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『タブーゲーム』(4)
それと同時にファックスから同じ文字が書かれた紙が送られてくる。
なるほど、これはいい。
俺は抑えきれない笑みを浮かべながら静かにその紙を手に取った。
『腕を組む』、参加者が考えたにしてはあまりに適当すぎる。おそらく主催者側で用意したものだろう。
少し、意識していれば容易に避けられる。つまり、今はまだ動くことができる。
その時部屋全体に大きさベルが響き渡った。ゲームの始まりを告げるベルだ。
俺は『タブー』の書かれた紙を四つに折りジーパンのポケットの中にしまい込んだ。