないから、
天空都市ルベイラがあったと思われる場所か縁のある場所なはず、、。
とりあえず、辺りの状況を掴まないと。
私は手を翳し「時空透視!」
ぼやんと、目の前にスクリーンが現れる。
そのスクリーンに今居るであろう場所の歴史や暦が表示され、
「あ、よかった。いつの未来に飛ばされたか解らなかったけど、力は使えるわ。」
さて、ここは何年後のアセノスフェアーかしら?
と、眺め、、
5年、10年、100年、500年、、、
ええええええええええええええええええ!!?!
せ!せ!1000年?!!
長い時間に、私は絶句する。。。
これ、もう終わってないかしら、、、
一日で1000年間の時間を越えるなんて、、
既に古代遺跡と化したかつての都市の名残の中、私は途方にくれた。
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