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第六十五話「自己紹介」

気がつけば、すっかりと名乗り遅れてしまっていましたね。


それでは改めまして、自己紹介をさせていただきましょうか。



ワタシの名は“キミドリ”。


種族はご存知の通り、ゴブリンのウィザード。


僭越ながら、魔術師を名乗らせていただいております。


性別はオスメス両方、いわゆる両性というやつですね。


年齢はキチンと数えた事はありませんが、十はとっくに過ぎております。


使える魔術は初級、中級、上級が一通りと、自身のオリジナルのものが複数。


魔法適性は“闇”。

隠す、隠れる事に特化した魔法や、そうするのに便利な魔法が得意です。


一方で光魔法の適性は全く無く、一切使う事が出来ません。


使用武器はナイフ。

魔法、魔術、独自の体術を併用し、相手の隙を突く戦闘スタイルをとっていますが、そもそも戦闘自体好んではいないので、避けられるものは避けています。


一応、自身の身を守れる程度には戦えるつもりです。


趣味は観察、読書、料理、魔術の研究。

知識欲や好奇心を満たしてくれるならば、なんでも。

基本的には、何事に対しても一度は挑戦してみる事を心がけています。


好物はドライフルーツ、ミートパイ、フィズさんのお手製クリームシチュー。

飲み物は極東から伝わったとされる、緑茶が一番好きです。

嫌いな物は特にありませんが、腐りかけの肉などは苦手ですかね。


あと、猛烈に失敗したスープなんかも、出来れば口にしたくありません。



生まれはどこかの森の奥深く、他のゴブリンの例に漏れず、ゴブリンの村。


ゴブリンの村では色々と思うところがあり、村を脱出。

その後、一匹で旅を続けてまいりました。


まぁその内の半分程は、何処かしらに滞在してたんですけどね。



旅の途中、人間に興味を持ち、その過程で魔術を知り、それ以来ワタシは魔術を志すようになりました。



ゴブリンの村で生まれ、脱出し、人間を見つけ、人間の村にひっそりと滞在し、去り、初めての友を得て、別れ、妖精に出会い、知らぬ知識や経験と出会うなどして。


紆余曲折あり、現在に至ります。



色々と細かい事は省きましたが、だいたいこんなところですかね。


現在は諸事情で、ワタシが魔術書を読み解いていたあの洞窟に戻り、淡々と日々を過ごしています。



…えぇ、そうです。


ワタシは現在、妖精達の秘密場所もとい、礼拝堂には身を置いておりません。



骨を埋める覚悟は、していたんですけどねぇ。


あぁただ、その必要が無くなったというだけで、滞在出来なくなったというわけでは無かったんですよ?


なんならいつでも帰ってきて良いとさえ、妖精さん達には言って頂いていますから。


しかしまぁ、仕方がありません。


これがワタシの(さが)なのでしょうね。


ワタシはどうしても、好奇心には抗えないのです。


 

さて。


それでは、これからお話しさせていただきましょうか。


ワタシが何故、礼拝堂の外に出る事になったのかを。



あれは、ワタシが書斎の本を全て(・・)読み終わった頃の事。


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