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4 監視者撃退編

「マイケル様、声を出さずに聞いてください。私が犯人達をどうにかするので王女様を連れて逃げてくだい。」


小声で騎士団長のお孫さまのマイケル様に話かけてみました





「はg・・・」


マイケル様は思わず出そうになった声を無理やり押し込めました


さすが代々騎士団長を務める家系のお孫さま


有能ですね


・・・勉強はできないですけどね







現在、犯人達は第二王女様を拉致監禁して身代金を要求しています


表の護衛達はみなやられました


ついでに騎士団長様の孫のマイケル様は手足を縛られて床に転がっています





・・・王女様にナイフを突き付けられたくらいであっさり剣を手放すな、と言いたいです


13小隊の新人なら説教おしおき確実ですよ?






「だがオレは手と足を縛られているんだが」


さすがに犯人もバカではないです


男子生徒と教師は両手両足を縛られています


ちなみに女子生徒は手だけ縛られています




そこは私がなんとかしてみましょう






「あの~おトイレに行きたいんですけど・・・」


そう言うと見張り1人をつけることで許可されました


さすがに教室で放尿プレーをさせるほど非常識ではありませんでした





・・・本当に甘いですね


私なら許しませんよ


教室の隅でバケツにさせます


いや不要な人質は最初に殺してるかもしれません





どうせ殺すんなら後でも最初でも同じ


そういうことです







だからおトイレの帰りに私が躓いて廊下に転がると「さっさと起き上がれ」と言って手なんて差し伸べてくるんです


低くなった頭に私は『かかと落とし』を食らわせて気絶させました




いくら女子で非力でも脚の力は男性の腕よりも強いです


楽勝でしたね


・・・「それだけ太ければ当然」とか言ったらかかと落としを食らわせますよ?






気絶した所にスカートの中に隠していたナイフで心臓を一突き


一丁上がりです





その後は


「ご、ごめんなさい、階段から落ちそうになった私にぶつかって腰を売って痛がっています、ひ、人を呼んで来いっています」


なんてウソを言ったら監視している犯人は真に受けて教室を出て行きました


・・・いくらウソっぽい程騙されやすいとはいえチョロくないですか?!






「こ、こっちです」


と誘導した先には腰のへんを抑えて廊下に転がっている犯人


いや私が刺殺したんですけどね




「大丈夫か?」


騙された犯人が床に転がっている犯人を確かめようと膝を付いて顔を覗き込みました





あらちょうどいい位置に犯人の頭がありましたわ


ということで、かかと落とし ~いえこの場合は踏みつけでしょうか?~ をしました


見事に決まり犯人その二は床に倒れ込みました


・・・ここまでチョロいと自慢にもなりませんね






「い、いま、は、はんにんさんが、さ、さされました・・・」


ブルブル震えながら教室戻り廊下の向こう側を指さした中佐わたし





「「「「「「なに!?」」」」」」


教室にいた犯人達が仲間を刺して逃げた警備員を追いかけていきました


いやそんな警備員ひとはいないんですけどね




まあか弱い女性わたし犯人せいじんだんせい二人を倒せるとは誰も思わないでしょうから当然といえば当然です




と言う訳で犯人の中でも下っ端の二人が監視のために残されるだけになりました


・・・大事な人質をほかっておくなんてどうにかしている、と思うのは私だけでしょうか?




まあ手足を縛られていれば当然なのかもしれません






監視している犯人に


「わ、わたしっ・・・」


って死体を初めて見て震えているって感じで近づきました





カワイイ少女が涙目で守ってくださいと訴えているのです


絆されない男はいません


まあ見た目に騙されてあっさり心臓を一突きされちゃうんですけどね


・・・どこにカワイイ娘がいるんだ?、とか言ったら刺しますよ?






監視をしている犯人を倒した後、中佐わたしは居もしない警備員を追いかけた犯人達を追いかけました


もちろん後ろから順に倒していくためです




警戒されにくい後ろから倒していくのはセオリーですよ?


昔からあるテンプレというのはそれだけ効率が良いということです





あらかた犯人を倒したあと教室に戻りました


全員でないのは校舎に広がっているためです


バラけた犯人を全員倒せなかったのは残念ですが優先順位は王女様の安全ですからね


そこは間違えてはいけません




一通り倒した後は居室に戻りました


人質が縛られた縄をなんとかしないといけませんからね




なお先に縄を解かなかったのは中佐わたしがやられることを考えてです


私がやられた後、人質の縄が解けていたら犯人が逆上して王女様を殺すかもしれませんからね


リスクは最小限に、と言う訳です


・・・もっともシロウト相手に殺されるつもりは全くありませんでしたけどね





と言う訳で縄を解くために教室の後ろの清掃道具が入っているロッカーを開けました


後板をベリベリベリと剥がすと剣が一振りありました


もちろん私の私物です





学校に武器は持ちこめません


だったらどうするか


夜中に教室に侵入して剣を隠せるように細工しました


備えあれば憂いなしというやつですね


・・・ばれないように音を立てずに作業するのは本当に大変でした





用意したものが使われないというのは無駄に見えるかもしれません


ですが使われないというのが大事なのです





あっても困らないけど、ないと困る


一度でも死にそうになった人間にしか判らないアルアルですね


仕事の9割は準備で決まる


これはこの業界の常識です





取り出した剣でマイケル様の手足を縛っている縄を切ります


そしてマイケル様に剣を押し付けました


他の人の縄を切るのを手伝ってもらうためです


いくら私でも全員の縄を切るのはやりたくありません


お貴族様に傷でもつけようものなら難癖つけてくるのは目に見えますからね





後は自己責任で逃げて貰いましょう


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