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2 ナッツ中佐、受験をする

「こちらが試験問題になります」


部下が王立学院の入学試験問題(写し)を差し出してきました




うん言わなくてもいい仕事をしてくれますね


大体、王立学院への潜入は任務なのです


実力で入学しようとして「てへっ、落ちました~」などという失敗は許されません


確実に入学する手はずを整えるべきです


たとえあくどい手を使っても、です


・・・ここは上層部がごり押しして無試験で入学させる場面ですよね?、と言いたいですが言えないのが軍人というものなのです






ペラペラと捲って内容を確認した後入手方法を部下に尋ねました





「教員の一人を買収しました、もちろんバレるようなヘマはしていません」


酒を飲ませて酔わせた上に女を抱かせたそうです


入り婿なので妻にバレたら大変らしいです


・・・男の人も大変ですね





<こほん>


話を戻しますね




飲ませて抱かせて脅して盗む


うん、いい手ですね





男性というのはなんですぐにお酒を飲むのでしょう


そんなんだから隙ができて悪い人間に付け込まれるんですよ




まあ私達にとってはラクチンなんでいいんですけどね






相手の弱みに付け込むのは基本です


とりあえず3年間バレなければいいんです


私が卒業した後なら入試問題の漏えいがバレても問題ありません


逃げ得というやつです





それに証拠はどこにも残してないはずです


何人も間に入っているから私達13小隊には届くことはないでしょう





「ごくろう、よくやってくれた」


と労うと部下が


「はっありがとうございます」


と嬉しそうに返事をしてきた





年上なのにこの反応


毎回、少女趣味ロリコン?と思ってしまいますが言わないです


・・・言いたいことを言わないというもの大人としてのたしなみです






「戻ってよし」


退出させて問題と回答を記憶することで不安を忘れることにしました


・・・思いっきり現実逃避したおかげでナッツ中佐わたしは王立学院の入学試験を無事に突破したのは別の話です







・・・いくら潜入できそうなのがナッツ中佐わたしだけだと言っても少々ごり押しすぎるのではと思うというのが個人的な感想です




調べたら第二王女様が入学するらしいです


だから多分、中佐わたしはその護衛が期待されているはすです




だったら直接命令すればいいのに、と思います


上層部は自然な形での護衛でも狙っているんでしょうかね?





いかにも現場を知らない貴族のボンボン、いえバカボンが考えそうなことです


自分の頭の中で考えただけの理想論?


いえどちらかというとご都合主義の非常識論


そんなのは現実には絶対にありえないです






現場では


『殴って自分の思い通りに進める』


が正義ですからね




お貴族様のように口先三寸だけではどうにもなりません





こほん


失礼しました


軍であってもバカな上司は少なからずいて迷惑を掛けられているのでつい愚痴が出てしまいました


中佐わたしもまだまだですね







王女様を影から守りたいならいくらでもやり方があるでしょうと言いたいです



軍には18歳以下の人間はいないので16歳の中佐わたしを引っ張り出したいのも判ります


でも生徒でなくて教師とか雑用係とか他にはやりようがあるでしょうと言いたいです

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