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プロローグ
現在、物語の手直し中です。
ワタシが初めて感じたのは“違和感”でした。
いう、もう少し正確に言うならば、生まれ落ちてから今までで一番始めの覚えている感覚は、でしょうか。
まぁともかく、ワタシには違和感があったのです。
では、ワタシは一体何に対してそう感じたのでしょうか?
なんて事ありません。
ワタシは“ワタシ自身”に対し、そう感じていたのです。
ワタシ以外の者は、自らの“本能”に忠実に従い、周囲の環境や他者に対する興味がほとんど無く、“食う”“寝る”“ヤる”の三大欲求に関わる事と他種族を貶める事、それから種族の繁栄くらいにしか興味が無い。
ワタシのいた村には、そんな者しか居ませんでした。
えぇそうです。
ワタシだけが違いました。
ワタシだけが違ったのです。
ワタシだけが、
“本能”が薄く、
“理性”が強く、
強い“好奇心”を持ち、
そして“両性”として、
ゴブリンの村に、生まれてしまったのです。