第29話 トワ滝に行く
涼しくなってきましたね。
台風やばかったなぁ。
あの顔なんだったんだろう。
眼鏡で髭で縦長な顔。
うん。たぶん。そんな感じ。
ちょっと思い出したら鳥肌が‥。
(もう会わないよね…)
きっとアレだ他国の人が王子様達に呪いでもかけようとしたとかなんトカだよね…。
フラグとか言わないでよね。マ、ジ、で!!
うん、忘れよ!!
パレードは無事に終わったし、また、ミレーユちゃんと遊ばないとなぁ〜。
翌日。
と、言う訳で!お馴染みのミレーユ邸に到着!!(かってに名付けてる)
「こんにちわ!ミレーユちゃんいますかー!!」
屋敷のリアルメイドさんミチルダさんに声をかける。
「いらっしゃいませトワ様。ミレーユ様なら奥様と川の上流にある滝に行かれましたよ。」
「あ、そうなんだじゃ私も行ってくるね!」
「お、お待ちください1人では危険です。屋敷で待たれては?」
「う〜ん…」
どうしようか悩んでいると後ろに気配を感じる。
振り返ると精悍な顔付きの人と目が合う。
「こんにちわ。トワちゃんだね。君の話はダフネから良く聞いているよ。」
「あ、こんにちわ。」
「おかえりなさいませ旦那様。」
どうやらこの人はミレーユちゃんのお父さんらしい。
邪魔だと思ったのかササッと頭を下げ後ろにさがるミチルダさんメイドの鏡だね。
「どうやら困っているようだね。私の護衛を連れて行くといい。」
「え!?いいんですか!?ありがとうございます!」
「大事な娘の友達だからね。」
ミレーユ父が後ろにいる護衛に声をかける。
「ゴードン彼女の付き添いを頼む」
「はっ!」
ビシッと背筋を伸ばし返答するゴードンさん。
これで追いかけられる。
「よろしくお願いします!ゴードンさん。」
「よろしくお願いしますトワ様。」
様づけがこそばゆいー…。
上流を目指して歩く。
「……。」
「……。」
沈黙が続く。
ばさっばさっ
「きゃ。氷針」
ぱさっ。
氷が突き刺さりコウモリっぽい魔物が絶命した。
剣を構えたゴードンさんはキョトンと立ち尽くす。
「…さすがミレーユ様のご友人…」
渋いよゴードンさん…。
おい茂る木々がなだらかな風に吹かれ葉が舞っている。
所々紅葉している葉も見られる。
(あ〜もう秋か〜。)
そうこうしている内にザーっザーっという音が聞こえてくる。
どうやら滝が近いようだ。
と同時にドパッンっと違う音が混ざる。
私とゴードンさんは、目を合わせると滝に向かって走り出すのだった。
ト
「ゴードンさん奥さんいるの?」
ゴ
「…。」
ト
「なんかしゃべってよ!」
ゴ
「も、モテるのはどうすればいい?」
ト
「なんかゴメン。」