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クローバーサンタ  作者: 絲璃 露悕
3/5

第二昼 みつば死す(?)

「なあ、今日1時間目なに?」


おれが誰にというわけでもなく聞くと、


「体育だよ」


一輝が答える。


「体育かぁ。千よかったな」

「おう!俺は体育大好きだからな!」

「私も体育好きー!」


奈々がはいはーいと手を挙げながら言う。


「体育…体育…?死ぬ。これは間違いなく死ぬ。ぼく今日全然(ぜんっぜん)寝てないんだけど。それで1時間目が体育?何?今日ぼく暗殺でもされんの?怖」


三ツ葉が1人、机に突っ伏しながらブツブツ言っている。


「三ツ葉…今日なんか変だな」


おれが言うと、千が言う。


「なんつーか…元気がねぇ?のか?」


千に奈々が答える。


「寝不足だからじゃない?」


奈々の考えに、一輝が同意する。


「多分そうだね……」

「死にたいならわたしが(ピー)してあげるけど?」

「三ツ葉は死にたがってないよ」

(サイコだ……)


おれは心の中でため息をついた。


「2時間目は?」


またしてもおれが聞く。


「算数のテストだよ」


すると、またしても一輝が答える。


「「「「うーっわ」」」」


千、奈々、(いつの間にか復活した)三ツ葉、おれが、一斉に声を上げる。


「え、そんなに()だ?」

「「「「()に決まってんじゃん!」」」」

「だってテストだよ?体育の後のテスト!しかも算数!もしかしてぼくを暗殺しようとしてるのは先生達?怖。ぼく(なん)かしたかな?(なん)もしてないけど。ていうかぼく今日全然寝てないよ?死ぬ死ぬ」


「やっぱり今日の三ツ葉なーんか変だよなぁ」

「『死ぬ』とかばっかり言ってるもんね。そんなに死にたいならわたしが(ピー)してあげるのに」

「だから死にたいわけじゃないって言ってんでしょ奈々」


ガラッと教室のドアが開いて、担任の先生である潮ノ見(しおのみ)静希(しずき)が入ってきた。


「あ、せんせーおはよーございまっす!」


奈々が言うと、潮ノ見先生が答える。


「ん、おはよう」

「先生がぼくを殺そうと……」

「三ツ葉、それ絶対違うから」


先生が教卓の後ろに立ち、みんなに声をかける。


「はい!みんなおはようございます!1時間目は体育だから、朝礼後に体操服に着替えるように!」




そして朝礼が終わり、着替えて体育が始まった。


「なぁんで今日に限って持久走なのぉ〜!」

「しょうがないよ、三ツ葉。頑張ろ」

「しょうがなくないよぉ!この前、次の授業は鉄棒だって言ってたもん〜!」

「え、そうだったっけ?」

「そーだよ!センセーの嘘つきぃ〜!」

「…頑張れ。おれ先行ってるかんな」

「うわあぁ、待って置いてかないでよ晴流ぅ〜!」




「テスト始め!」


先生の声に合わせて、教室中にカリカリという鉛筆が机にぶつかる音が響く。


「テスト終了!」

「うあ〜、あんま自信ないなぁ〜」

「わたし結構出来たよ〜」

「え、まじで!?」

「うん」

「あ、三ツ葉…死んでる…」

「いや死んでないけど!?」

「あ、死んでなかった」

「ひどぉ!」

「ごめんごめん」

テスト返却後ー


   奈々   「ねーねーみんなテスト何点だった〜?」

   一輝   「俺は100点」

   晴流   「おれは…65…」

  三ツ葉   「ぼく45…」

   千    「俺80点」

   一輝   「晴流、三ツ葉、頑張れ…」

 晴流・三ツ葉 「奈々はどーだったんだよ!」

  奈々    「98点だけど?」

晴流・三ツ葉・千「「「ガーン!」」」

晴流・三ツ葉・千(((サイコ野郎にっ…!)))

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