第40話 ご機嫌いかが?それほどでも?
久しぶりに書いた(笑)
空きすぎてやばい。
2階の私の部屋で2匹の名前を付けまったりと寛いでいると「かっかっかっ」と聞き覚えのある声が聞こえてくる。
今ママンは大事な時なので勘弁してほしいものだ。
私は2匹の猫と共に階段を駆け下りる。
私と目が合うと「待っておったぞ」とニヤニヤするエリウス。
ママンは事情を知ってるのか丸身を帯びた身体でのしのしとお茶を汲みに台所へと消える。
私はジト目でエリウスを見るが何を気にするでもなく声をかけてくる。
それは、先日の話だった。
捕まえたのは雇われた者だったらしく事情を聞くも怪しげな執事の儲け話にのったという。
どうやら貴族が何らかの事情で誘拐を企ててる疑惑が持ち上がった。
だが捕まえたものはトカゲの尻尾切りらしく親玉まで続く証拠はなくどうしようもないという。
一区切り話しがついたエリウスは視線を2匹の猫に移す。
「お主、送還はせんのか?」
「…ソウカンって何?」
えっマジで?と言う顔でみてくるエリウス。
私の事、何歳だと思ってんの?
呆れ顔でエリウスは語る。
曰く送還とは召喚した物質を元の場所に戻す事だと言う。
送還しないと主から魔力を吸い取り存在を維持するのだが四六時中召喚しっぱなしで放置すると魔力枯渇が始まりしまいにはぶっ倒れるまで吸われ続けるという。
早く言ってよ!そういう事は!
私は、すぐ様エリウスに聞き出した送還の呪文で事無きを得た。
というか2日3日出しっぱだったのでどうなのだろう?という疑問が湧いたのだが敢えてスルーする事にした。
べ、別にギャグを言いたかった訳ではないのでよろしくなのです。
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ついでなので私は、願望を叶えるべくエリウスに手柄をやったお返しを貰う事にした。
さしあたって特に手柄をもらったように思ってないエリウスは首をかしげたままだがまぁいいじゃろうって言って付き合ってくれる。
そこは一軒家のお店でシンディ工房店と書いてある何かとガシャガシャしてあるお店だった。
「こんにちわ〜」
開けると店員さんが「いっらっしゃいま、へ?」と何か間抜けな声が帰ってきた。
中々美人のメガネ女子がニヘラと私を見ている。
うん。きっとこの人危ない人だ。
私はそう判断するとエリウスの後ろに隠れた。
困ったものだと肩を竦めるエリウスが「セスはどこじゃ」と尋ねるとニヘラとなっていた顔が綺麗な顔に戻り「あちらです。」と丁寧に手を傾け扉を指す。
「うむ。」と応えると私とエリウスは店内の扉をくぐった。
扉をくぐる時に背中に熱い視線を感じるも振り返る自信は私には無い。
そして扉を開くとそこには…。
「いらっしゃい。」
美形の青年が!
どこかで見た気がする顔だが首のとこまで出かけて頭に出ないその答え。
もどかしい思いをよそに話が進む。
「セス久しいの。」
「これはこれはエリウス様がどの様なご用件で?」
なんだかセス青年はよそよそしく返事を返すそれもそのはず。
「わしとセスのなかじゃろう。」
「じゃぁさっさっとつけを払え!」
どうもエリウスとセス様は知り合いのようだ。
しかしそれはそれほど良いものでもないみたいだ。