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Back or Front  作者: 宵風
2/2

〜1章 Tutti gli inizi〜



  


 黒いコートを羽織った黒髪の少女と、青いセーターの上に茶色いジャケットを着た茶髪の少年の二人が佇んでいる。


「ねぇ、なんで僕たちここに居るんだろう。」

「知らないわよ! あんたが変なゲームを買ってきたからでしょうが。」


あれは1時間ほど前のことだった。  

           

                   *

 

「くるわ〜。あのさ、夏哉君が新しいゲーム買ったから一緒にやらない?だって。どうする?」

「行くも何も夏哉の家ってすぐそこじゃない。」


 今私としゃべっているのは、流波 紅葉。私の親友でクラス委員だ。

 小柄で目が大きく、愛らしい部類に入るしっかり者だ。

 

 夏哉とは私の幼馴染の、蘇芳 夏哉。

 何もかも平均点のヘタレである。


「じゃぁ、早速行こうか。」

「りょーかい。」



 ピーンポーン


「おーい、夏哉ーっ。ナッキともみじちゃん来たぞー!」

「速いなー。さっき電話したばっかなのに。」


 今僕に呼びかけたのは、親友の霧崎 蒼衣。女の子好きだが良い奴だ。

 どちらかというと長身の格好良いタイプかな?


 ナッキとは僕の幼馴染の、夏木 郭。なつきだからナッキだ。

 美人だけど、何故か僕に対しては態度が厳しい。


「やっほー。蒼衣、夏哉君。お邪魔しまーす。」

「お邪魔します…」

「いらっしゃい、郭、紅葉ちゃん。」

「奥に準備してるから行こうぜ。」

 

 皆で奥の僕の部屋へ進んだ。


「失礼しまーす、うっわー!部屋綺麗だね〜」

「相変わらずね…。」

「どこでも座って良いよ。 はい、ジュース。」

「ありがとう。」「どーも。」

「ゲーム早速始めよっか。」

「「うん。」」

「じゃぁ電源入れるよ。」


 ブツッ


 この時僕は見落としていたんだ、注意書きのところを…



   ___________________ 

   |      ※注意※       |

   |                 |

   |・これは、体感型のRPGです。  | 

   | クリアするまでは、元の世界へは |

   | 戻れません。          |

   |                 |

   |・この件については、本社は責任を |

   | 一切問いません。        |

   |_________________|

 

 ドンッ!!


「っー、ちょっと、なによこれ…」


 ……ここは何処だ? 僕の部屋は跡形もなく消えていて、代わりに目の前には街が広がっていた。


 

 そうして今に至る。  


    


 

 

  

 

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