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3 第二王女襲撃編

「殺されたくなければおとなしくしていろ」


顔を隠した犯人がそう言ってきたので思いました


もう少し気のきいたことを言えないものでしょうか?、と






いえね、王立学院に入学して数日経ったある日のことです


いきなり教室に賊が押し入ってきたんですよ


・・・王女様がいるのにザル過ぎる警備なので、思わずこの国は大丈夫なのかな?、って心配になりましたね






王立学院は小高い丘に作られています


丘の上にある上級クラス用の学び舎


丘の中くらいにある職員室や食堂などの建物


丘の下にある一般クラス用の学び舎


そんな作りになっています





王女様がいる上級クラスを守ると言う点では最高の建物配置です


よく考えて作ったものだと思います


守るわたしからしても有難いです






あ、言い忘れていましたが第二王女様がいるのは上級クラスです


もちろんナッツ中佐わたしが学生として潜入しているのも同じクラスです




・・・カンニングしてまで満点とったのです


上級クラス以外ありえませんよね





というか上級クラスに入るために満点をとりました


下手に入試で手ごころを加えていたら「平民風情が同じ教室に居ること自体が不敬だ!」とかのと理由で一般クラスに入れられてるのは目に見えています





満点とったのに一般クラスに入れた


などというのがバレたら国立学院の管理者である国王様のメンツに泥を塗るようなものです


そりゃ嫌でも上級クラスにいれますよね





とまあ無理やり同じクラスになって秘密裏に王女様を護衛をしていました






もちろん表の護衛もいますよ


学院の警備員が数十人





あと現騎士団長の次男様が常に王女様に張り付いています


同じ上級クラスの生徒ですから当然です





・・・次男様は少々テストの点が悪かったようです


それにもかかわらず上級クラス


私の入試の時にも配慮して欲しかったです


まあ潜入護衛なのがバレるかもしれないので申請しても却下されていたことでしょうけどね






とまあ順調?に滑り出したと思った学院生活ですが数日目にして賊の襲撃を受けました


・・・この国の王族は意外と人望がないんですかね?


そう思った中佐わたしは間違っていないと思います







話を戻しましょう



丘の上で守るのに最適であったことが逆に仇となり誰にも気が付いていないようです


襲撃者達も結構考えているようですね


少々甘くして60点って所でしょうかね




点数が低いのは王女様を狙うにしても人が多い学院をわざわざ選んでことです


殺すにしても攫うにしてもなんで学院こんなところを選ぶのか?と言いたいです





殺すなら夜にこっそりヤればいいんです


攫うなら王宮から学院にくる間の馬車を襲えばいいんです


わざわざ学院に来てやる意味が判りません


13小隊うちなら新人が考える程度の浅はかさ、といった所ですね






おまけに襲撃犯はテンプレのことしか言わないんですよ


「おとなしくしていろ」


・・・使い古されて今や腐りきっているセリフですね





おとなしくしていても殺す時は殺しますよね?


いまだかつておとなしくしていた人質が無事に解放されたのを見たことありません


・・・一度くらいは見てみたいものです







まあ犯人からの恫喝は私に通じません


だってただのざれ事ですから




そして人質になっているお貴族様にも通じません


だって人の言うことを聞かない人種ですから



さて一番の愚か者は誰でしょう?






中佐わたしは犯人だと思います


だって


「金を手に入れたら解放してやるから大人しくしていろ」


とか言っていますから





どうやら身代金を要求していたみたいです


一体いつまにやったのか、と聞きたいです


それとも他にも仲間がいるのでしょうか?


結構抜けていると思ってましたが以外に優秀みたいです






でも腐っても第二王女


たとえ第一皇子あとつぎ第二王子もしものときのスペアと第一王女(りんごくにとついでえんをつなぐきちょうなそんだい)が居て、おまけの存在になっていたとしても身代金は払われるでしょうね





身代金を仲間が受け取ったと連絡が入ると即座に人質全員を殺すことでしょう


中佐わたしならそうします


金目当ての悪党が約束を守る訳がないのです






実際に今まで何度も同じような事件が起っていますが皆、殺されてます


人質しょうにんがいなければ捕まりませんからね


後で捕まるリスクを考えずに人質を解放するほどバカではないということです






・・・もっとも身代金脅迫事件を起こした時点で結構バカなんですけどね


実力行使ゆうかいは最後の手段です


お金が欲しいなら商人を襲った方がラクチンなのです






と言う訳で授業中の教室に押し入ってきた犯人が第二王女様を人質に身代金を要求していますがこの場合、中佐わたしはどうすべきでしょう?


人質に徹して助けがくるのを待つべきか?


身バレ(身分がバレる)するのを覚悟で犯人達をるべきか?


どっちでしょう






上からの指令は


学院への入学


3年間の在籍


の二つということは身バレは不味いということでしょうか?


でも王女様の安全が最優先ですよね?





中佐わたしはどちらを選ぶべきなのでしょう?

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