第5話 お兄ちゃん
兄視点。
僕の名前はアベル・フォン。
フォン家の長男だ。
最近我が家に妹が生まれ幸せ真っ只中な優しい母、可愛い妹、強くて頼れる父、ただ父はお仕事が忙しく家に長居できない。
「ボクがこの家を守らないと」
5歳児にしては早すぎるとも言える責任感、使命感は異世界ならではなのかもしれない。
ボクは木の剣を持って庭で振るう
「はっはっ」
滲む汗が頬を伝う。
「ふぅ」
何時間振っていたのかは定かではないが満足したアベルは家の中に戻る事にした。
戻る間に母の声が聞こえる。
妹のトワイライトをあやしてるのだろう。
ボクは手にもっていた木の剣を所定の場所に置き階段を駆け足で駆け上がった。
勢いよく駆け上ったせいかドアに肩をぶつけてバンっと開けてしまった。
するとそこには妹を抱いた母がむっとした顔を向けてボクを見ていた。
「アベル静かに入ってきなさい」と
ごもっともの発言にアベルはうなだれながら「おかあさんごめんなさい」
と呟いた。
場の雰囲気が静まる中、妹のトワは「きゃきゃ」と笑い出し、場の雰囲気はすぐに和んだ。
時にアベルはトワ、マジ天使と思いながら、母と妹に駆け寄るのだった。
時に赤ちゃん最強説。
言葉分かってないけど丸く収めます(笑)