第27話 アベル夏休み最終日
やっと終わりー(笑)
「新しい魔法覚える?」
唐突に言った私の問にぎょっとするアベル。
(あれ?なんか固まってる)
つんつんしてみるとガバッと立ち上がり「ト〜ワ〜」といって抱きしめられぶんぶん振り回される。
(うん?覚えるって事だよね?ちょっとは、落ちついてほしい。)
翌日、私とお兄ちゃんは、切り株の上にのった薪を目の前にしていた。
「いくよ!アベル!」
「お、おう」
私は小さな木の棒に魔法をかける。
「聖なる風を 此処に 付属」
小さな木の棒が神々《こうごう》しく輝き渦を巻くようにして風を纏う。
「えいっ」
小さな腕から木の棒が薪をめがけて振り下ろされる。
スパンっと薪の中心から真っぷたつになり薪の破片が飛び散る。
(こんなもんかな〜)
後ろに立つアベルを見やると口を開けたまま呆然と立ち尽くしている。
「お〜い。アベルさんや〜大丈夫ですかー?」
はっと我に返るアベル。
「妹よなぜ棒切れで薪が割れるんだ!!」
「魔法だから?」
「いやいや限度があるだろ!」
「もう〜文句ばっか言ってないでちゃちゃっとやる」
「わ、分かってるよ!で、妹よそれはどうなってるんだそれは」
私の持つ木の棒を指さして何か言ってくるアベル。
(う〜んなんて言えば〜前世のチェーンソー思い浮かべてなんて言えないし、あ、そいえばドライヤーの時も言ってないや。)
「高速で包む感じいいんじゃない?取り敢えずやってみてよ!」
納得いってない空気が漂っているが腰に掛けたホルダーから剣を構え詠唱するアベル。
「聖なる風を 此処に 付属」
アベルが唱えると剣の先から徐々に神々しい光と風を纏っていく。
(うんうんいい感じ)
そう思っていると剣全体を覆っていた光と風は、どんどんとアベルの身体へと包み込み全体を纏ってしまった。
(あ、アレなんかスーパー◯イヤ人みたいになっちやったよ〜なんで?)
「アベル大丈夫?……?」
後ろから呼ぶが返事がない。
タッタッタッ。
仕方ないので私は周りこんでアベルの顔を確認する。
「やばっ!?」
そこにあったのは白目を向いているアベルでした。
「あーこれアカンやつやー!
無駄に関西弁風に感想を述べていると、アベルが纏っていた魔法がスッと消えていく。
どうやら魔力を全て使い切ったようだ。
前後にふらつくとバタンと後ろにアベルは倒れた。
動かないタダの屍のようだ。
………。
ごめんね。アベル。
復活の呪文トカあるんでしょーか??
いや、死んでないからダイジョブ大丈夫だよね??
こうしてアベルの夏休みは、新しい魔法を覚え王立アルファード学校に戻る事になりました!!
学校に帰って女の子に良いように使われたのはまた別の話。
めでたし。めでたし。
私の話はまだ終わんないよ!!
ね?
アベル改造計画完了でしミ(ノ_ _)ノ




