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プロローグ

ワタシには、“違和感”がありました。


ワタシはこの世に生まれ落ちてから、ずっと、今この場所の居る事に、違和感を覚えていました。



ワタシは“ワタシ自身”に対し、違和感を覚えていたのです。



ワタシ以外の者は、自らの“本能”に忠実に従い、周囲の環境や他者に対する興味がほとんど無く、“食う”“寝る”“ヤる”の三大欲求に関わる事と他種族を貶める(おとしめる)事、それから種族の繁栄くらいにしか興味が無い。


ワタシの居た村では、それが普通でした。


なのに、ワタシだけが違いました。



ワタシだけが、違っていたのです。



ワタシだけが、

“本能”が薄く、

“理性”が強く、

強い“好奇心”を持ち、

そして“両性”として、



このゴブリンの村に、生まれてしまったのです。


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